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【コラボハイク】 #6 鶯餅 × 祖父

こんにちは。俳句と戦国をこよなく愛するリモートワーカーのIshida Reiko(俳号:佐久良花)です。今日もよろしくお願いします。

今日は午前中、句会に行ってきました。
4つの提出句のうち、2つが入選💕

今まで、一度にふたつも、入選を頂いたことがなかったので、とても嬉しかったです。

お仕事はお休みだったので、実家で母と、俳句の話をしました。
母は、コラボハイクのきっかけを与えてくれた人でもあります。
母が「こんなことがあったのだけど、俳句に詠めないかしら。」と庭に来る雀の話をしてくれたのがきっかけで、

それ以来俳句になりそうな出来事があると私に話をしてくれるので、色々ヒアリングしながら時にはその光景を実際に見て、俳句を創っています。

そして今日はこんなのが詠みたいのだけど、とメモ用紙に書かれた一句を見せてくれました。

草餅を供えて気づく父の命日 花母

言いたいことは分かるけど、これは添削し甲斐がある句だなぁ。
母曰く、NHKラジオの俳句番組で兼題が「草餅」で、仏壇に和菓子を供える光景を想像していたら、今日が祖父の命日だったことを思い出したのだそう。
なるほど!これは俳句にしたいと思ったので、早速詠んでみました。

父命日鶯餅の知らせけむ 佐久良花

鶯は別名、春告鳥や報春鳥とも呼ばれ春の訪れを知らせてくれる鳥でもあります。そんな鶯に似た鶯餅が、きっと父親の命日を知らせてくれたのだろうと詠んでみました。

よくよく母に話を聞いてみると、祖父が好きだったのは草餅ではなく鶯餅だったそう。
母は鶯餅だと六文字なので使いづらいと思ったそうで、草餅を使って詠んだみたいなのですが、上五であればリズムが整いやすく字余りでも大丈夫。また、中七に入れられたら問題ないですね。

俳句を作る場合には、音の数より表現したいことをより忠実に再現できる言葉を選ぶのが大事です。

言葉が違うだけで読み手が受ける印象は大きく異なります。
都会的でハイカラだった祖父なので、イメージともよく似合うなと鶯餅を選んで使いました。

ちなみに、鶯餅は、秀吉をもてなすために、茶会を開いた弟の秀長が、御用菓子司(おかしつかさ)に頼んで作らせたのが始まりだと言われています。秀吉はたいそう気に入り、鶯餅と名付けたそうです。意外にも戦国と繋がりがあって嬉しいです💕

そしてもうひとつ。

鶯餅きな粉気遣ふ父想ふ 佐久良花

祖父は目の病気の後遺症で上唇が不自由で、ものを食べる時に子供ながらに食べづらそうだなと感じることがありました。
食べ物が落ちないよう、いつも手を添えながら食べている祖父の姿をとてもよく覚えています。

鶯餅は餡を求肥で包み黄粉をまぶした上品な和菓子。粉が落ちないよう気を配りながら食べていると、鶯餅が大好きだった祖父の姿を思い出し懐かしくなったという句。
今は亡き大切な人を思い、その人の好きだったものや仕草などを句にすると何だかその人に会えたような気がして嬉しくなりますね。

祖父は明治大学を卒業後、就職先を決める時に「銀行」と「新聞社」と迷い、結局中日新聞社に就職し70代まで勤め上げた人です。
都会的でハイカラ。好きなものは、シュークリームにカステラに、棒チョコ。カレーには必ず卵をトッピングする祖父でした。若い頃は今で言うイケメンだったそうで、バスガールがいた頃のバスに乗ると料金を取られたことがなかったそうです。カッコ良すぎてバスはいつも無料だったと。凄いですよね笑。
私はと言えば、新卒で地元の銀行に入行し13年勤めた後、今のソーシャル経済メディアNewsPicksとご縁があり、今は毎日経済ニュースのキュレーションを行なっています。
祖父も中日新聞社では紙面を作る編成の仕事をしていました。祖父の家にはまだ記事の載っていない枠だけの紙面があったのをよく覚えています。私のキュレーション業務もアプリ上の紙面にニュースや画像を並べる編成のお仕事。たまたまですが、私のルーツには大好きだった祖父がいるのだなと想うと今日も仕事を頑張ろうと思えるのです。

福山雅治さんが祖母を思って創った「道標」を聴きながら、祖父を懐かしんだ休日でした。
それでは、また。

📗鶯餅(きご歳時記)

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