アヌパーナ
アヌパ―ナとは
薬と一緒に摂取されるもの、または薬を飲んだ後に摂取するものです。
消化と吸収を助け、体の細胞への浸透を促進させたり、ハーブや調合剤をオプションとして微妙に調整する役割をします。
アヌパーナを摂取することで取り込んだ食べ物やハーブなどに変化が起こります。
アヌパーナはあくまでも補助的な役割であり、薬としては扱われません。
アヌパーナの種類
水、ギー、蜂蜜、牛乳、アロエベラジュースやアロエジェルなどはアヌパーナとして使用できます。
水は温度の違いによってもアヌパーナとして利用できます。
アヌパーナの使用例
他の方法では、摂取しようとする食べ物やハーブとは反対のグナを持つアヌパーナを選ぶ方法があります。
水
水は温度の違いによってもアヌパーナとして利用できます。
例えば、消化の火アグニがとても強く熱い時やピッタを減少させる時に冷水をアヌパーナとして利用する場合があります。
ぬるま湯はハーブのエネルギーをニュートラルにさせたり、お湯は消化の火アグニを刺激し毒素を取り除き、ヴァータとカファ両方のバランスを取ります。
大麦、小麦、ヨーグルト、ワイン、蜂蜜を食べている時には冷水(常温)、バターミルク、ギー、オイル、脂肪、野菜、豆類を食べている時はお湯がアヌパーナとして補助をします。
ニンニク
例えば、ニンニクを摂取する際、ニンニクの辛みと熱いエネルギーを牛乳の持つ、冷たい、甘いエネルギーで中和させます。
ギー
ギーは触媒として薬草の作用を妨げることなく、薬効をサプタダハトゥ―のすべての組織に運ぶアヌパーナなのでアーユルヴェーダでは薬用ギーとして様々なハーブが入ったギーが使用されています。
例えば、トリファラギーはネトラタルパナという目のトリートメントに使用されたり、ピッタ性の胃腸の問題やヴァータ性の便秘に使用されています。
アーユルヴェーダの医師はトリファラを便秘の改善に使用してみて、効きすぎたらギーと混ぜてみなさいと患者に言います。
トリファラにアヌパーナとしてギーを使用しているわけです。
蜂蜜
蜂蜜は消化に重い食べ物やハーブを軽くし消化の火アグニを強くします。
40℃以下に冷ましたお湯に小さじ一杯を溶かして飲むことはカファ、脂肪を減らすアヌパーナとなります。
アロエベラ
アロエベラは甘さ、渋み、冷たさという性質があり、鎮静効果があります。
胃や小腸、血液、女性の生殖器系に使用されます。また3つのドーシャすべてに使用できるアヌパーナです。
3つのドーシャとアヌパーナ
アヌパーナの基本的にはアヌパーナの性質は支配するドーシャとは反対でなければなりません。
ヴァータには、アヌパ―ナは油性で熱いアヌパーナの性質である必要があります。
ピッタには、甘くて冷たいアヌパーナの性質である必要があります。
カファには、乾燥した熱いアヌパーナの性質である必要があります。
食事療法としてのアヌパーナ
ビールは体重を増やしたい人のアヌパーナとなります。
蜂蜜+少し冷ましたお湯40℃以下は肥満の人に使用されるアヌパーナです。
肉のスープは痩せ衰えた人や肉体疲労がある人へのアヌパーナです。
ワインは消化力が弱い人が肉を食べた時のアヌパーナです。
ミルクは病気で衰弱した人、長距離を走った人、長時間話した人、性行為をした人、長時間太陽にさらされていた人のアヌパーナです。
アヌパーナ禁忌事項
ヴァータ性の頭の病で苦しんでいる時、しゃっくり、息切れ、結核などがある時、食後にアヌパーナをとってはいけません。
まとめ
1.アーユルヴェーダのハーブを使う時にアヌパーナを取り入れることで、自分のドーシャに適するように調整することができる。
2.消化促進にアヌパーナで補助的な役割をする。
3.栄養素をサプタダハトゥまでしっかりと浸透させるためにアヌパーナを取り入れる。
このような目的で様々なアヌパーナを生活に取り入れてみましょう。