『La Fête des Vignerons à YOICHI 2023 (農園開放祭@余市ラフェト)』part2
2022年9月3日(日)10:30〜15:30
【開催概要】
日時:2023年9月3日(日)10:30~15:30
場所:北海道余市町登地区(楢の木台エリア/美沢エリア)
受付:ニトリ観光果樹園
交通:JR余市駅⇔ニトリ観光果樹園を無料シャトルバスが走ります。
※受付後、基本的に開催エリア内を歩いてめぐるイベントとなります。交通法規やマナーを守ってご参加下さい。
※自家用車、貸切タクシーでの移動は禁止。
参加チケット代:2,500円(専用グラス、グラスフォルダー付)
販売数:1500枚(推定)
【イベント概要】
『La Fête des Vignerons à YOICHI』は、北海道余市町登地区のワイナリーやブドウ農園をめぐり、ワインを楽しむ事前申込制のイベント。La Fête(ラ・フェト)はフランス語で”お祝い”を表す言葉。その名前の通り、余市町登地区を中心としたブドウ畑で開催する「農園開放祭」です。
ワイナリーやブドウ農園をめぐりながら、ワインを楽しむことができるお祭りとして、2015年から「余市ラフェト実行委員会」が主催。
【参加ワイナリー・農家】
[美沢エリア]
ニトリ観光果樹園、ドメーヌ・タカヒコ、ドメーヌ・イチ、山田堂、中井観光農園、ドメーヌ・アツシスズキ、長谷川ヴィンヤード、マルメガネ、才川農園、Yoichi LOOP(ミキノホトリ)、ドメーヌアルビオーズ、ル・レーヴ・ワイナリー、木村農園、合同会社仁木産業振興社、じきの畑、キャメルファームワイナリー、Niki Hills Winery、リタファーム&ワイナリー、平川ファーム、North Creek Farm、ソーマニヨンヴィンヤード、Low Brow Craft、ドメーヌユイ、登醸造、Misono Vineyard、モンガク谷ワイナリー、余市エコビレッジ
[楢の木台エリア]
ヒロツヴィンヤード、北海道ワイン、十勝ワイン、ランセッカ、ドメーヌ・モン、Cave d’Eclat
※この他、キッチンカーやいろいろなfoodも多数出店されていました。
快晴の中での開催となったLa Fête des Vignerons à YOICHI 2023
昨年と同様に北海道の9月としては、日差しも強く、気温も高かったですが、快晴の天気の中での開催となり、遠方から参加されたお大勢の皆さんも満足された『La Fête des Vignerons à YOICHI 2023(農園開放祭@余市ラフェト)』となったと思います。
受付開始が9:30からなので、早めに行ったのだが、乗り換えの小樽から余市の区間の電車が1両編成で、久しぶりに満員電車に乗る羽目になりました。
混雑するのは分かっているのだから、JRも少し考えて欲しいものです。
しかし、この路線をホントに廃止する気なのかなぁ。
規模が拡大した今回は、コロナ前のように循環バスを使ってワイナリーや農園をめぐるようになりました。
全てのワイナリーを行こうとすると、ゆっくりワインを試飲したり、醸造家といろいろな話したりする暇は無いし、昔よりもワイナリーの数自体が増えているので、試飲で並んでいるだけでも時間がかかってしまうのだよなぁ。
2023年の余市ラ・フェットで気になったのは
・初めて参加する人にとっては、マップがわかりずらいのではないか?とか
・ワインを飲むのに精一杯で、食事している暇なんてないので、開催時間をもっと長くできないのか?とか
・新しいワイナリーの説明とかワインの資料をつけて欲しい!とか
・チケットを手に入れやすいように参加者を増やすして欲しい!でもこれは、やはり無理だろうなぁ!とか
・Tシャツのデザインは2022年よりはマシになったよなぁ!とか
・相変わらず、余市のあのワイナリーは参加してないなぁ!とか
・仁木町のあのワイナリーが参加してないのは、やはりワインがアレだからなのか?とかとか、他にも色々と思うところもありましたが、でも余市ラ・フェットが通常通りに開催されて良かったです。
余市のピノ・ノワールの未来と可能性は?
2015年から始まった余市ラ・フェット(新型コロナウイルスの影響で3年の休止がありましたが)2022年から再開され、2023年は過去最大規模での開催となりました。
余市も年々ワイナリーが増えていき、ワイン用ブドウの栽培農家も60件を超えています。
主な栽培品種はケルナーやミュラートゥルガウ、ツヴァイゲルトでしたが、近年はピノ・グリやソーヴィニョン・ブランなども栽培されています。
特に注目されているのはピノ・ノワールで、余市でも多くのワイナリーがピノ・ノワールを醸造しています。
まだ本数も少なく飲む機会もあまり無い余市のピノ・ノワールですが、今の現状はどうなっているのか?
それを確かめるために今回はピノ・ノワールを中心に試飲することにしました。
余市のピノ・ノワールの今の現状は?
2023年の「余市ラ・フェット」は、まず最初にドメーヌユイのブースに行きました。
ドメーヌユイの他には、登醸造、Misono Vineyard、モンガク谷ワイナリー、余市エコビレッジが試飲が出来ました。
こちらで飲んだピノ・ノワール
【ドメーヌユイ】ルージュ 2022
ルージュなので、ピノ・ノワール77%、シャルドネ19%、ピノグリ4%です。
将来的にはピノ・ノワール100%になるのか?
今回はラ・フェット限定で、出したみたいですねぇ。
まだプロトタイプというか、理想としているワインには、まだまだ違うのでは無いのかなぁ。
樹齢が若いとか、クローンの種類の問題もあるのだろうなぁ。
エレガントさはありますが、もう少し複雑味などが欲しいところです。
【Misono Vineyard】ピノ・ノワール 2021
ナイアガラ、デラウエアなどのペティアンをリリースしている印象が強いMisono Vineyardのピノ・ノワール。
自社醸造ではなく、敢えて10Rワイナリーに委託醸造。
果実味もあり、柔らかい酸味と繊細さもあり、ブルースさんが上手につくっているよなぁ!という感想でした。
自社で醸造したらどうなるかなぁ。楽しみです。
次は、まずはドメーヌ・タカヒコへ
ドメーヌ・タカヒコの他には、ドメーヌ・イチ、山田堂、シードル専門のPink Orchardsなどが、試飲できました。
タカヒコのワインが1杯(30ミリリットルですが)200円で飲めるという事もあり、混んでいましたが、スタート時には400人以上の人が殺到したようです。
私が行った時にはそんなには混んでいなかったので、スムーズに試飲できました。
こちらで飲んだピノ・ノワール
【山田堂】ピノ・ノワール 2021
【山田堂】ピノ・ノワール 2022
ビンテージによって、まだ酸が強かったり、アセロラや赤紫蘇がやや強めだったりと、まだ安定してないようでした。
方向性が決まってくれば、面白いピノ・ノワールになりそうだが。
【ドメーヌイチ】ピノ・ノワール 2022
今回の余市ラ・フェットの中では、タカヒコのスタイルに1番似ているピノ・ノワールですねぇ。
ナナツモリ ピノ・ノワールが好きなら、こちらも気に入るだろうなぁ。
とは言えドメーヌイチもタカヒコと同じくらい手に入りづらいけどねぇ。
【ドメーヌ・タカヒコ】ナナツモリ ピノ・ノワール 2021
近年では一番良いビンテージかもしれません。
1、2年は瓶熟しないと硬いイメージがありましたが、コレはリリース直後でも良さそう。
2、3年は置いた方が良いのはモチロンですけどねぇ。
余市のピノ・ノワールを代表する1本です。
買って損はないです。
まぁ簡単には買えないワインですけどねぇ。
そして、ドメーヌアツシスズキのブースへ
ドメーヌアツシスズキのブースは、今年からワイナリーの稼働を予定しているドメーヌ・マルメガネのワインも試飲できました。
私が行った時にはそんなには混んでいなかったので、スムーズに試飲できました。
こちらで飲んだピノ・ノワール
【ドメーヌスズキアツシ】ピノ・ノワール 2022
タカヒコさん以上にリリース直後に飲むと硬いイメージのドメーヌスズキアツシですが、このビンテージはそこまで硬くはないです。
酸もあり、果実味もあり、タンニンもしっかりとしていて、素晴らしいピノ・ノワールでした。
ボディもしっかりしていて、繊細さのある今のピノ・ノワールではなく。昔の余市の重さのあるピノ・ノワールを思い出しました。
4、5年くらい熟成したら、ナナツモリよりも良くなりそうですねぇ。
今回のピノ・ノワールでは一番のお勧めカモ🦆
勧めても、買えないワインですけどねぇ。
あとパストゥグランも良かったです。
いよいよキャメルファームワイナリーへ
キャメルファームの他には、Niki Hills Winery、リタファーム&ワイナリー、平川ワイナリー、North Creek Farm、ソーマニヨンヴィンヤードなどが試飲できました。
しかし、到着したのが12時を過ぎていた事もあり、飲みたいと思っていたリタファーム&ワイナリーのピノ・ノワールは、すでに終了していました。
こちらで飲めたピノ・ノワール
【Niki Hills Winery】ピノ・ノワール 2022
チャーミングで親しみやすいピノ・ノワールですが、値段が高い!
Niki Hills Wineryは全体的にお高いワインが多いのですが、このピノ・ノワールも値段とワインのスタイルが合って無いのだよなぁ。
おいしいワインですが、もっと手軽に飲みたい感じのピノでした。
まずはYoichi LOOPのブースへ行き、そして向かいにある木村農園へ
Yoichi LOOP(ミキノホトリ)の他には、ドメーヌアルビオーズとル・レーブ・ワイナリーの3つのワイナリーが試飲できました。
やはり、ル・レーブ・ワイナリーは安定の美味しさでしたねぇ。
Yoichi LOOP(ミキノホトリ)とドメーヌアルビオーズは、試行錯誤している最中という感じで、ワインの方向性もまだ定まって、いないようでしたねぇ。
葡萄自体は良さそうなので期待はしてますが、果たしてどうなるのか?
こちらで飲めたピノ・ノワール
【ル・レーブ・ワイナリー】GAKU〜楽〜 2021
果実味もあり、バランスも良く、この完成度は素晴らしいですねぇ。
これから順調にいってくれれば良いが、果たしてどうなるのか!
あと生産本数が増えてくれたら、もっと手に入りやすくなるのだがなぁ。
【Yoichi LOOP(ミキノホトリ)】と【ドメーヌアルビオーズ】のピノ・ノワールも飲みましたが、やりたい方向性やスタイルはあるけれど、まだワインをつくるだけで、精一杯という感じですねぇ。
思い通りにつくりたいワインが、つくれるようになれば面白くなるカモ🦆
すぐ向かいの木村農園へ
木村農園と言うことで千歳ワイナリーその他には、じきの畑、合同仁木産業振興社のワインが試飲できました。
千歳ワイナリーはいつも安定しているので、こちらではピノ・ノワールは飲まずに、気になっていた、じきの畑と合同仁木産業振興社のワインを飲みました。
残念ながら、ここで時間切れ!
楢の木台エリアのヒロツヴィンヤードや北海道ワインや十勝ワイン、そしてランセッカやドメーヌ・モンやCave d’Eclatにも行きたかったなぁ。
ワイナリーの人は「お前なんかは来なくて良いよ!」と思っているかも知れないがなぁ。
2023年の余市ラ・フェットを振り返る
余市におけるピノ・ノワールの多様性と進化が確かめられたイベントになりました。
ピノ・ノワールだけなく、新しいワイナリーやこれから醸造されるワインの状況なども知ることができたのが有意義でしたねぇ。
ワイナリーが増えたので、余市のワインの可能性と品質のバラツキなども感じられ、これからもリサーチして行かないといけないよなぁ!と強く思いました。
すべてのワイナリーのワインがおいしいか?と言うと、どうなのだろうか?とも思うけど、個性あふれるワインが多くなるのは、良い事でしょう。
しかし、これ以上増えていくと、淘汰されるワイナリーも出てきそうだよなぁ。
やはり、飲んでリサーチするのは、大事だなぁと実感しました。
「ただ、飲んでるだけじゃん!!」と言われるかも知れませんが、やはり飲まなきゃ始まらない!のですよねぇ。
これからも余市のワインだけじゃなく、道産ワインだけじゃなく、さまざまな日本ワインを飲んでいこうと思いました。
その他にも海外のワインも飲もし、ワインだけじゃなく、ビールや酎ハイや日本酒も飲みますけどねぇ。
余市ラフェトに参加して、改めてワインは楽しいものだと思いました。