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ポジティヴ! 「英語のそこのところ」第76回

【前書き】

 今回、投稿するエッセイは7年前の2015年5月21日に水戸市の「文化問屋みかど商会」のファクシミリ配信誌に掲載されたものです。時節にそぐわない内容はご容赦ください。
 我々Native English Speakerはシャイだと言われることがよくありますが、実は違うのではないかと私は思っています。ある英語のコミュニケーション術を知らないだけなのではないでしょうか? それを感じた出来事です(著者)

拙著「英語の国の兵衛門」のkindle版を出版しました。

2008年に株式会社メディア・ポートより上梓され、その後同社の解散により入手不可能になり、みなさんにはご迷惑をおかけしておりましたが(一時は、古本が2万3万ぐらいで取引されていたようで。いやはや、私には一銭も入りませんが_| ̄|○)、kindle という形で復活させることが出来ました。
これを機にぜひお手に取ってみてください。

最新刊!  
「英語の国の兵衛門」「英語のそこのところ」の作者徳田孝一郎の作った英語テキスト「English Sentence Maker 実践英語・英会話力養成テキスト9 形容詞とその仲間たち2(関係詞)」販売中!

 前巻の「形容詞とその仲間たち」で形容詞・不定詞の形容詞的用法・分詞を取り上げ、様々な表現をするスキルを身に着けていただきましたが、今回は、文で名詞を飾りたいときに使う関係代名詞・関係副詞です。
「質問をしてくる奴=私たちにいくつかの質問を頼む少年たち」
「あいつらがする質問=少年たちが私たちに頼むいくつかの質問」
と言った日本語を英語にする手順をすっきり身に着けることができます。

【本文】

 生まれ持ってのものなのか、アメリカかぶれだったの母のせいなのかは判然としませんが、わたしはどちらかというと我の強いほうです。誰ですか?「いや、どちらかというとではなく、あんたは、はっきり我は強い」ってつぶやいたのは?(笑) まぁ、その通りでして、日本語ではオブラートに包みますが、英語の会話でははっきり意見を言います。
「死後の世界はない」とか、
「高校は、勉強をするところで、スポーツをするところじゃない」とか、
 それを信じてたり、意見が違う人には悪いですが、身も蓋もないほどに、はっきりという。
 もちろん、こういう意見表明をするからには、次の展開に対しての用意もしているわけで、
「なぜ?」
「どうして?」
 の嵐に対しての答えは準備万端、
「人の意識を発生させることができるのは、人の肉体と脳だけ。それ以外のもので発生した意識は、もう人の意識と呼べない」とか、
「スポーツは、その道のコーチから教わるべきだからだ。高校の先生が片手間に教えるものじゃない」
 なんて理由を説明する。
 ここで、なるほどねぇ、ということもあれば、いや、わたしはそう思わない、というNative English Speakerも出て来て、話が深まって(紛糾してではなく(笑))、最後にはお互いの考えが判って愉しかったとなる。
 Native English Speakerとの英語のコミュニケーションは、情報のやり取りが基本というのは、よく申し上げることですが、勘違いしていただきたくないのは、議論の目的は相手をやり込めることではなくて、自分がこういう人間なんだよと伝えることなんです。
 そこからより親しくなるパターンもあるし、ほどほどの距離をとって付き合っていくパターンもある。
 どちらにしても、大切なのは自分の立ち位置の意見表明ということになります。

 でも、これはある程度知り合いになってからの話。
 実は、初対面ではもうちょっと違うテクニックが要る。わたしはそれが巧くなくて、Native English Speakerに怒られたことがあります。

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