はじめまして、自分のキャリアを俯瞰して思ったこと
こんにちは、EKと申します。
先日、知財若手の会(通称チザワカ)第1回にて「知財×キャリア」のテーマでLTさせてもらいました。
第1回として大盛況で終わったチザワカですが、「せっかく資料作ったんだから情報発信してみようかな」と思い立ち、簡単な自己紹介とキャリアについて思うことを書いてみます。
note初投稿です!
自己紹介
若手の会にでていながら年齢はギリギリの34歳。。
30代ながら既に3回の転職を経験していて、今はメーカーの知財戦略部門で主に知財情報解析業務・部内のDX推進活動を行っています。
第二新卒で知財業界に入ったのでほぼ10年ですね(若手なのか…?)。
趣味はギター、カメラ、猫など。
去年、念願のシニア知的財産アナリスト(特許)認定を受け、知財からのイノベーション創出を目指し、日々実践中です!
これまでの経歴
よく知財アナリストのガイダンスでも紹介している図なのですが、横軸に「知財⇔ビジネス」、縦軸に「戦略立案⇔調査・解析」で示した私のキャリア・スキルマップ全体像です。
特許調査・分析から始まり、そのスキルをベースに段々とビジネス×戦略立案の方へシフトしてきています。
はじめに:キャリアピボットとは?
チザワカのLTでは、「キャリアピボット」という考え方をベースに各経歴をご紹介しました。
要するに、自分の強み・経験を軸足にすることで異なる業界でも活躍できる、という考え方です。
見方を変えると、「多様なスキル・経験を積むことでキャリアの幅も拡がる」とも言えます。
【0社目】食品会社のBtoB営業、すぐ辞める…
1社目としてカウントしていないので、全体像にも載せてないのですが…笑
実は新卒で食品会社に入社しています。
大学では化学専攻だったこともあり、食品添加剤のBtoB営業職に配属されたのですが、雰囲気に馴染めずにすぐに辞めてしまいました…。
自分の強みを仕事にどう活かすのかあまり考えられていなかったのが失敗の原因ですが、今となっては転身できて良かったかなと思ってます。
【1社目】特許調査専業会社で特許調査・分析を経験
改めて自分がはたらく姿をイメージしてみたところ、もっと腰を据えてはたらくような分析的な仕事が向いているのでは?と思ったのと、大学時代にSciFinderで論文調査をしていたのが楽しかったことを思い出し、調査会社を中心に探してみました。
そこで出会ったのが、特許調査専業会社である1社目です。
そこで初めて知財(特許)に触れたのですが、いきなり衝撃的なことが。
それは、『特許から技術動向が読み取れる』ということ。
特許というと権利や法律的なイメージがあったので、「えっ?そんなことできるの!?」と非常にワクワクしたのを覚えています。
これは私が調査・分析の道を歩み始めるターニング・ポイントになりました。
また中途入社の同期がすぐに活躍している姿を見て、「自分も強みを作りたい…」と悔しさを感じ、プログラミングを独学で勉強して社内の調査支援ツールを作るようになりました。今でも素人レベルではありますが、現職で部内のDX推進を行う際にとても役立っています。
アットホームな雰囲気で居心地も良かったのですが、クライアントへの調査・分析結果報告を行う中で、「この結果はどのように事業に活用されるのだろう…?」という関心が次第に大きくなり、転職することを決意。入社して3年経ったくらいの時でした。
ちょうど求人が出ていた大手メーカー子会社の知財部門を受けたところ、すんなり受かってしまい、入社を決めました。
【2社目】メーカー子会社で様々な知財業務を経験
ここでは様々な企業内の知財業務を経験することができました。
特許調査、中間処理、技術者向け知財教育、発明発掘・パテントレビュー、知財戦略立案などなど。
中でも次に繋がったのは、親会社の知財戦略立案に対して調査・分析の視点から取り組めたこと。
そして、知財教育の講師や発明発掘・パテントレビューなどでのヒアリング・ファシリテーション経験で、自ら話すことに抵抗感がなくなったこと。
何となく苦手意識があった、「自分の言葉で話す」ということに自信を持てたのは大きかったです。
ただ、親会社の戦略策定の一部に関わる中で、元々感じていた事業会社本体で「調査・分析を活用した事業貢献がしたい」という思いが強くなり、再度転職することに…。入社してほぼ5年の時でした。
大手メーカーを中心に受け、苦戦しつつも現在の会社に入ることができました。業務をしながらの転職活動はそれなりにエネルギーがいりますが、「自分の市場価値はどれくらいなのか」を客観的に知る機会は貴重ですね。
【3社目】メーカー知財戦略部門で新規事業支援
入社直後いきなり転機が訪れました。ある事業部からの依頼で特許分析を行っていたのですが、自分の興味のある分野だったこともあり、特許とは関係のない部分にも関わらず勇気を出して自分の考えをぶつけてみたのです。
すると、私の考えに共感してもらい「一緒にプロジェクトをやらないか」というお誘いが。上司も背中を押してくれ、社内副業という形で新規事業開発に携わることになりました。
これまでの調査・分析の経験から物事を分解し、整理し、組み立てる、「構造化」の癖がついていたようで、それを褒めて頂いたのですが、これは自分では気付いていなかった視点でした。
そしてこの体験は、「自己表出から自信につながり、チャレンジにつながる」ということを教えてくれました。これを少し深堀りしてみます。
チャレンジを続けるためのループ
「ジョハリの窓」というのを聞いたことがあるでしょうか?
自分と他人の視点から自己理解を深めていくフレームワークなのですが、「開放の窓」を拡げるには、自分は知っているが他人が気づいていない自分を開示し(=①自己開示)、自分は気づいていないが他人は知っている自分を知る(=②フィードバック)ことが必要となります。
今回の体験をこれに当て嵌めてみると、
①自己開示(自己表出):自分の意見・考えをぶつけてみる
②フィードバック:自分でも気づかなかった強みを教えてもらえた
ということになるかと思います。
※自己開示というと自分のありのままをさらけ出すイメージが強いですが、そこまでの必要はなく、自分の意見・考えを伝えてみる=自己表出レベルでいいと思ってます。
また、自分も他人も気づいていない自分を知る(=「未知の窓」を狭める)には、新たなチャレンジが必要です。
私は、新たな自分を知る・知ってもらう(=開放の窓が拡がる)ことで③自信がつき、その原動力によって④チャレンジにつなげることができると思うのです。
私の場合は、「構造化」というスキルに気づくことによって新規事業開発にチャレンジする自信が湧いてきました。
このような体験が無ければそもそも新規事業開発に携わることは無かったと思います。
長くなりましたが、繰り返すと、
「自己表出から自信につながり、チャレンジにつながる」
というループを回すことによって開放の窓を拡げることができるのだと思います。
もちろんフィードバックは良いものばかりとは限らないので、自分を出すことはやはり勇気が入りますが、いつかは自信につながってくると信じています。
LTをしたり、noteを書いてみたりする、これも私なりの自己表出なのです。
さらなるビジネス志向へ
少し話が逸れましたが、この社内副業の経験はさらにビジネス志向を強めることになりました。
社内副業後は、ずっと受けたいと思っていた知財アナリスト講座(特許)を受講し、連続してコンテンツ・ビジネスプロフェッショナル講座を受け、さらにBUILD講座、同時期にシニア知財アナリスト認定試験を受けるという怒涛の日々を過ごしました(去年の秋頃は本当にきつかった…)。
今、そこで得たスキルや経験を活かして、本業ではデータドリブンな新規事業開発支援を行いつつ、ご縁から決まった社外副業もスタートしています。
何となく「これまでの調査・分析スキルを活かしてビジネスサイドで貢献したい」と思ってがむしゃらにやってきたことが、段々とつながってきた感覚を覚えています。
まだ目指すべき姿はぼんやりとしていますが、今後もビジネス志向で色々とチャレンジしていきたいと思います。
キャリアについて思うこと
ここまでキャリアピボットやジョハリの窓の考え方を使いつつ、私の経歴をご紹介してきました。ただ、キャリアはその人固有のストーリーなので、それがそのまま他の人の参考になるかは分かりません。
そこで、少し視点を引くことで大事なものが見えてくるのでは?と思い、これまでのキャリアを俯瞰してみました。
青いドットがポジション(企業・所属)、オレンジのドットがスキル・経験です。
こうして俯瞰をしてみると、幹となるポジション(自分のいる場所)は、それぞれ枝葉となるスキルや経験(自分ができること)で支えられながら成長していることが分かります。
これを見て感じたのは、「幹よりも枝葉の方が大事なのでは?」ということです。
キャリアというと「どこにいるのか、どう歩んできたのか」に着目しがちですが、それを支えているのは「自分は何ができるのか、何を経験してきたのか」という軸足なんじゃないでしょうか。これはキャリアピボットの考え方と同じです。
現在、はたらき方にも自由度が増してきて、個の時代がくるとも言われています。今後はますます、「今自分がどこにいるか」よりも、「今何ができるか」が大切になっていく気がしています。
様々なスキル・経験は、いつか思いもよらぬところでつながり合って、自分のキャリア形成を支えてくれるはずです。
私も様々な点がいつかつながることを楽しみにしつつ、できることを少しずつ増やしていきたいと思います。
最後に
かなり長くなってしまいましたが、最後までお付き合い頂きありがとうございました。Twitter(@EK103)もやっていますので、是非感想やコメントなどお寄せ頂けると嬉しいです。
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