神さま人生相談
(試運転)
あ、そこら辺ボカしていただいて。
ええ、どうも。
さ、こちら、神さまです。はくしゅー
いえいえ。こちらこそ。
じゃ、まあ、 何となく始めていきたいんですけど。
お、いきなり辛口。いいですよー
はい、すんません。
あ、はい。
ちなみに何のことかというと、吉本隆明の『ひきこもれ』って本に「ひきこもるのはいいんだけど、毎日手を動かして、将来の仕事開始に備えなさい」ってあって、それがきっかけでこれを始めたんです。
ってなんで若者文体になってるんすか。
わかった。じゃそれでいいよ。
別に足しにしようと思って書いてるわけじゃないんです。
いや、なんていうか。
あのー
このまま死にたくないな、っていつも思うんですよ。
はい。
そうなんですか?
神なのに。
いや、なんでも。
このあと、なんかあるんすかね。
想像しい未来ですか。
はい。
そうなんですか。
はあ。
ええ。
ってとこで、こういうの始めてみたんすけど。
チラ裏ブログ、っすか。
まあ、そうかな。
そうだよな、うん。
そんなもんだ。
あ、すんません。
そうでもないっすよ。
楽しいって感じじゃないけど、なんつーか、すらすら書けるなあって。
そうかあ。
え?
あ、はい。
はい。えー
感じたり知ったりしたことを率直に書く
書く前に腹案を立てる
気乗りがする時に筆を執る
語りかけるように書く
無駄を省いた文章を心がける
なるほどねえ。
僕はどれが駄目なんでしょうね。
ああ、はいはい。
はい。
えーと。
あ、先生。
ああ、そうだ、神さま。
引用のマークをあなたに使ってしまっているので、本当の引用の時にはどのマークを使うか、困るんですけど。
じゃ、しょうがないから、地の文でカッコに入れときます。
いえいえ。じゃ、引用。
「作文の第一の要件は真実を語ることである、嘘を云わぬことである。自分の考えた事、感じた事、知って居る事を、その儘に書き現すのが最も善き作文の方法である。故に別段考えた事もなく、別段感じた事もなく、別段知って居る事もない場合には、文章を書くべきではない」*1
あちゃー
あ、でも、次はこうですよ。
「苟しくも文章を書きたいと思う場合には、何か頭の中(或は腹の中)に出したいものが詰って居るに相違ない。其の詰って居るものを其儘にさらけ出せば、それが即ち文章になるのである」*2
いや、だから、僕のこれも、そんな感じじゃないですか。
はい。
え、だから、ここに書いてるようなことです。
ええ。
そうすか。
なんすか。
いいじゃないですか。自然主義みたいで。
確かに長くなってきましたね。
やめましょうか。
はい。
じゃ今日もわざわざ天上から、ありがとうございました。
*1, *2:
堺利彦 著『文章速達法』,実業之世界社,大正4. 国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/954841 (参照 2023-12-03)