2020 Best Album Top 15
今年も早くも師走、2020のBest Albumを
①キャッチーさ・・・耳なじみが良く、誰もが好きになれる
②スルメさ・・・何度聞いても聞き飽きることなく、新鮮な発見がある
の二点で評価しました。
アルバム毎で最もおすすめできる曲のYouTubeリンクを下に張っております。
No.1『The New Abnormal』 by The Strokes
21世紀の最重要バンドといっても過言でない彼らが、原点回帰の傑作を遂にリリース!The Strokes自身が失われたと語る2010sの4th,5thアルバムを乗り越え、新機軸と原点回帰のミックスが絶妙な一作。彼らの持ち味である楽器同士の重なり合う多面的世界にJulian Casablancasのファルセットが優しく響く。これからもキャッチーさとエッジーさの絶妙な合間を駆け抜けて欲しい。
The Adults Are Talking
No.2『After Hours』 by The Weeknd
今年を振り返って最も活躍したアーティストとして、誰もが名をあげるのはThe Weekndの名だろう。今年度最大のスマッシュヒットであるBlinding Lightsを始め、奥深いバラード曲であるHardest To LoveやScared To Live、80sダンスポップをリスペクトしたIn Your Eyesなど非常にバラエティに富んだ一作。一曲一曲毎のクオリティが異常な程高く、その魅力に圧倒されることは間違いないだろう。
Scared To Live
No.3『It Is What It Is』 by Thundercat
稀代のベーシストがヴォーカルとしてその魅力を開花させた一枚。沈むような、浸るようなベース音とともにブラックミュージックの甘美さを感じることができる。またサウンド面だけではなく、ヴォーカル面もどこか儚げでメロウな歌声が堪能できることを保証しよう。かくいう私も作業用BGMとして鬼リピしていました。
Dragonball Drug
No.4『Future Nostalgia』 by Dua Lipa
日本の洋楽ファンにとって、2020年はThe Weeknd、The 1975らの活躍により80sへの回帰が一つのトレンドになった年といえるだろう。この80s復興の流れで彼女の名を語れずにいることはできない。アルバム全体を通して清々しいまでの、80sダンスポップへのリスペクト。共に踊ろう。
Levitating feat.Dababy
No.5『Songs for the General Public』 by The Lemon Twigs
彼らの曲を聴いて好きになれずにいるだろうか。2020年の現代において、どうしてここまでレトロな音が出せるのだろうかと不思議になれるほど懐かしいメロディ。キラキラしたグラムロックを奏でながら、どこか錆び付いた彼らの楽曲は一聴の価値あり。
Live in Favor of Tomorrow
NO.6 『Women In Music Pt,ⅲ』 by HAIM
80sポップと並んで、2020年のメインストリームを象徴するのがTaylor SwiftやPhoebe Bridgersらによるインディーロック。音楽ファンの中では非常に人気のあった彼女らだったが、今までのインディーロックの質感をそのままにキャッチーなティスティングが施されたのが今作である。特に先行シングルとなったSummer Girlは非の打ち所がない名曲。
Summer Girl
No.7 『RTJ4』 by Run The Jewels
ジョージ・フロイト氏の逝去に伴うBLM運動の渦中で、Lil Baby の The Bigger Pictureなどラッパーを中心に、多くのプロテスト・ソングがリリースされたことは記憶に新しい。その中でもRTJ4は黒人が置かれる非情な現実を痛切に取り扱った、メッセージ性の強い一枚である。Killer Mikeらによる安定感のあるラップと共に、そのリリックが胸に刺さる。
Ooh LA LA
No.8『Notes On A Conditional Form』 by The 1975
もはや日本の洋楽ファンの中でも最も人気のアーティストといっても過言でないのがThe 1975。4thアルバムとなる今作でも、エレクトロ、80s、ヒップホップ、R&Bなど音楽の引き出しの幅が大変広い。その中でも彼らの凄さは、実験的であってもエッジーすぎずに必ず大衆を魅了するキャッチーさ。インスト曲が多いのが玉にキズだが、先行曲を中心に個々の曲が見せる煌めきは今年切っての出来だ。
Me&You Together Song
No.9 『SAWAYAMA』 by Rina Sawayama
今年PitchforkやNMEなどで軒並み高評価をかっ攫い、日本のファンのみならず全世界的に注目を集めた一作。幼少期に宇多田ヒカルや椎名林檎を聞いて育ったJ-Popのバックグラウンドが、
近年のワールドワイドなR&Bやポップスの流れに上手くミックスされている。アルバム全体としても奥深いバラードから力強いポップスまで何でもござれ。個人的にはBad FriendのEnd of the World(世界の終わり) Remixが好きです。
Bad Friend-End of the World Remix
NO.10 『Circles』 by Mac Miller
今年もラッパーを中心に、Juice WRLDやPop Smokeなど多くのアーティストが逝去しその遺作アルバムが年間を通して注目を集めた。その中でも事前に自身の死を悟ったような儚げで、でもどこか幸福感を感じられるが故Mac Millerのアルバム。優しくささやくような彼のラップに最高にチルできると共に、彼の逝去を悔やまざるをえない。
Right
No.11『Eternal Atake』 by Lil Uzi Vert
延期に延期を重ねたUziの新作アルバムが11位にランクイン。マンブルラップ界隈が良くも悪くもFutureやYoung Thungらの影響が色濃い中、独自の新機軸を維持しているのが彼。人は選ぶがその前衛性とハマった時の爆発力を高く評価した。21SavageやFutureがフィーチャリングされたDeluxe版もおすすめ。
I'm Sorry
NO.12 『UNLOCKED』 by Denzel Curry
スキルフルなDenzel Curryと独創的なビートメイカーKenny Beatsがタッグを組んだ一枚。8曲17分と一曲一曲自体は非常に短いが、飽きが来ないビートと小刻み良いリリックの融和が心地よい。本格的なHip-Hopアルバムへの入門書として最適だろう。
Take_it_Back_v2
No.13 『R.Y.C』 by Mura Masa
インディーやHip-Hopからの影響を色濃く受けるMura Masaの新作は、一転して最高にRockな一枚として仕上がっている。ポストパンクやポップパンクにオマージュされた今作は、青臭いエモい耳障り。Clairo、slowthai、Georgiaなど新進気鋭の逸材とタッグを組み、その才能を最大限に活かしつつMura Masaカラーにアレンジを施している。
I Don't Think I Can Do This Again
No.14 『Energy』 by Disclosure
意外と諸々のベストアルバムから忘れられがちな?新譜ではあるが、やはりDisclosureのダンサンブルさには目が離せない。アフリカンビートに由来するDouha(Mali Mali)やKhelaniのチルな歌声が響くBirthdayなど小粒だが珠玉の曲たちが揃う。特にSlowthaiとAmineをフィーチャリングしたMy Highは、今年度一番「ノレる」一曲ではないだろうか。
My High
No.15 『POST HUMAN:SURVIVAL HORROR』
by Bring Me The Horizon
前作『amo』では、メタルの質感をそのままにキャッチーなメロディセンスで多くの新規ファンを魅了した。今作は原点回帰したより荒々しいメタルチックな一面を見せる一方、普段メタルを聞かない人でもすんなり聞けるようなキャッチーさも忘れていない。彼らの叫びには、環境問題や社会問題に対し遅遅として動かない現代への怒りが込められている。BABYMETALがフィーチャリングされたKingslayerが一押し。
KIngslayer feat.BABYMETAL
Honorary Mention...
『Good News』 by Meghan Thee Stallion
『In A Dream』 by Troy Sivan
『The Slow Rash』 by Tame Impala
『Limbo』 by Amine
『folklore』 by Taylor Swift
『Featuring Ty Dolla $ign』 by Ty Dolla $ign
『Set My Heart On Fire Immediately』 by Perfume Genius
Spotify Link
最後まで読んで頂き、ありがとうございました!
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