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研修会のリモート配信

リモートでの研修が企画されると、情報教育部に協力要請が来ます。
コロナが5類に移行し、対面での研修が徐々に戻ってきましたが、ハイブリットで行われるのでリモートの機会が減りません。
感染症対策とは別の理由で、これからもリモート研修が残りそうです。

・旅費の節約
リモートなら旅費がかかりません。
そもそも夏休み中の研修で「出張」扱いになるものは限られるので、自腹を切らなくて済みます。
勤務校でリモートで受けられれば交通事故のリスクも減ります。

・熱中症対策
冷房のききの悪い部屋に人を詰め込むと熱中症の危険性があります。
昔は体育館に来校者をたくさん詰め込んで、汗をふきふき講師の方に講演していただきました。
講師の方の暑苦しい姿とか、汗のニオイとか、集中豪雨であわてて窓を閉めたことぐらいしか記憶しか残りませんでした。
今は冷風機があったとしても、熱中症アラームが鳴り響いている場所でやるわけにはいきません。
リモートなら、校内研修でもエアコンの使える場所で分散することができます。

他にも、「校内で受講すれば管理職と承認研修バトルをしなくて済む」「普段着で受けられる」「遠方の研修でも受けられる」などが考えられます。

今年も何回か、夏休み中に外部講師を招聘して行われる研修をリモート配信します。
リモート配信について思うことを書いてみます。


コロナ禍初期

2020年2月末に休校要請があり、児童生徒が登校できなくなりました。
そこで、各校でオンライン授業を行うための試行錯誤が繰り広げられました。
私は以前、病弱の特別支援学校で本校や病棟とSkypeでつないだり、個人でニコニコ生放送をやっていたりしたことがあり、インターネット配信についてはある程度の知見を持っていました。
当時は、校内にある機器を使ってオンライン授業を行うにはどうすればいいか、試行錯誤していました。
結局本校ではコロナに関してのオンライン授業は行われませんでしたが。
研修に関しても、リモートを受信する側でした。

コロナ2年目以降

情報主任の経験のある先生が転勤してきて、私物の機材をドカンと持ち込んできました。
前の学校でやっていたそうです。
みんな、機材のすごさに大歓声です。
私物を使わない方法を工夫してきた自分は何だったのか・・・。
配信があると、その先生に丸投げしていました。

私物を持ち込む先生がいると困るのは、その先生がいない時です。
私が配信担当になったとき、県教委から各校に配当されたWebカメラ(決して悪い物ではない)や、実物投影機を使いましたが、
「うちの学部はこの程度のしょぼい機材で十分だね。」
「やっぱり〇〇先生の機材はすごいね。」
などと、学校の機材の程度の低さを指摘する発言が多かったです。

他校ではコロナ対策の予算で配信機材をそろえていたことがわかり、自分の貧乏性と先見の明の無さにがっかりしました。

うちの学校では、普段のオンライン授業はiPad1台でやっている学級が多いようです。
自分のオンライン授業では、常設のそれにプラスして、パソコンに「実物投影機」をUSB接続し、画面共有で資料や映像を配信しています。
この「実物投影機」、紙の資料や手元を映したり、拡大投影したりするだけでなく、Webカメラとして使うと画質もよく、ズームもできるし、マイクも結構良く音を拾える優れものです。
けなす人は「ズームのモーター音がうるさくてダメだ。」と言いますが。

書画カメラ(実物投影機)

外部講師の研修会では、講師のパソコンから配信するわけにはいかないので、ある程度の機材が必要になります。

ATEM Mini Pro

Blackmagic Designのスイッチャーです。
HDMI入力4系統を切り替えて配信することができます。
ビデオカメラとHDMIで接続できるので、映像をズームにしたり、ビデオカメラのマイクを使ったりして配信することもできます。
私物の先生が持っていて、学校でも買いましたが、学校で練習する時間が無いので自分でも買いました。
あまり気が進まない仕事でしたから、5万円くらいの出費は面白くありませんでした。
家のテレビを使ったり、家じゅうのHDMIケーブルをひっかき集めてきたりして練習していたので、家族からはひんしゅくを買っていました。
一応使い方は習得しましたが、いちいち配線するのが面倒なので、自分は授業では全然使っていません。

HDMI切替器

おそらくこの機種の前の、2入力2出力のものを学校で買っていました。
そもそもは自分が、コロナ対策で距離を取って2台のプロジェクターで投影できるように購入希望を出して買ってもらったものでした。
10mのHDMIケーブルも2本買ってもらっていました。
でも、ハイブリット研修で
入力:講師パソコンと配信パソコン
出力:プロジェクターとスイッチャー
で使うことが多いです。

ライブストリーミングミキサー

私の私物です。
ワイヤレスマイクの音をアンプからパソコンに取り込むために必要です。
また、音をミキサーに集約しておかないと、配信時にあちこちの機材をいじらなくてはいけなくなります。
自宅のオーディオインターフェースが古くなってきたので買い換えたいなと思っていたところだったので、ちょうどいいと思って買いました。
予算に余裕があれば学校でも買ってもらおうと狙っています。

ワイヤレスアンプ

ワイヤレスアンプを使えば、ワイヤレスマイクで会場内に講師の声を流せます。
アンプの外部出力をミキサーに入れれば配信に乗せられます。
TOAのワイヤレスアンプの外部出力は、ちょっと見つけにくい場所にあります。
電源コードの収納部を開いて中をよく見ると、外部出力(標準プラグ)と本体スピーカーのスイッチがあります。

パソコン

共用パソコンがHDDだったので、SSDを買ってもらい、入れ替えました。

配信は怖い

自分はあまり配信をやりたくありません。
失敗した時が怖いです。
「音声が聞こえない」
「映像が来ない」
など、チャットや内線電話で炎上状態になるのはメンタルに来ます。
また、ささいなミスでも、
「やっぱり配信は〇〇先生がいないとダメだな。」
と言われます。

自分もよくリモートでの研修を受けますが、配信担当の方は大変だろうなと思います。
配信には裏方がいることを忘れないようにしたいです。

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