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アリスとアマリリス

小沢真理さんのマンガ、アリスとアマリリスを一気読みしました。

とってもよかったです~。

爽やかな読後感。

夢物語のような、でももしかしたらどこかにこんな人たちもいるような。

主人公たちが抱えている問題はとても大きなものなんだけど、清く正しく明るく生きていく姿がとても眩しかったです。

結局、問題なのは「出来事」じゃなくて、「受け止め方」なのかな、と思いました。「生き方」というか。


私が一番泣けたのは、あまり本筋には関係ないかもしれないんだけど、新生活の一番大変なときに、2人目の子どもを身ごもって、産む決断をする場面。

『迷わなかったのは、すでに私が母だったから』

みたいな心の声があって、それはとても共感しました。

母になることの不安よりも幸せの方が大きいって、すぐに心から思えたのではないかな。

1人目の子どもを、そんなふうに幸せいっぱい育ててこられたから、という思いも、この一文だけで何より伝わりました。

どんなに大変でも、そうだよね。


アリスとアマリリスの物語は、少し前の私だったら、こんなのマンガの中の物語~、こんな悲惨な状況はそうそうないよね、と思ったかも。でも最近は、どんな環境に対しても、こういうこともあるんだよね、っていう目線になります。

むしろ、平凡な毎日を過ごし続けている家族の方が、物語の中だけのようにも思って。

毎日、仕事でいろんなお母さんたちの話を聞くのですが、

「主人が死んじゃったから」とか、

「主人は10年前から帰ってこないし、どこにいるかわかんないんです」とか、

「あ、私の子どもたち同い年だけど双子じゃないです。連れ子再婚なんで。」とか、

みなさんごく普通のことのように明るくさらっとお話されるので、どんな状況も、その家族の形として受け止めるようになりました。

その環境をどうとらえるかはほんとにその人次第なんだと思います。自分が生きやすい、自分らしく歩いて行ける方法で、前向きに進んでいけたらなと感じます。

アリスとアマリリスの登場人物たちも、そんなふうに毎日前向きに生きていて、ほんとに素敵でした。

何気なくTSUTAYAで全巻借りたんだけど、よかった~

次は銀のスプーンも読んでみたいです。




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