見出し画像

【日記】死後の世界のような霧の中を歩いた

11月2日のこと。
文化の日の前日だ。

この日は6時頃に目が覚めた。
少し早起き。

窓の外を見た。
霧が出ていた。

今まで生きてきた中で一番濃い霧だ。

コーヒーを飲んだりしてから、散歩に出かける。


いつも庭の風景とまるで違う。
なんだろう。
不思議な感覚。


小川を超えて、家の裏のちょっとした丘を登ってみる。
その丘に少しお墓が点在している。

霧につつまれたお地蔵様やお墓の光景は、まるで霊界みたい。
怖い感じはない。
ひたすら、不思議な感覚だ。
浮遊感さえ感じる。

霧が晴れてるときを知らないと道がわからないくらいの濃霧だ。
空気がしっとりとしていて、少し暖かい。


丘を降りた。

田んぼに囲まれた農道だ。

車も通る。

あたりにオブジェクトが少なく、平らなエリア。
「一寸先は闇」という言葉のように、「一寸先は霧」なんだなって思っていた。
一寸がどのくらいの距離かわかっていないけど。

道路標識がなんだかゲームの世界のよう。

車もゆっくりと出現する。

夜が黒の世界なら、霧は白の世界。すべてをマスキングしてくれる。

情報をぼやかして、とても幻想的にしてくれる。

平らな場所に霧が包まれていて、360度どこを見渡しても霧だ。
真っ白だ。

雪原とはまた違う。
雪はコントラストがはっきりしている。
霧はコントラストがはっきりしていない。

道路がどこまで続いてるみたいで、死後の世界みたい。

「この先の見えない道を進んでいったらどこに行くんだろう」

実際は、いつもの日常の場所にたどり着くだけなんだけどね。

映画「ハリーポッター 死の秘宝」の最終決戦のときの、まっしろの世界を連想する。

小さな畑もとっても幻想的になっていた。


これは7時くらいの出来事だったんだけど、10時になったらすっかりと霧は消え去った。

快晴になった。

日中は半袖で過ごせるかもしれないくらい暑いくらいになった。

ほんの一瞬のイベントを存分に味わえた。