アイスクリームフィーバーをみたよ!
アクセサリーをつけたいな、ほしいな、と思っている。
ここ最近、もうずっとそう思っているのだけれど、私はアクセサリーをあまりもってないし、アクセサリーをつける文化も上手に獲得できなかったので、どんなものをつけたいいのか全然わからない。買いに行っても、なにが似合うのか、なにが好きなのかもぜんぜんわからない。
自分に似合うアクセサリーがわかればいいのになと思う。でも、そういうのはきっと、自分で試して、これが似合うとか、似合わないけど好きだとか、やってみて見つけていくものなのだろう。そう思うと、なんだかとても遠いものに思う。私にはまだ早いのかも、と思う。
ものすごく大人になってしまった。でも、ときどき、かっこいいアクセサリーをつけている人をみていると、というより、アクセサリーが似合っている人を見ると、いいなー、アクセサリーをつけたいな、と思う。
そんな映画だった。
職場の素敵なお友達が、私のことを思って、こういう映画が好きなんじゃないでしょうか、と教えてくれたのがアイスクリームフィーバーだった。一緒に見に行こうとしたのだけど、公開日と休みが合わなくていけなくて、ああ、終わっちゃったな、残念だな、と思ったのだけど、近所の単館系のおしゃれ映画館でやると知って、やることが五億個くらいあったんだけど、全部捨てて、見に行った。
吉岡里帆氏が好きで、できれば付き合いたくて、付き合えなくてもぜんぜん、ワンナイトの遊びとかでもいいから、なんか、お近づきになりたいのですが!? という感情を常に抱いていて、だからこの映画は夢のようだった。
ん? ちがうちがう。もっとこう、ちゃんとした、エモっぽい感想がいいたいのだわたしは。だってともかくすごくいい映画だったから。映画をみたあとにこの映画を見られたことが嬉しくて、歩き回りたくて映画館のまわりのあたりをずんずんと歩き回った。喉が乾いて、水を飲んで、風が湿ってぬるぬるしていて、まだまだ歩き回りたい気分だった。
松本まりかちゃんの声とか雰囲気とかなんていうか全部が好きで、一緒に暮らしたいと思った。一緒に暮らして、嵐の日に夜中目が冷めちゃったね、とかいってホットミルクを作ったり、作ってくれたりして、まりかちゃんはたぶんジェラピケ?とかなんかわかんないけど、可愛いパジャマの上にかわいい上着をかけていて、明日しごとやだなーとかいって、休んで一緒に映画見ちゃう? とかいって、でも明日ちゃんと仕事にいくことはわかってて、でもでも「そうしよー」とかってどちらともなくいったりなんかして、えっ!!なんだこれは、百合夢小説? あぶないあぶない。
本当に違うんです。そういう煩悩がわきたてられていい映画だと言っているのではなく、ちがうんだ、煩悩がわきたてられる映画もこれまたすんばらしい映画ということはおいておいて、事実その側面も大変にあるんだけど、だって私の好きな女の人しかでてこないし! だからね、もっとちゃんとした感想を私はいいたいのだけれど、いい映画の感想なんてそんなすぐにでてこないから。まだ体の中にじんわりいて、血になってめぐってて、一年後くらいにちょっとずつ言語化できるから! じゃあなんで今note書いたんですか? たしかに。
前情報をまったく仕入れずに、ともかくフライヤーからして可愛いし、ちょっとだけみた予告も、かわいくて、でもなんの話かわからなくて、どきどきしながた見た。
もう一回みたいな、もう一回みてまたちゃんと感想を述べたいな。
アイスクリーム屋さんの吉岡里帆、という時点でもうそれは満点といって差し支えないのだけれど、そこの一緒のバイトちゃんが水曜日のカンパネラの詩羽ちゃんで、本当にこれがよかった。お声がすごくよい。生っぽくて歌みたいで喋ってるだけで詩みたい! だからお名前が詩羽ちゃんなんだろうか。しかもしかも、そこの店長がMEGUMIなんだ! さすがに声がでそうだった。私の好きな、女しか、でてこないのか??? と混乱した。
お話としては、アイスクリーム屋さんのお客さんに恋、というか一目惚れというか、びびっときた吉岡里帆のターンと、突然おうちに姪が来訪してお父さんを探すから夏休みの間しばらく泊めてといわれる松本まりかのターンがあって、これが本当に絶妙で、どっちも、関係性が、もう、大好きな関係性の連続で、もう、関係性が、もう。
ネタバレを普通にちょっとだけしますけれども、全然わたしは、このお話を仕掛けのあるものだと思っていなくて、冒頭に出てきた男はなんかただおしゃれのためだけに出てきたのかな、っていうか好きな女の子が出てきすぎて完全に存在を忘れていたな、って感じなんですが、この部屋と、それぞれの関係性の移り変わりが絶妙で、時が過ぎて人と人との関係性と場所が変わるってことが、こんなにおしゃれで、素敵な感じに表せられるのかー! と感動しました。
ひと夏の出会いとその終わりって、引っ越しと似てるのかもしれない。自分で選んだ調度品、柔軟剤とか生活の匂いがあって、いつも座る場所とか、カーペットの端の触り心地、真昼に寝ちゃったこととか、起きたら夕立だったとか、そういう部屋の記憶って、引っ越しちゃえばそこには何もなくて、自分さえそこにはいないけれど、たぶんずっと長い間、すぐそこにあるみたいに思い出せるものなのかもなって。でも、別の暮らしが始まったら、だんだんその部屋の生活の記憶は薄れてしまって、でも、ちょっとしたもの、その部屋で使ってたマグカップとか、読んでた本とか、そういうものを見ると、ぱっと思い出して、変な気持ちになったりとかするのかも、というようなことを、思ったりした。
誰かのことを好きだった、嫌いだった、許せなかった、どうすることもできなかった。そういう気持ちって、成就しないと長続きする。でも薄れる。薄れるのが本当はいいことなのかもしれないけど、薄れさせたくないみたいな気持ちがある。
時間軸の妙もすごくよかったし、情報の開示の仕方がすっごくかっこよかった。めちゃくちゃかっこよかった。ここは普通にネタバレしますので見る方はとばしてほしいのですが、松本まりかちゃんのお姉さんが実は死んでいた、というところ、すっごく絶妙です。そこでそのセリフなんだ! っていう。めちゃくちゃよかった。もう一回みたい!私は聡いほうではないので、えっ! そうなの、きゃー!!! ってなった。関係性だわ。
姪、というもうそれだけで好き関係性なのですけれど、この松本まりかちゃんと姪の関係、もうこれでご飯たくさん食べられます。食べたいです。後半に双方のお話にすごい盛り上がりがあって、もうなにがなんだかわかんないけどもうよすぎて泣いちゃう、みたいな瞬間があって、でもまだ映画が続いていて、うそ、あんなに盛り上がったのに終わりじゃないの? と思ったけれど、盛り上がったあとがまたすごかった。よかった。
モトーラさんの声も目もよかったな。都会のひとって感じで、すごく好きになる気持ちがわかる。好きというか、なんていうんだろう。何もない人が惹かれるタイプの人間。なにかがありそう、って、でもずっとそう思われてきた側の人間なんだろうなって思って、でも、なにかがありそうって、結局は人とは違うってことだし、なにより、なにかがありそう、っていうその期待に答えないとあとがない感じ、そういう背景とモトーラさんの身体がすごくあっていた。
ていうか本当に全員よかったんだ。姪ちゃんもすごくよかった。片桐はいり氏はいうまでもなく。すきすきすき。
百万年、君を愛す。かっこいいなー。すきすき。
だんだん雑になってきてしまった。もっとちゃんとした感想を書きたかったけど、ともかく私のような関係性大好き人間には最高のものだった。生っぽい撮り方なので途中すごく酔って大変でしたが、色彩も素敵だし、途中でながれるラジオがラジオでよかったし、音楽がね、なんといっても、最高だったです。サントラかっちゃったもんね!
そんなかんじで、全然いい感想になってなかったけど、せっかくだからあげておこう。またDVDとか出たら買ってみよー!できれば映画館でもういっかいみたいなー。
そんじゃまたねー!
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