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No Side の感覚「英語のそこのところ」第107回

【前書き】

 今回、投稿するエッセイは7年前の2016年4月28日に水戸市の「文化問屋みかど商会」のファクシミリ配信誌に掲載されたものです。時節にそぐわない内容はご容赦ください。
 最近は、参加者がクリエイティブな意見自由に言える建設的なミーティングを、やりましょうと言われていますが、それを日本語でやるには、それはそれで大変でして。日本語の不得意な面に直面したというお噺です。(著者)

拙著「英語の国の兵衛門」のkindle版を出版しました。

 2008年に株式会社メディア・ポートより上梓され、その後同社の解散により入手不可能になり、みなさんにはご迷惑をおかけしておりましたが(一時は、古本が2万3万ぐらいで取引されていたようで。いやはや、私には一銭も入りませんが_| ̄|○)、kindle という形で復活させることが出来ました。
これを機にぜひお手に取ってみてください。

大好評! Kindle で一日500ページビュー 「English Sentence Maker」シリーズ

 English Sentence Maker は、あなたの感情や意見、思っていることを伝えるためにはどの時制や助動詞、文法事項を選ぶべきかがわかる実践英語・英会話力養成テキストです。

 著者の主宰する英会話スクール「英語・直観力」の企業向けテキストから、契約企業様向けの問題文などを差し替え、一般向けに手直ししました。

 7年間で100名以上のビジネスピープルを単独での海外出張や海外赴任ができるスキルを持った国際ビジネスピープルにした実績があります。

 ぜひ、この実績あるテキストを信頼し、完全マスターしていただき、世界を相手にビックディールを成し遂げ、人生を愉しんでください。このテキストはその扉を開くカギになります。

 実践英語・英会話力養成テキストEnglish Sentence Maker は、3つの特色を持っています。

 ひとつ目は、能動的な学習だということ。
 English Sentence Maker は書き込み式のテキストです。各Lesson ごとの解説を読み、そのあとに掲載されている日本文をご自身のノートもしくはkindle のノートブックなどに英語にして書き入れてください。その際に、知らない単語は調べたりせずに、日本語のまま英語の文の位置においてください。そうすることで、知っている単語、知らない単語を区別し、身に着けるべき単語を浮かび上がらせることが出来ます。

 ふたつ目は、どの文法事項を使うかの判断基準を身に着けられるということ。
 小・中・高校と長い間英語を学ぶために、多くに人々は英語の現在形、過去形などの文法事項を知っています。しかし、残念ながら、その文法事項をどういう場合に使えばよいかという判断基準を身に着けていません。

 たとえば、ここ何ヶ月かフットボールに夢中になっているということを伝えたい場合に使うべき時制は、現在形でしょうか? それとも現在進行形でしょうか? 迷われると思います。この知ってはいるけれども使い方に迷ってしまう文法事項を使う判断基準を各Lesson ごとの解説でくわしく説明しています。それを理解することで、英語を使う際に十全にあなたの感情や意見、思っていることを伝えることが出来るようになります。

 みっつ目は、英語を英語で考えることが出来るようになるということ。
 English Sentence Maker は日本語を英語にしていくことで、英語を習得していくテキストです。しかも、どういうときに、どういうことを言いたいときに、どの文法事項を使えばよいかという判断基準が出来ていくために、日本語の文字面を英語に移していくのではなく、日本語を読んでその内容をイメージして、そのイメージを英語にするというスキルを身に着けることが出来ます。頭の中のイメージから英語を作ることが出来るということは、そこに日本語は介在しません。つまり、英語を英語で考えることが出来るようになるのです。

具体的には、

私は彼が来るだろうことを知っていた。

という日本語を英語にする際には、日本語の文字面を英語に移していくと、

I knew that he will come.

と、しがちです。「知っていた」なのでknew、「来るだろう」なのでwill comeというわけです。しかし、よく考えてください。「彼が来るだろう」というのは、「私が知っていた」過去の時点のことです。であれば、「彼が来るだろう」と書いてあっても、過去から見た未来のwould を使って、would come としなければなりません。日本語をその字面のまま英語にしてはいけないのです。しかし、日本語を読んでその内容をイメージして、そのイメージを、判断基準をもって英語にすることが出来れば、問題はなくなります。頭の中に時の流れのイメージがあるために、

I knew that he would come.

という英文が難なく作れるようになります。 英文作成力や速読力を付けたいと思っておられる方ぜひ、手に取ってみてください。必ず、英語・英会話が出来るようになります。

☆「English Sentence Maker 実践英語・英会話力養成テキスト」および「ESM Practice 実践英語・英会話力トレーニングドリル」で使っている英文はすべて、Native English Speakerと協同で製作したものです。安心して、Native English Speakerの自然な英語を知り、習得してください。

新発売! 「ESM Practice 実践英語・英会話力トレーニングドリル6 時制・助動詞・名詞・副詞・仮定法・形容詞・比較  オープン問題」発売中!

English Sentence Maker 実践英語・英会話力養成テキスト第10巻で、「比較」を扱いましたので、ESM Practice 実践英語・英会話力トレーニングドリルでも、比較を含めたトレーニングを行います。

 比較は「ある基準で比べる」表現ですが、知っておくと非常に表現の幅が広がります。思ったことを英語にする際に、便利ですのでここでマスターしてください。

【本文】

 だいぶ昔のことですが、ある人に
「あなたは、組織人としての訓練を受けてない」
と言われたことがあります。まぁ、いいかげんに生きて来てるんで、当然、大きな会社で働いたことなんかない。初めに就職した進学塾は50人規模の零細企業でしたし、転職した出版社も正社員は30名程度。次の転職先の英会話スクールも40名程度で、自慢じゃありませんが「ああ、あの有名な○○社にお勤めなんですね」なんて言われたことはありません。
 それは、そういう事実なんで自慢しようとも卑下しようとも思っていないんですが、足りないものがあると言われると、そりゃぁ気になる、気になって気になって夜も寝られなくなっちゃう(Ⓒ春日三球)。

 で、何が足りないんだろうと思って、大企業に勤めている、もしくは勤めていた友人に訊いてみる。
「大企業って、零細と何が違うのって?」
 よく考えるとこういうストレートな恥ずかしげもない質問をできる友人たちがいるってのは宝ですね。学生時代からの友人もいるけど、ここ10年ぐらいに友人になってくれた人たちもいて、虚栄心とかをおいといて考えてくれます。
 答えとして多かったのは、「不条理に耐える」ことってのですかねぇ、いろいろな言い方でしたが、要約するとそういうのが多い。ああ、そりゃおれは勤まらんわと、納得する次第(笑)。で、次に多いのは「根回し」。ああ、そんなことかぁ、いや、そういうことかぁとこれも納得。

 往々にして、小さい会社って社長の人望みたいなところで成り立ってますからね。根回しなんて、ほとんど必要ない。例えば、新規事業開発の会議を開きまぁ~す、なんて言われて会議に出席しても、社長の言う方針に異論をはさむ輩はいません。さぁ、社長がそういうんだから、どうやってそれを実現しようか? と一丸となって燃えるんです。
 一方で、大企業の場合は、リーダーに人望はもちろんあるんだろうけど、それぞれの従業員にも思惑があって、根回しをして事前に合意形成をしておく必要があるのだとか。そうすれば、異論をはさむ輩はいなくなるし、出席者はそこで頷いてるんで、みんな納得してるよねというアリバイにもなる。人がたくさんいる企業では便利なものなんだろうなぁっと思います。
 だた、どちらも言えるのは、会議が会議というよりも「告知」の場になっていること、みんなで額を集めて、いい知恵を出すという場ではなくて、リーダーの方針を「告知」して、それをどう実現に移すかという場であることは変わらないようでした。

 実は私が独立する直前に勤めていた英会話スクールはちょっとそのあたりが中途半端になっていました。もともと名前だけの社長が、突然経営をしなくちゃならなくなったものだから、方針がない。方針はないんだけど、売り上げは欲しいから、やたらと新規事業の会議を催すんです。でも、根本方針がないから、社長をまじえてのブレストになる。方針からみんなで知恵を出し合って、売り上げを上げよう! ってことで、これだけ聞くとなんと従業員の創造性を大切にするいい会社なんだと思われるでしょうが、これがねぇ、紛糾するんですよ、ホント。

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