お互いの嫌な部分が見えてしまう時

家族でもグループや団体でも会社の仕事仲間でも人間関係で不愉快な気持ちになるのはよくあることだ。

これをアーユルヴェーダのドーシャで考えてみると、
どんな人でもドーシャのバランスを崩すと、もともとの自分のプラクリティの良さが発揮されずに、それが悪い面となって表にでてしまう。

それが原因で人間関係にひびが入ってしまったり、協力してやっていくべきこともご破算になってしまったりもする。

例えば、Aさんのメインドーシャはヴァータ、Bさんのメインドーシャはピッタ、Cさんのメインドーシャはカッファだとする。

その3人が同じ会社で働く同僚だとする。

会社の経営は今後どうなるのか、社員にはだんだんと転換期を向かえているようにも映り始めたが、、、

Aさん、Bさん、Cさんは同じ部署でプロジェクトに取り組んでいる。

Aさんは内心、「他社はさっさと時代の状況をつかんで斬新なアイデアをだしているのだから、わが社もこの業界のリーダーシップをとるためにはもっと創造的なものを開発すべきだ。それなのにBさんは自分に任された仕事をいかに効率的に成し遂げるかばかりしか考えてないし、任された仕事が終わればその他には何も考えずいつももくもくと仕事をしているだけだ。俺が斬新なアイデアを出してもあいつはただ仕事をかたずけたいので、邪魔されたと思ってイライラするだけで何のいいアイデアもだせない、それにCさんは落ち着いていて忍耐強いいい人だと皆は言うけど、仕事はのろいし、あまり頭の回転が速いとは言えないので、責任を持って仕事はするけどCさんと一緒にやると仕事がのろいのでイライラすることがある。仕事はスピードが大事だ！あー、もうこんな会社辞めてやる」こんなふうにAさんとCさんのことを思うことがあります。

Bさんは内心　「この会社に入社して自分に振ってもらった仕事についたら、とにかくその仕事が無事に終了するまで余計なことを横から言って邪魔をしないでほしいのに、Aさんときたら特に重要でもないことや取り組んでいる仕事に直接関係ないことを提案してきたりして、何を考えてるんだ、そんなんでちゃんと仕事を終わらせることができると思っているのか、Cさんときたら、のみこみが遅いから、仕事がなかなか終わらず残業になってばかりいて同じ仕事を任されても俺の方がミスなくやるべきことを滞りなく終わらせるぞ．．．」とBさんは時々怒りの炎で胃や頭が熱くなるのを感じます。

Cさんは内心　「Aさんの言ってることには現実的でなくて、話がよく脱線するし、時々この会社辞めそうなことも平気で口走るし、俺が仕事が遅いのはAさんの仕事が雑だし、初めの勢いはいいくせにすぐ疲れてそうなると、ミスが多くなるのを本人は自覚しているのか？、Bさんはミスなくそつなく仕事をこなすけれど、なんだかソレだけのヤツって感じることもあって、時々燃え尽き症候群みたいに見えたり、イラっとすると目が血走るし、人間関係に和みや深みをあまり感じないんだよな、積み重ねるって大切なのに．．．」そんな思いもCさんの中にかなり蓄積されています。

A さん BさんCさん　皆アーユルヴェーダは知りませんから、自分の性質や体質の特徴は知りませんし、もちろん他の人のことも知りません。

Aさんが感じていること、Bさんが思っていること、Cさんに蓄積されている気持ち。

この３人はお互いのことがわからないまま一緒に仕事をしているので皆イライラしたりうんざりするだけで、どう考えて解決したらいいのかわからないまま毎日仕事で顔を合わせます。

この3人がまず自分の性質と体質を知っていたら、ポジティブな面もネガティブな面も相手にこんなふうに思われる可能性があるなと予め予測することができます。

そして相手と毎日一緒に長い間いれば、観察することでアーユルヴェーダの理論にしたがってどのドーシャが強くでているかがわかってきます。

プラクリティテストやヴィクリティテストができれば更に相手を理解しやすくなります。

自分を知った上で、相手を理解することができれば人間関係のあらゆる場面で役立たせることができます。

Aさん、Bさん、Cさんは皆不平不満を言いましたが、それぞれ仕事仲間の2人のそれぞれのドーシャの持つポジティブな面を知っていたらどうでしょうか。
Aさんのメインドーシャのヴァータ　ー
創造的である、リーダーシップを発揮できる。一世風靡するような潜在力がある、人を楽しませたり、面白い面がある、先陣をきる、ものごとに取り組む時にスピードがある．．．

Bさんのメインドーシャであるピッタ　ー
集中力がある、何かに取り組む時の情熱が強い、何かを最後まで終わらせる時には火が勢いよく燃え、尽きるかのように集中することができる、自信がある、知性的．．．

Cさんのメインドーシャであるカッファ　ー
スタミナがある、落ち着いている、忍耐強い、信頼できる、おだやか、親切、安定感、着実にこつこつやる、丸く収めてくれる．．．

３人がお互いの優れた面を知って認め合い、尊敬し合いながらも自分の優れた面を出して協力しあえば素晴らしい仕事仲間になり仕事も順調に進みますよね。

自分が体調に優れない時はドーシャ的に何がバランスが崩れているのかわかりますし、仕事仲間が具合が悪そうなときもドーシャ的にどう具合が悪いのかも理解しやすくなります。

これは仕事仲間を例にしてみましたが家族でも友人関係でも、ドーシャから見ていくので同じです。

ドーシャの基礎をまだ知らない人はこちらの記事を読んでみてください。

アーユルヴェーダの知識があなたの生活の中での人間関係にも役立ちますように。