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10/25 ダイメ・アロセナ@Peter Barakan's LIVE MAGIC!

ダイメ・アロセナ、サイコーでした。シンバッドの参加でささやかなエレクトロニクスが効きまくってる。これ、ダンスフロアにもぴったりのdopeなラテンジャズ。たとえテンポはスロウでも、ずっとリズムが聴こえるから。

そして、ダイメ・アロセナの歌がすごい。こんな生で見たらジャイルス・ピーターソンじゃなくてもリリースに動くだろう。というか、動かないやつはレーベル辞めちまえって思うくらい。

あと、ダイメは生で見るとジャイルス・ピーターソンが彼女に惚れ込む理由が非常によくわかった。今の感覚を持ったハイブリッドなラテンジャズ・シンガーなんだね。伝統的なキューバのボーカリストの感じと、サラ・ヴォーン的なジャズボーカル、ビヨンセ的なゴスペル出自のR&Bシンガーの感じとか。とにかく引き出しが多い。

それを超絶テクニックのスキャットとか交えながらやる。アフロキューバンどころじゃなく、なんなら宗教音楽サンテリアとかにもいきそうなディープさを時に歌唱に加えつつ。ジャイルスが大好きなディーディー・ブリッジウォーターもそうだけど、あらゆるものを組み合わせても全てハイレベルで洗練されてる。けど、いちいち破壊力ありみたいな。

新しいタイプのハイブリッドなラテンジャズ・シンガーだよなぁ。ロベルト・フォンセカのボーカル版みたいなイメージというと、ちょっと違うかね。ジャンルの横断具合は、それ以上か。歌だけじゃなくてフロアの煽り方とかも含め、あのR&B感はラテンジャズ系譜のシンガーからはなかなか聴かれない気がする。新しいと思う。ニューチャプター感あったなぁ

バンドはピアノ、ベース、パーカッションのラテンジャズ・フォーマットだけど、曲自体の核はR&Bだったり、時にジャズだったり。その辺はシンバッドのプロデュースだろうなぁ。一件ラテンジャズだけど聴きようによってはなんのジャンルにも聴こえるアレンジ。スロウでもノレるし、大箱でも余裕。DJならではの絶妙すぎる感覚だなーと。

あと、ダイメちゃんのキャラがサイコー。喋っても動いても、いちいちかわいいし、ハピネス振りまいてるし、天使かと思ったくらい。子供みたいに無邪気に楽しんでるのが、歌い始めるとベテランシンガーみたいになったり、また少女に戻ったり。華があるとしか言いようがないし、才能というか、天からの授かりものとしか言いようがない個性。僕はエラ・フィッツジェラルドが「サンキュー」っていうのがかわいくて大好きなんだけど、あの可愛さっていうか。あーーー、記念写真撮りたかったー

BEATINK Inc.は、ダイメ・アロセナ、またすぐ呼ぶべき!もっと聴かれるべきですわ。

それにしてもジャイルスは自分の好みに合うのをうまく見つけてくるなぁ。そして、それをうまくパッケージするなぁ。ホセの時もそうだけどさ。このセンスはアメリカにはないよなぁ。UKの強さ。まだまだジャイルスから学ぶべきことは多いと再確認した一夜でもあった。

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