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「正しさ」を気軽に示すのね「英語のそこのところ」第68回

【前書き】

 今回、投稿するエッセイは7年前の2015年3月19日に水戸市の「文化問屋みかど商会」のファクシミリ配信誌に掲載されたものです。時節にそぐわない内容はご容赦ください。
 英語ってやつは、見知らぬ人とのコミュニケーションがしやすい言語だなと思ったエピソードです。(著者)

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【本文】

 自分で言うのもなんですが、わたしは明らかにハマリ性の気があって、面白いなと思ったものを追及する性質です。小学校の時は、しっかりガンダムにハマって、少ないお小遣いで買えるだけガンダム関係の本を買い漁りましたし(プラモデルは少々)、小説もある作家を好きになるとコンプリートせずにはいられない。好きになった作品より前に刊行された本を、全部買おうとしちゃう。でも、中学生のころって、小遣いが無限にあるわけではないですからね。せっせと市の図書館に通って借りてきて読んで、本のタイトルをメモしておく。なぜメモしておくかというと、小遣いがたまったらその本が買いたいから。内容は知ってるんだから、買わなくていいじゃない? と高校の時の彼女に何度か言われたことがありましたが、これは頑として譲れません。とにかく手元に置きたいんですね。篤いオタク心です(当時はオタクという言葉はありませんでしたけど)。で、本棚の飾りとして置いとけばいいんですが、わたしの場合はもっと病が篤い。一度読んでいるにもかかわらず、手に入れた本をもう一度読むんです。

 あのころは、こう感じたけど、今は違うな。とか、
 あの頃も面白かったけど、今も面白い! とか、思いながら読む。

 本を情報を得るためのモノと割り切れないのは、このあたりに原因があって、わたしにとって本は、作品という他者に逢ったり、昔の自分に逢う、もっと言えばこういう気分になりたい時には、あの本を読もうという装置になっていたりもします。まぁ、ある種の薬みたいなものです。

 そういう重篤なBook Drugger であることを自覚しているので、大人になってからは極力ほかのものにはハマらないようにしていて、最近ではある友人に写真を始めることを勧められているんですが、頑として首を縦に振りません(笑) 絶対ハマるんですもの。今のガンダムと本とマンガとサッカーと英語で手いっぱいです。

 一方で友人の中にはハマルことを厭わないヤツもいて、どんどんいろんなものにハマってしまう。実はこの「英語のそこのところ」にもしばしば出てきてもらっているRichもそういうひとりで、サッカーに、西洋哲学に、東洋哲学に、料理に、モデル業に、英会話のレッスンにとどんどんとハマっていっていました。そんなハマったものの中でも、長かったのが「ゲーム」。あるとき新宿の家電量販店に一緒に買い物に行ったんですが、そのハマリぶりには驚き、また、別に「へぇっ」ということにも出くわしたことがあります。

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