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■ 其の79■ ハッピー ハプニング = happy happening

🔣英語のhappyとhappeningには共通の語源があります。
語頭のhapは〔偶然〕という意味です。
happyは偶然の幸運により生まれたうれしさを表し、happeningは偶然に起きた出来事を意味します。

🔣わたしの感覚では、日々の生活から偶然(hap)が減っていくと、幸せ(happy)も減っていく気がします。
人間は安心や安定を求めたがる生き物です。しかしハプニングを排除しようとすれば、日常が味気なくなりハッピー感は下がります。
これをひと言で言うと、No happening No happy です。

🔣だから無意識かもしれませんが、わたしは外食はしても宅配は注文しません。映画館には行くけれど、DVDなどは見ていません。思えばコロナ下でもずっと年に百回程度は温泉やスーパー銭湯に行っていました。外に出掛けて、何かに出くわすことを求めています。
 
🔣脳科学者の茂木健一郎さんは著書の中で、日本が長らく停滞しているたった一つの理由は、「日本人が偶有性を避けて予想できる正解を求めすぎるから」と書かれています。何が起こるかわからないという「偶有性の海」に飛び込んでこそ人間の活力は生まれます。わたしは、そうすることが個人ひいては全体の豊かさとhappyにつながると思っています。

🔣さて、塾で中高生に次のような究極の選択をしてもらうと、ほぼ全員がAを選びました。

 A これから一生、ネット動画は見られるが、テレビは見れない(Tverなどのテレビ番組配信も見れない)

 B これから一生、テレビは見られるが、ネット動画は見れない(つまりYou Tube やTik Tokなどは見れない)

ネットは世界のあらゆるモノとつながっているようで、実際に見ているのは「見たいものだけ」になってしまいます。
メディアの中で、予想していなかった物事や価値観に出会える可能性は、
  ネット < テレビ・ラジオ < 活字媒体‥‥ の順ではないでしょうか。
これは、happeningやhappyにつながる順番でもある気がします。

🔣わたしは生徒に対して、塾に来る日・来る時間・帰る時間をすべて任せています。そういえば、其の78でスキをつけてもらったブラックなシェフさんの会社も、超フレキシブルなスタイルの企業のようです。
人間を枠に収めようとしないことで、自己決定力とエネルギーを生み出す。偶然にさらされることを怖がらず、安心・安住しようとしない。
そうした先に、本物のhappyがあると思っています。

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