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2022 020:小袋成彬とメロディーズ・インターナショナルを観た
小袋成彬のツアーの東京公演に行ってきました。
以前、こういうインタビューをしていたので楽しみにしていました。
今回は”Nariaki Obukuro with Melodies International Japan Tour”となっていて、UKのレーベルのメロディーズ・インターナショナルがDJをやるオールナイトのアフター・パーティーがセットになっています。
小袋成彬:今、周りにレコード・カルチャーの人しか友達いないんですよ。ロンドンに3年住んで、やっと友達ができてきたんですけど、蓋開けてみたらレコード屋のまわりの人たちばっかり。今度、日本でツアーをやるんですよ。その時にMelodies International ってレーベルの人を連れていくんです。Melodies Internationalはフローティング・ポインツがはじめたリイシュー・レーベル。もともと500枚くらいしか作ってなくて原盤がどこに行ったか分からないような昔のレコードをライセンス取って、マスタリングし直して、今っぽい音にして売るってことをやってる人たちなんです。
メロディーズ・インターナショナルは過去の音源をレコードのみでリリースしている”再発系レーベル”。ソウルとファンク、ディスコ、ジャズ、ブラジル音楽に特化していて、基本的にはDJユースな音源のみ。なので、アルバムではなく、DJ的に使える曲を収めたシングルのみ。7インチや12インチのシングルでリリースしているのが特徴。あとはDJにはうれしいリミックスもリリースしていて、フランキー・ナックルズやフローティング・ポインツのリミックスなど、生音のダンスミュージックにも合わせやすいサウンドを選んでいるのもポイント。
という感じで、DJの中でも生音をかけるタイプの人向けだし、そもそもリリースしている音源は音楽媒体に出るような今のトレンドとはあまり縁がないものが多いので、かなりマニアックなレーベルなんですよね。そのレーベルの人たちがDJをやるわけですから、その選曲もレーベルのカタログと近いもの。端的に言えば、毎日ディスクユニオンに通って70-90年代の中古レコードをひたすら買って、週末には渋谷の小箱でDJをやっている人たち、と言った感じでしょうか。今のトレンドとは表面的には違うわけですよね。
小袋成彬:Melodies Internationalの人たちは今の音楽は全く知らないんですよ。知らなさ過ぎてビビるくらい。声がはっきり聴こえてキックとスネアがちゃんと分離してる今っぽいR&Bのサウンドを流すと嫌な顔をされます(笑)。このシステムでこれ聴いてもなぁって感じで。逆にちょっとごちゃっとしてて、いわゆるレコードっぽいあったかいサウンドだといい感じなんですよね。自分が作った音でもパキパキしたポップスを流すとそこにいたくなくなるんですよ(笑)。だから、『Strides』はそのシステムに耐えうる音像とヴァイブスとエネルギーがあるサウンドを目指してるんですよ。
小袋成彬みたいな人がこういうレーベルをわざわざ日本に連れてきて、一緒にツアーを行うというのはかなり特殊な状況だと思います。
ちなみにメロディーズは僕も大好きでDJでもかけたことあるジャッキー・マクリーンのアグレッシブ過ぎるこの曲や
僕も大好きなドン・ブラックマンのCD時代のアルバムからの1曲をわざわざレコードにしたり
こういう仕事は気が利いてて最高なので、個人的にもリスペクトしかありません。
さて、このメロディーズ・インターナショナルのDJがすごく良かったんですよ。
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