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探究テーマを見つけよう!立命館宇治中学校の探究学習でテーマ設定に伴走

立命館宇治中学校の探究学習では、「自分の周りの人が豊かな生活を送るためのアイデアを考え実践していくこと」を目標として、中学2年生は自ら設定した探究テーマに1年かけて取り組みます。
今回、Eキャリ部(NPO法人xTReeE)は、生徒たちが1年間かけて探究するテーマ設定のサポートを行いました。

愛着が持てるテーマ設定を

例年のテーマ設定では、まず生徒たちが好きなことと嫌いなことを書き出したマインドマップを作成し、自身の関心とSDGs等の社会課題を結び付けて探究テーマを設定していましたが、関心と社会課題との結びつきに飛躍が生じたり、自分の日常生活から遠いテーマになってしまうこともありました。
そのため、生徒たちが探究テーマを自分事化できず、楽しんで探究できていない例が見受けられました。

先生方の、「安易にテーマ設定をするのではなく、自分の興味と結びつき、愛着が持てるテーマを設定し、探究活動にいきいきと取り組む生徒が増えてほしい」という思いを受け、Eキャリ部(NPO法人xTReeE)では、生徒たちが自身の興味関心からテーマを見つけていくプロセスに伴走しました。

探究テーマを探す旅に伴走

今回の授業では、キャリアコンサルタントが生徒たちの興味関心を引き出したり深掘りしたりする部分のサポートを行いました。
具体的には、生徒が書いたマインドマップをもとにキャリアコンサルタントが個別対話を行い、生徒の興味関心に沿ったテーマ設定ができるよう、本人の気づきや思考を促します。
中学2年生の生徒181名に対し、5月9日(木)、5月17日(金)、5月23日(木)、5月24日(金)の4日間に分けて、Zoomを使用してオンライン個別対話を実施しました。
対話は1人当たり25分間行い、全国から参加したキャリアコンサルタントが1対1で対応。対話の時間は、次の目標を達成することを目指しました。

  1. 自身の興味関心が深まること、これだ!と思う興味関心に気づくこと

  2. 本人の興味関心の勇気づけをすること

  3. マインドマップで作った「こうなったらいいのにな」が、より明確になること

  4. 自分の正直な気持ちに向き合う「安心・安全な時間」を過ごすこと

個別対話でキャリアコンサルタントは、生徒の興味関心を深掘りし、気づきを促すよう問いを投げかけていきます。

例えば、
「テーマはもう決まっていますか?決まっていなければ、興味関心を広げて新しい視点に気づいていくような時間にしましょうか」
「明確なテーマが決まっているならば、どんな風に探究していくか一緒に考える時間にしましょうか」
「マインドマップを書いてみてどうでしたか?」
「それのどんなところに惹かれますか?」
「どうなったら嬉しいですか?」
「もっとこうなったらいいなということはありますか?」
「どういうところから進めていくと良さそうですか?」
「どこに行くとヒントがありそうですか?」
など、生徒が自分の素直な気持ちに向き合い、思考を広げていけるよう伴走しました。

探究テーマを探す対話を経て

キャリアコンサルタントとの対話を終えた生徒たちの表情には充実感が見られ、多くの生徒が「楽しかった!」と感想を話してくれていました。

先生方からも、
「キャリコンさんとの対話を通じて、彼らは自分らしさを認めてもらえたことで大きな自信を得たようです。この取り組みが探究学習だけでなく、彼らの学生生活全体に良い影響を与えることを期待しています。」
「改めて、外部の方たちと進めること、生徒たちに触れさせることが、教員にとっても生徒たちにとっても大事だなと再確認できました。」
などのポジティブなフィードバックをいただきました。

キャリアコンサルタントとの個別対話を経て、生徒たちは6月に探究のテーマを決め、1年間そのテーマに取り組み、来年の1月に成果を発表します。
生徒一人ひとりが、ワクワクしながら取り組める自分自身のテーマを見つけ、1年間を通して充実した探究活動ができるよう応援しています!

コーディネーターからのメッセージ

今回の授業を通して、「社会を変えるなんて無理だ…」という思い込みを外し、「自分でも社会を変えられるんだ」という経験に繋がったら嬉しいです。
「社会課題」というと、なんだか大層なことに思えるかもしれませんが、3人以上集まればもう社会。3人の人に貢献できれば立派な社会貢献です!
大きい社会でも小さい社会でもいい。「くだらない社会課題なんてない!」という前提のもと、それぞれが自由にテーマ設定ができれば嬉しいです。

Eキャリ部・あきちゃん


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