ゼロからはじめた手書く詩人 #0
五十歳になる前に、新しい何かに挑戦したかった。
ゴミを拾うはじめに思いついたのはビーチクリーン活動。海のプラスチックゴミは大きな問題になっている。我が家は海まで歩いて半時間ほど、散歩適正距離である。いろいろな欲求が満たせそうだった。
曇った日曜日、現場視察に行った。松林を抜けて海岸に出ると、海風がひと吹きで薄い汗を潮のベタつきに変えた。”海にきた”という高揚感、私は裸足になって砂浜を波打ち際まで歩いた。波は穏やかだった。親子と犬がいた。水平線の先にも空が続いていた。砂浜に