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Interviews by Mitsutaka Nagira

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音楽評論家 柳樂光隆による国内外のアーティストのインタビュー記事が読めます。
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記事一覧

interviews Miho Hazama 2015 - 2023 by Mitsutaka Nagira

柳樂光隆が担当した挾間美帆 関連の記事をまとめました。 ◉2023 インタビュー:挾間美帆、世界的ジャズ作曲家がデビュー10年で培った制作論「私の曲作りにメソッドはない」 ◉2021 インタビュー:挾間美帆、世界的ビッグバンドを指揮するジャズ作曲家のリーダーシップ論 ◉2019 インタビュー:ジャズ作曲家・挾間美帆のクラシック遍歴 ◉2019:挾間美帆「Blue Note Club」独占インタビュー ◉2018 インタビュー:挾間美帆が語るセロニアス・モンクと『TH

interviews Shun Ishiwaka 2015 - 2024 by Mitsutaka Nagira

柳樂光隆が担当した石若駿 関連の記事を集めました ◉2024 対談:上原ひろみ×石若駿 ジャズ界のトップランナーが語り合う使命感、歴史的共演の舞台裏 ◉2023 ディスクレビュー:石若駿と柳樂光隆が選ぶ、2023年のジャズを楽しむために聴いておきたいアルバム20選 ◉2023 対談:石若駿×柳樂光隆。新しい担い手たちによる近未来ジャズ案内2023 ◉2023 インタビュー:石若駿の足跡を辿る、日本のジャズと音楽シーンの人物相関図 ◉2023 ポッドキャスト:アフター

interviews Hiromi Uehara 2015 - 2024 by Mitsutaka Nagira

柳樂光隆が担当した上原ひろみ関連の記事を集めました ◉2024 インタビュー:上原ひろみ×石若駿 ジャズ界のトップランナーが語り合う使命感、歴史的共演の舞台裏 ◉2023 インタビュー:上原ひろみ、新プロジェクト「Sonicwonder」を語る「今回は想像してるものと違いますよ」 ◉2021 インタビュー:上原ひろみの葛藤 困難な時代にミュージシャンとして追い求めた「希望の兆し」 ◉2019 インタビュー:上原ひろみが明かす、比類なきピアニストの演奏論「めざしたのは音

interview Ambrose Akinmusire:自分自身のブルース、2020年代のブルース

2010年代後半に入ってから、アンブローズ・アキンムシーレの影響力を徐々に感じるようになっていた。数多くのインタビューを行う中で実際に名前を出されることも少なくなかったし、若手の作品を聴いたときにそのサウンドから感じることも何度もあった。日本のジャズミュージシャンと話していても彼の名前が出ることがあった。いつしか確信に変わった。 そもそもアンブローズがリリースする作品がいちいちすごかった。2011年の『When the Heart Emerges Glistening』以降

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interview Kurt Rosenwinkel & Shun Ishiwaka 2016:カート・ローゼンウィンケルと石若駿の対話

00年代以降に書かれたジャズ史に関して言えば、21世紀の最重要人物の中にカート・ローゼンウィンケルの名前があるのは当たり前だろう。むしろその名前がなければ、そのジャズ史は疑わしいと思っていい。 ブラッド・メルドーやマーク・ターナー、ジョシュア・レッドマン、ブライアン・ブレイドらと90~00年代に彼らがもたらした革新の大きさは現在のシーンを見てみれば誰の目にも明らかだ。同世代のイーサン・アイヴァーソンや、その下の世代のロバート・グラスパーなど、スモールズやヴァンガードで彼らの

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interview Nik Bärtsch:禅、合気道、浪人、儀式、ミニマル、ジャズ、ファンク(16,000字)

《ジャズ+ミニマル・ミュージック+ファンク+ECM》 これまでに誰も考えなかった不思議なコンセプトを体現し、しかも、ECMからデビュー。ニック・ベルチュはすぐにヨーロッパの現代ジャズ屈指の人気アーティストになった。 そのうえ、バンド名はRONIN=浪人、曲名にAWASE=合わせ、アルバム名にRANDORI=乱取り、などとついていれば、日本人なら気にならざるを得ない。 そんなニック・ベルチュに一度くらいは日本人が日本からの影響の話を聞いておくべきだと思い、今回、取材するこ

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interview Tomeka Reid:チェロでジャズを弾くこと、作曲/キュレーション論、AACMについて(1,5000字)

僕がトミーカ・リードに注目し始めたのは彼女が自身のカルテットを結成して作品をリリースし始めたころだった。トミーカのチェロとメアリー・ハルヴァーソンのギターをフロントに、ジェイソン・レブキのベースとトマ・フジワラのドラムがリズムセクションを担うこのグループはそれぞれの演奏者の演奏は言うまでもないが、同時に楽曲の素晴らしさがこのグループを特別なものにしていた。 個々の演奏を最大限に反映する作りになっていて、それぞれの演奏のキャラクターがそのまま楽曲の個性に繋がっているのだが、特

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interview KEYON HARROLD"Foreverland":シンプルなものを作ろうとすればプロセスは複雑になる(7,500字)

ネオソウルが好きな人なら、ディアンジェロの来日公演でロイ・ハーグローヴの後任として演奏していたトランペット奏者を覚えている人も少なくないだろう。そのポジションはキーヨン・ハロルドの立ち位置をわかりやすく示している。ディアンジェロのみならずマックスウェルやビヨンセ、PJモートン、コモンなど、多くのアーティストがキーヨンを起用してきたからだ。彼はロバート・グラスパー世代のトップ・トランペット奏者として、R&Bやヒップホップを彩るホーンセクションの一角を担ってきた。 また彼はロイ

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short interview Mary Halvorson:about Tomeka Reid for Tomeka Reid Japan Tour 2024

AACMに所属し、シカゴを拠点に活動するチェロ奏者トミーカ・リードが遂に来日し、ツアーを行います。 しかも、現代ジャズギターの奇才メアリー・ハルヴォーソンを含む、彼女のカルテットでの来日です。 今回、来日に際してメアリー・ハルヴォーソンとトミーカ・リードにそれぞれインタビューを行いました。インタビューの公開に先立って、メアリー・ハルヴォーソンからトミーカ・リードについていくつかの質問に答えてもらいました。ツアーへの期待が膨らむ皆様に向けて、そちらを先に公開します。 取材

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interview Jasmin Godoy:クルビ・ダ・エスキーナと現代ジャズが融合した傑作『Show Me The Way』(8,000字)

2023年、ジャスミン・ゴドイというアーティストの音源が送られてきた。それは聴いた瞬間引き込まれるような素晴らしい内容だった。ブラジルの音楽、特にミナスの音楽の要素はある。だが、それだけでなく、2010年代以降、グローバルに同時進行で進化し、流布していった現代のジャズとその周辺の要素もある。2010年代以降、ミナスのコミュニティからはアントニオ・ロウレイロらが出てきて、2010年代末、ブラジル北東部のペルナンブーコからアマーロ・フレイタスが出てきた。ブラジル人たちがどんどんオ

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interview Jun Iida - Evergreen:日系アメリカ人トランぺッターとNujabesとの出会い(2,900字)

新譜をチェックしていたら、このアートワークが目に飛び込んできた。 和服の若者がトランペットを持っている写真なのだが、なんとなく写真の感じも含めて日本で作ったアートワークじゃない予感がした。そこで、はっと思い出した。「あ、この人、会ったことあるな…」 僕はイイダ・ジュンさんと東京で会っていた。オーブリー・ジョンソンというジャズ・ヴォーカリストが日本に来た時に彼女たちと食事をしたのだが、その時に彼女の友人のひとりとしてその場にいたのがイイダさんだった。 普通に「はじめまして

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interview ULYSSES OWENS Jr:僕がやるべきは"ユニークな声を持った人々"を助けること(1,0000字)

名ドラマーのユリシス・オーウェンスJrが新たなグループ《Generation Y》を結成し、『A New Beat』を発表した。音楽的にはビバップ/ハードバップを基調にしたオーセンティックなジャズの現代版なのだが、僕はこのアルバムを聴いてものすごくテンションが上がった。すごく興奮した。 その理由はこのバンドのメンバーにある。クレジットを見るとそれなりのジャズ好きでもおそらく聞いたことがないだろう名前がずらっと並ぶ。それは当然で、多くのメンバーがまだ音源をリリースしていない、

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interview Taylor Eigsti:『Daylight At Midnight』からグラミー受賞、『Plot Armor』まで

21世紀以降のジャズを振り返って、特に印象的なアルバムをリストアップしていくとしたらテイラー・アイグスティ『Daylight At Midnight』は必ず入るだろう。 ルーファス・ウェインライト、ニック・ドレイク、エリオット・スミス、イモジェン・ヒープ、コールドプレイ、ミュートマスのカヴァーを含むこのアルバムにはジャズがより自由になり、どんどんハイブリッドになっていった2010年代のムードが完ぺきに収められている。ブラッド・メルドーがレディオヘッドやニック・ドレイクをピア

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interview AMARO FREITAS"Y'Y":先住民族について話し、それをポリリズムを使って表現することは私の使命

2023年のFESTIVAL FRUEZINHOでの来日公演で多くのリスナーを驚かせたアマーロ・フレイタス。あの日のパフォーマンスはこれまでアマーロのアルバムを聴いてきた人にとってはそれなりに驚きのあるものだったのではなかろうか。いくつかの曲で彼はプリペアドピアノを駆使して、自身の音をループさせ、時にピアノを打楽器のように使いビートを組み立て、時にピアノから神秘的な響きを鳴らし、不思議な世界を作り上げていた。今思えばあれは2024年の新作『Y’Y』のサウンドを先出ししたような

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