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【Wine ワイン】Greco Fiano 2017 グレコ・フィアーノ 2017

【Wine ワイン】Greco Fiano 2017 グレコ・フィアーノ 2017

果実味のある味わいはグレーコから。華やかなアロマはフィアーノから。柑橘系果実、白桃やトロピカルフルーツなど熟れた果実の香り。
程よい酸、しっかりとした旨味やボディを持った、バランスの良い白ワイン。

https://a.r10.to/hbVjkU


Producer (生産者)
Feudi di Vescovo

Country / Region (生産国 / 地域)
Basilicata / Italy

Variety (葡萄品種)
Greco / Fiano

Pairing (ペアリング)
Lagane e ceci ラーガネ エ チェーナ
Ciammotta チャンモッタ
Baccalà con i peperoni cruschi バッカラコンイペペローニクルスキ(乾燥させた赤トウガラシを猫でた塩漬け鰭と合わせた料理)

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■ブドウ品種

■FIanoフィアーノ
カンパーニア州、 ブーリア州、バジリカータ州、 シチリア州、サルデーニャ州などで栽培される白ブドウ。ギリシャからペラスゴイ人の移民によってもたらされたそうだ。古くはアービと呼ばれており、 最初にもたらされた地とされるカンパーニアのアビア (現在のラビオ)に由来する説、甘いブドウにたくさんの蜂(アービ)が群がることからそのように呼ばれるようになったという説もある。12世紀には、 ブーリアのアンジュー王家により広く栽培され、13世紀にはシチリア王フェデリコ2世にも愛されたとのこと。彼のワイン発注書の中に、 この品種が初めてフィアーノという名前で登場した。一時減少傾向にあったが、1970年代、 アントニオマストロベラルディーノが歴史的な品種を守る提唱をし、絶減から救った。


■Lagane e ceci ラーガネ エチェーチ

歴史の流れが読み取れるラーガネ エチェーチ
ラーガネ エチェーチは歴史を感じさせる料理である。紀元前8世紀、古代ギリシャ人によって初めてイタリアにもたらされたパスタをラガヌムと呼んでいた。 その名称がイタリア語化したのがラーガネだ。合わせたチェーチ=エジプト豆も、レンズ豆と共に古代から使われていた。食材を見るといつの時代から作られていたのかうかがえるイタリア料理だが、この二つから起源の古いものだということが分かる。その後アメリカ大陸発見によって入って来たインゲン豆が使われる 「ラーガネ·エ·ファジョーリ」 というヴァリエーションも生まれた。唐辛子もその頃から加わった物だろう。

作り方
エジプト豆をたっぷりの水で苑でる。セモリナ粉で生地を作ってのばし、ラーガネの形、つまり幅広のタリアテッレのように切って、 少し乾かしておく。フライパンにラードと唐辛子を入れ、ゆっくりと加熱して香りを移す。ボウルにアルデンテに菊でたラーガネ、エジプト豆、ラードを合わせる。 習慣的にチーズは加えない。

Ciammotta チャンモッタ

野菜を揚げるのが特徴チャンモッタ
チャンボッタとも呼ばれる、 方言が名称となった料理で、 南仏から南イタリア全体に広がっている野菜の煮込みである。郷土料理にはその土地の季節の食材が使われるので、ペペローネやナス、 トマトから夏の料理だということが分かる。南仏のラタトゥーユなど他の地方と違うのは野菜類を揚げているという点にあり、これは南イタリアを占領していたアラブ人の調理の影響ではないかと思われる。 よくシチリアのカボナータと比べられるが、カポナータはナスが主体であり、 シチリア西部ではワインビネガーと砂糖で味をつけた甘酢風味になっている。

作り方
切ったナスに塩をし、 1時間ほど置く。切ったペペローニとジャガイモを用意し、すべてをオリーヴ油で揚げる。鍋にニンニクとオリーヴ油を入れ、 ゆっくりと加熱してソッフリットを作り、野菜を入れてから、皮をむいて種を除いたトマトを加えて1時間ほど煮込み、最後に塩で味を調える。


Pignata di pecora ピニャータ ディ ベーコラ

素焼きの壷が肉を柔らかくする羊のピニャータ
「ビニャータ」とは、現地で使われる素焼きの口広の姿である。この中に材料を入れ薪釜の端に長時間於いて加熱し、間接加熱によって材料を柔らかく調理する。他にもこれを使って煮た豆は特別の味わいになるという。一般的にイタリアでは仔羊を使うが、料理名から見ると大人の雌羊を使っているのが分かる。これは大人の羊の味を好んだのではなく、おそらく子供を産み終えて固くなった肉質のものを、 柔らかく食べるためのクチーナボーヴェラ (庶民料理)の料理だったと思われる。 サラミや唐辛子は味付けや臭い消しの役割を果たしていたのだろう。

作り方
羊の肉を同じ大きさに切る。 ジャガイモの皮をむき、等分する。タマネギとセロリを薄切りにし、皮をむいて種を除いたトマトを粗く切る。全てをテラコッタの鍋に入れ、粗く刻んだソプレッサーダ(今回はヴェネト産のものを使用)、 唐辛子少々、 塩と水を合わせ、生地作った蓋をして、 オープンに入れる。


Basilicata バジリカータ州

■プロフィール
イタリアの南部に位置するバジリカータ州は、 北東はブーリア州、北西はカンパーニア州、 南はカラブリア州と接し、西にわずかにティレニア海と接していて、 南にはイオニア海が広がっている。古代にはルカーニアと呼ばれていて、今でもこの名前を使用する人も多い。ギリシャの植民地であった時代から、この地のワインは有名であった。その時代にギリシャ人によりアリアニコが持ち込まれたとされている。山岳地帯が多いために、 ワインの生産量は少ないが、Aglianico del Vultureアリアニコ・デル・ヴルトゥレは、 厳格なワインで、 同じアリアニコで造られるカンパーニア州のタウラージと並んで南部を代表する長期熟成型赤ワインである。

■歴史
古代はマグナ·グラエキアとしてギリシャ人のもとで栄え、その後ローマ帝国に俳合された。西ローマ帝国崩壊後は、東ローマ帝国、ランゴバルド族、 ノルマンの支配を経て、 ナボリ王国の一部となった。イタリア王国統一後も、バジリカータは貧しく、20世紀にも多くの移民が海外に出て行った。バジリカータは山によりに隔離され、 地理的に孤立しているので、交通の便が悪い。長い間「忘れられていた州」で、経済発展が遅れている。 ただ、 その分、 野生的な自然が残っている。

■文化
交通の便が不便で、 他州から孤立していることもあり、 独自の民族文化を発展させてきた。石灰岩に掘られたマテーラの洞窟住居は有名で、世界遺産に登録されている。バジリカータの人たちは、 典型的な山の民族で、 寡黙で、疑い深く、なかなかよそ者を受け入れてくれないが、一度友人になると、非常に義理堅く、深い情を持った人たちである。

■経済
農業が重要な産業で、小麦、 穀物、 ブドウ、 かんきつ類などが栽培されている。近年パスタ製造などの食品産業も成長している。

■気候風土
山岳地帯が多い州で全体の47%を占め、 丘陵地帯が45%で、平野は8%しかない。南側にはカラブリアとの境界となっているポッリーノ山塊があり、 最高峰は2.267mに達する。北西部に死火山のヴルトゥレ山がある。海岸部では地中海性気候だが、内陸部では大陸性気候で寒い。標高819mに位置する州都ボテンツァはしばしば最低気温を記録する。ヴルトォレ周辺も冷涼な気候だ。

■ワイン生産量
ワイン生産量86,000hl(2016年)、 ブドウ栽培面積
1.840ha(2016年)。ワインの生産量は多くない。

■主要ブドウ品種
[白ブドウ]
Malvasia Bianca di Basilicataマルヴァジアビアンカ·ディ·パジリカータ
バジリカータだけで栽培されているアロマティックなマルヴァジア。
Greco グレーコ
イタリア南部の重要な品種でカンパーニア州イルピニア県で広く栽培されているグレーコ·ディトゥーフォとカラブリア州で広く栽培されているグレーコ·ビアンコの2種類
に分かれる。

[黒ブドウ]
Aglianico アリアニコ
イタリア南部、 特にカンパーニア州、 バジリカータ州で栽培されている重要な黒ブドウ。 色も濃く、 タンニンが強い、雄大な赤ワインを生む。
Primitivo プリミティーヴォ
南イタリアで栽培されている早熟な黒ブドウ。カリフォルニアのジンファンデルと同じ品種。アルコール度数が高く、濃厚な果実味と、 ピロードのような味わいを持つ。

■地方料理と食材
[前菜]
Salame pezzenteサラーメペッツェンテ(豚の内臓などを使ったサラミ)
Soppressata ジップレッサータ(粗挽きの豚肉のサラミ)
[魚料理]
Baccalà con i peperoni cruschi バッカラコンイベペローニクルスキ( 乾燥させた赤トウガラシを茹でた塩漬け鱈と合わせた料理)
[肉料理]
Pignata ピニャータ(羊肉、サラミ、トマト、 ジャガイモ、 玉ねぎ、 赤トウガラシなどを陶器の鍋に入れ、粘土で密封して暖炉で煮る伝統料理)
[D.O.P.チーズ]
Pecorino di Filiano ペコリーノデャフィリアーノ(羊乳の全乳で作る半加熱タイプの硬質チーズ)

■土壌
ヴルトゥレ地区は火山性土壌 南部は石灰土壌

■気候
ヴルトゥレは大陸性気候で夜は温度が下がる。南は地中海性気候で暑い。

参考資料 日本ソムリエ協会教本、隔月刊誌Sommelier

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