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不動産未経験で一人開業は簡単だって?

開業するとき、ネットを調べると必ず出てくる「未経験独立開業系ユーチューバー」、そして「不動産会社は格安で開業できます」というワード。
はっきりきっぱり言って、この2つは真に受けるべきではない。

まず「不動産未経験開業ユーチューバー」。
彼らに実績は不明だ。だがいかにも業界を熟知しているような言い回しで語るので、聞いていて為になる”気がする”。
「SUUMOなどのポータルは無駄」「不動産会社のあいさつ回りは不要」「客はホームページだけでも来る」などなど常識の真逆を語る。
実際にSUUMOは不動産賃貸業での反響の70%以上にも登る。これを無視できるわけがない。賃貸仲介業ではマストだ。スーパーマストなのだ。

そしてあいさつ回りについて、大東建託やレオパレスなどはBtoB系サイトから引っ張り放題なので不要だが、地場業者のもつ物件情報を得るためにはまず営業マンに会わなければならない。これすっっごく大事。とにかく人に会うように意識し、実行する。
そして客はホームページから来ない。開業したばかりのホームページなどゴミのようなページランクなので、他社に埋もれて社名以外で出てくるわけがない。ワードで引っかかる場合もあるが、確率からしてそこから成約に至るのはほぼない。独占物件なら別だが。
ユーチューバーは開業の知恵を与えるというより、聞こえの良い言葉を並べて「登録者数を稼ぐ」ためにやってる。
中には本物もいるだろうが、自宅開業や一人営業の賃貸仲介系は鵜呑みにするべきではない。ただ全てが嘘ではないので、参考として知っておくことは悪いことではない。

そして「不動産会社は安く開業できる」ということについて。
確かに安価に開業でき、ランニングは仕入がないために経費は自分の食事代で済む。
開業費については協会への登録費用が130万(地域とプランによる)、法人なら約20万、免許申請や書類などで200万もかからない。
だがこれはあくまで事務所を持たない会社の場合。事務所を持たない不動産会社は、よほど人脈があるか、すでに収益物件を持っているなど、「事務所を必要としない」限りやるべきではない。
前述したが、事務所のない不動産会社など客は寄り付かない。よほどのことがない限り大半が無理ゲーになりうる。

賃貸仲介業を行うに当たり、費用や人員については次回書いてみます。