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【Wine ワイン】Berso Sirch Pinot Grigio 2018

ベルソ シルク ピノ・グリージョ 2018

北イタリアの帝王GajaやFerrari 、Bellavista、Jermennなどでコンサルティングを行い、CampaniaのFeudi di san Gregorioのブドウ栽培責任者も兼任するSirchのピノ・グリージョ
とても穏やかな酸と白桃のあろまが心地よい。

Producer (生産者)
Sirch シルク

Country / Region (生産国 / 地域)
Furiuli-Venezia Gulia / Italy

Variety (葡萄品種)
Pinot Grigio 100%


Pairing (ペアリング)

Prosciutto di San Daniele プロシュート・ディ・サン・ダニエーレ(サン・ダニエーレ産生ハム)
Frico フリーコ(すりおろしたモンタージオチーズの粉にトウモロコシ粉を混ぜて焼いた薄いオムレツのようなもの)

[パスタスープ]
Jota ヨータ(豚肉、スモーク・パンチェッタ、インゲン豆、クラウト、トウモロコシ粉の濃厚なスープ)

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■フリウリ=ヴェネツィア・ジューリア州
Friuli=Venezia Giulia

■プロフィール
イタリアの北東部に位置するフリウリ=ヴェネツィア·ジュリア州は、北はオーストリア、 東はスロヴェニアと国境を接し、西はヴェネト州に接していて、 南にはアドリア海が広がっている。州土の大半を占めるフリウリと、 東のトリエステ周辺の小さなヴェネツィア・ジュリアに分かれている。
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリアは白ワインの産地として知られていて、特にCollio Goriziano/コッリオ・ゴリツィアーノ、 Friuli Colli Orientali / コッリオ・フリウリ・コッリ・オリエンテーリはイタリアを代表する高級白ワイン産地として高く評価されている。ただ、白ワイン産地としての名声は比較的新しく、1970年代に意欲的な生産者たちが、他の産地に先駆けてクリーンでフレッシュな白ワインを造りだしたことによる。代表的な固有品種はフリウラーノ (以前はトカイと呼ばれていた)、リボッラ・ジアッラだが、ピノ・グリージョ、 ピノ・ビアンコ、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブランでも良い成果が出ている。
フリウリ・コッリ・オリエンターリはピコリット、 ヴェルドゥッツォなどの甘口ワインでも知られている。
白ワイン人気が先行したフリウリ・ヴェネツィア・ジュリアだが、近年は固有品種による赤ワインにも注目が集まっていて、スキオッペッティーノ、レフォスコ、タッツェレンゲで個性的なワインが造られている。 カベルネ、 メルロにも複雑なものがある。
品種、ワインの種類が多すぎて消費者を混乱させた時期もあったが、最近はそれぞれの地区が最適の品種に集中するようになり、品質が向上するとともに、 消費者にとっても分かりやすくなってきた。
Friuli Grave フリウリ・グラーヴェ、Friuli Aquileia フリウリ・アタイレイア、Friuli Latisana フリウリ・ラティザーナ では、コストパーフォーマンスの高いワインが大量に生産されている。
コッリオやフリウリ・コッリ・オリエンターリの丘陵に広がるロンキと呼ばれる段々畑の風景は美しく、小規模のヴィニュロン生産者が多いこともあり、ブドウ栽培のレベルの高さは名高い。
近年この地区の一部の生産者が果皮や種子と共に発酵マセラシオンする白ワインを造るようになった。
黄色やオレンジ色を帯び、 酸化熟成の進んだニュアンスや強いタンニンを持つ個性的なワインのスタイルは賛否両論で大いに議論を醸している。
グラッパ蒸留も盛んで、フリウリ人はイタリアで一番お酒が強いとされている。


■歴史
フリウリはローマ時代から重要な地方で、アクイレイアは古代ローマでも最も重要な都市の一つだった。 当時プルチスムPulcinumと呼ばれるワインが高い名声を誇っていたが、これはグレーラ(以前はプロセッコと呼ばれていた品種)の先祖ではないかとされている。中世にはアクイレイア総大司教が支配した。その後、ヴェネツィア共和国の支配を経て、 ハプスブルグ帝国領となり、トリエステはハプスブルグ帝国の港として重要な役割を果たし、文化的に栄えた。フリウリは1866年にイタリア王国となったが、 トリエステは第1次世界大戦後に完全にイタリア王国領となった。 第2次世界大戦後、トリエステはトリエステ自由地域として国際連合管理下に置かれたが、1954年にイタリア共和国に復帰した。本来フリウリの中心地であるウーディネが州都となるのが筋であるが、上記のような歴史的経緯によりトリエステに重要性を与えるためにトリエステを州都にしている。


■文化
イタリア語、フリウリ方言以外に、 スロヴェニア語、 ドイツ語も州の公用語として認められている。コッリオ、 カルソにはスロヴェニア人の生産者が多い。
フリウリ人は寡黙で、 頑固な人が多い。非常に慎重で、 あまり感情を表に表わさないが、 義理堅い人たちである。


■経済
トリエステを中心とするヴェネツィア・ジュリアはハプスブルグ帝国下で栄えたが、 フリウリは農業中心で非常に貧しい地方であった。フリウリからは多くの移民が海外(特に南北アメリカ)に出て行った。1970年代から工業が発達、 意欲的な中小企業が活動を始め、 今ではイタリアで最も豊かな地域の一つとなった。
あまり農業が盛んな州ではないが、平野部では、 トウモロコシ、大豆、甜菜などが栽培され、丘陵地帯ではブドウ栽培がおこなわれている。牛の飼育も盛んだ。


■気候風土
北のオーストリア国境に沿って、アルプス山脈、 プレアルプス地帯が東西に延びていて、その南に丘陵地帯があり、さらに南のアドリア海にかけては平野が広がっている。 平野の真ん中をタリアメント川がアルプスからアドリア海に向かって流れている。トリエステ近郊にあるカルソ台地は標高200~600mで、アドリア海に面して細長く延びている。 石灰岩台地だが、水による溶解浸食により、 数多い調穴や地下水脈ができているユニークな土地だ。
アドリア海の影響で海岸地帯は亜地中海性気候で、丘陵地帯も気候は比較的温和だ。 平野部は温和な気候だが、湿度が高い。北はアルプス性気候で雨が多い。トリエステは雨が少なく、温暖だが、 冬にはボーラと呼ばれる冷たい風が吹く。

■ワイン生産量
ワイン生産量1,856,000hl(2016年)

■ブドウ栽培面積
22,920ha(2016年)。ワインは77%が白ワインだ。

■主要ブドウ品種

[白ブドウ)

Friulano フリウラーノ
フリウリ・ヴェネツィア·ジュリア州を代表する白ブドウ。ヴェネト州やロンバルディア州でも栽培されている。フレッシュで優美な白ワインを生む。ビターアーモンドのアロマとかすかに苦みを感じさせる味わいが特徴。

Ribolla Gialla リボッラ・ジャッラ
フリウ・·ヴェネツィア・ジュリア州東部とスロヴェニアの白ブドウ。軽やかで、 繊細で、 フレッシュな白ワインを生む。

ヴェルドゥッツォ・フリウラーノ
Verduzzo Friulano フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の白ブドウ。白ブドウにしてはタンニンが強い。 辛口ワインも造られるがD.O.C.フリウリ・コッリ・オリエンターリの陰干しによる甘口ワインが有名。 D.O.C.G.ラマンドロはヴェルドゥッツォ・フリウラーノ100%で造られる。

Picolit ピコリット
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の白ブドウ。著名な甘口ワインを生む。受粉が困難な品種で生産量が少なく、価格は高い。コッリ・オリエンターリ・デル・フリウリ・ピコリットはD.O.C.G.に昇格している。

Malvasia Istriana マルヴァジア・イストリアーナ
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の白ブドウ。ややアロマティックで、 アルコールが低めの白ワインを生む。

Chardonnay シャルドネ 
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州でも19世紀から栽培されている。

Pinot Bianco ピノ・ビアンコ
フラワリーなアロマを持つ、 優美な白ワインを生む。

Pinot Grigio ピノ・グリージョ 
果皮は薄い紫がかった灰色。白醸造するとフルーティーで、 ボディのしっかりとした白ワインとなり、 世界的成功を収めている。

Sauvignon ソーヴィニヨン 
フリウリやアルト・アディジェで広く栽培されている。明確で強いアロマが特徴。 イタリアではSauvignonでBlanc ソーヴィニヨン・ブランのことを単にソーヴィニヨンと呼ぶ習慣がある。

[黒ブドウ]

Refosco dal Peduncolo Rosso レフォスコ・ダル・ペドゥンコロ・ロッソ
フリウリ・ヴェネツィアジュリア州を代表する固有黒ブドウ。果梗が赤くなるのでPeduncolo Rosos=赤い果梗という名前が付いている。果実豊かで、酸のしっかりした、 やや青いニュアンスのある赤ワインを生む。

Schioppettino スキオッペッティーノ
フリウリ・ヴェネッィア・ジュリア州とスロヴェニアの黒ブドウ。リボッラ・ネーラとも呼ばれる。 色が濃く、堅固で、胡根のアロマを持つ赤ワインを生む。

Pignolo ピニョーロ
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州の黒ブドウ。果実味豊かで、酸とタンニンが堅固な赤ワインを生む。消滅しかけていた品種だが、近年復活した。

Tazzelenghe タッツェレンゲ
フリウリ·ヴェネツィアジュリア州の黒ブドウ。D.O.C.コッリオリエンターリで栽培されている。タンニンが強い、長期熟成に適した赤ワインを生む。

Cabernet Sauvignon カベルネ・ソーヴィニョン
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州でも広く栽培されている。

Merlot メルロ
フリウリ・ヴェネツィア・ジュリア州でも19世紀から栽培されている。

■地方料理と食材
[前菜]
Prosciutto di San Daniele プロシュート・ディ・サン・ダニエーレ(サン・ダニエーレ産生ハム)
Frico フリーコ(すりおろしたモンタージオチーズの粉にトウモロコシ粉を混ぜて焼いた薄いオムレツのようなもの)

[パスタスープ]
Jota ヨータ(豚肉、スモーク・パンチェッタ、インゲン豆、クラウト、トウモロコシ粉の濃厚なスープ)

Gnocchi alle prugne ニョッキ・アッレ・プルーニュ。(バター、 シナモン、砂糖のソースの干しプラム入りのニョッキ)

Goulash グーラッシュ(パブリカを使ったハンガリー風牛肉のシチュー)

[D.O.P.チーズ]
モンタジオ Montasio(牛乳から作る硬質タイプの高脂肪チーズ。 産地であるモンタジオ山の名前から付けられた)

参考資料 日本ソムリエ協会教本、隔月刊誌Sommelier

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