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8/21 映画「ドライブ・マイ・カー」と村上春樹イズム

長期休みとか、連休とか、昼夜逆転気味の生活を送ってしまう。
休みで気持ちが緩むからなのか、予定がないからなのか、わからないけれど。

僕の場合は部屋も荒れがちで、いろいろなものが床にある、、、
ミニマリスト的な部屋で、丁寧な暮らしをおくりたいものだ。。。

加えて今月は移動したりで、なんだかんだ出費もしたので、アパートに戻った今は節制生活をおくっていきたい所存。

節制生活といっても、僕は「本にかけるお金は惜しまない」ことを主義にしている。ので、買いたいと思った本は惜しまないで買う。

そういう主義にしているのは、誰かが血と汗を流しながら作った努力の結晶ともいえる「作品」にちゃんとお金を落としたいと思うから。それが文化を形作り、支えることになると信じているから。

本に惜しまないなら、いわんや映画をや。ということで、基本的に観たい映画はお金がなくても見る。映画っていうのは本よりよっぽど なまもの で、見に行きたいと思ったときに見に行かないと、思い出した頃には上映終了してしまう。そうやって見逃してきた映画がたくさんある。

「DVDなり配信で見りゃいいじゃん」と言う声が聞こえてきそうだが、僕は映画館で外界から遮断されて見る映画が好きなので、そういうわけにもいかない。

というわけで本日は昨日公開の「ドライブ・マイ・カー」を。

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原作は村上春樹。

179分の大作であったが、村上作品を読んでいるときのように、吸い込まれて体感でははそんなに長くは感じなかった。

本当に村上作品を読んでいるような感覚だった。

物語はミニマルに展開される。そのミニマルさの中に、不思議な要素、正体が明かされない要素、引っかかる要素が散りばめられている。映画だけれどその「村上春樹イズム」は存分にあふれていた。

けして展開は急激ではないし、全体としてゆったりと流れるような作品である。見せたいシーンをしっかり時間かけて見せて、見せないところは全く見せない。そんな映画。

ロングカットでみせてくれるシーンは多くあって、ぼくは好みだった。(それだけにこの上映時間なのだろうけど。)
贅沢な時間の使い方を感じられてよかった。

下手にゆったりとした作品だと、観客は飽きてしまうだろうけど、僕はまったくそんなふうに感じなかった。例えるならば遠くに旅行に行くときに電車の車窓を流れていく風景をぼんやりと眺めているような、そんな気持ちでリラックスして3時間飽きることなく見ることができた。

あと要所で日の丸構図で迫力を出していたのが印象的だった。

それと言葉で説明しすぎない作りになっているのも好みだった。

映画の感想であんまりストーリーの内容とか書いてネタバレするのは僕のしたいことじゃないからあんまり書かないけど、見る価値のある映画だとは思う。

僕は原作未読でみたので、原作読んでみたいなとおもった。「これが短編集に入っているの???」と今おもっている。組み込まれている要素が豊富すぎて。

とりあえず積読を頑張って消費していきたいな。

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