見出し画像

2022 024 : ジェイコブ・マン・ビッグバンド - Greatest Hits

LAの鍵盤奏者のジェイコブ・マンルイス・コールのプロジェクトのノワーでも演奏していたのでその筋ではよく知られていました。その周辺なんで、ジャズというよりはジャズを学んだミュージシャンたちがその技術や理論を駆使して作る音楽に貢献するってタイプなわけですが、ジェイコブ・マンは自身のビッグバンドを持っていて、これがなかなか面白い。

メンバーは西海岸の30代が中心って感じ。

マイケル・ブーブレなどの作品に起用されているサックスのAlex Hahn

ムーンチャイルドのヴォーカルでお馴染みのAmber Navranはサックス奏者として参加。ムーンチャイルドはもともと大学時代のビッグバンドの授業を一緒に受けていた人たちで、ロイ・ハーグローヴ系譜のホーン・アンサンブルを上手く使っていたグループなんですよね。ムーンチャイルドでもいい感じのサックスのサウンドはアンバーが吹いています。

ジェイコブ・コリアーのツアーにも参加する名ドラマーのChristian Eumanは自身の作品『ALLEMONG』では小編成のアンサンブルを率いて美しいオリジナル曲を聴かせる作曲家でもある。ビリー・チャイルズからの影響を語っていたりする人なので、ビッグバンドのドラマーとしては最適な人ですよね。

ルイス・コールらにも通じるインディーロック的なノリでジャズ要素も取り入れた音楽をやるサックス奏者Henry Solomon。ルイス・コール/ノワーよりももっとアブストラクトに遊びまくったサウンドで、ゲーム音楽からの影響も感じさせるチープな音色なども印象的ですね。

日本ではサム・ゲンデル周りのベーシストというイメージのSam Wilkesですが、海外ではジャム系ジャズ・ファンク・グループのスキャリー・ポケッツなどがより注目されている印象。LAでやたら名前を見る重要人物です。スキャリー・ポケッツやってるだけあって、フィジカルなグルーヴの魅力を出せるタイプですね。

ブレインフィーダーから作品を発表するLAの人気者Louis Cole。ここではドラマーとして参加です。

という感じで、LAのコミュニティの人気ミュージシャンが集まっています。

ここから先は

2,666字

新譜のディスク・レビューのような感じで音楽に関するテキストを書きます。最低週1本で更新していけたらと…

review is a diary - standard

¥300 / 月

面白かったら投げ銭をいただけるとうれしいです。