帝国が崩壊するとき:ローマとアメリカ
以下の英文記事をAIに要約してもらいました。
著者のDoug Caseyは著名な投資家です。Caseyさんはオーストラリア学派に近い経済観の持ち主なので、現在の中央銀行主導の「介入資本主義もどき経済」には批判的です。
AIの要約
Doug Casey draws parallels between the debasement of currency in ancient Rome and the current state of the US monetary system. He notes that both societies experienced a decline in sound money, which led to economic and political chaos. Casey also points out that both societies saw a degradation of their culture, with a correlation between bad money and bad art, music, and clothing. Additionally, he predicts that the US may be headed towards a crisis, similar to the fall of the Roman Empire, which will require individuals to become speculators in order to survive.
AIによる和訳
ダグ・ケーシー氏は、古代ローマの通貨の貶落と現在の米国の通貨制度の状態との間に類似点があると指摘しています。彼は、両社会が健全な通貨の低下に直面し、経済的および政治的混乱を引き起こしたことを指摘しています。ケーシー氏は、両社会が文化の劣化を経験し、悪い通貨と悪い芸術、音楽、衣服の間に相関関係があることも指摘しています。さらに、米国がローマ帝国の没落に似た危機に直面しており、個人が生き残るためには投機家になる必要があると予測しています。
生き残るために投機家になる?
投機家にならざるをえないのは、投資家が投資家たりえない危機の到来が予測されているからです。本文にはこういう発言があります(英文に続く和文はAIによる翻訳をクリモネが手直ししたものです)。
今後、アメリカが危機に陥り、フランスやロシアのような革命を経験するとすれば、その後はさらに暗く危うい状況に陥りかねません。そうなれば、ウォーレン・バフェットのような長期投資家は報われません。腰を据えた投資自体「不可能」もしくは「時代遅れ」になるからです。そういう時代には本来投資家になるべき人も短期利得(利ザヤ)を狙う投機家たらざるをえないというわけです。
健全な貨幣とは?
クリモネなりにCaseyさんの主旨をまとめると、こういうことかなと思います。
健全な貨幣(sound money)は素晴らしい「富の蓄積手段」あるいは「価値保全手段」。健全な貨幣は国を強くし、文明を育む土台となる。
しかし帝国は時を経るにつれ、政治的・志操的に堕落していく。堕落が端的に現れるのが、健全な貨幣の漸進的放棄(たとえば改鋳による貨幣の劣化)だ。
ローマの場合はコインの銀含有率を徐々に引き下げていったが、アメリカの場合は金本位制を捨てフィアット(法定)通貨体制に移行した。どちらも放漫財政もしくは借金漬け財政の罠にハマり、引き返せなくなった点で似ている。
健全な貨幣は今も昔も金銀であり、デジタル通貨はその代替にはなりえないだろう。
以上、示唆に富む話ではないかと思い、紹介しました。
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