えいしょ同人・短歌投稿企画 「詠所(えいしょ)」評①
それでは始めていきます。よろしくお願いします。
1.春告げる宅配便が風に揺れひらひらと舞い地面に落ちる (天色凪)
御殿山・評「宅配便」の語から通常連想する大きさと重さ、が、この歌に不思議な読み味を与えてくれている。宅配便は普通、貨物として扱われるように、厚く、重量のあるものを想定するだろう。「風に揺れ」は理解できるが、「ひらひらと舞い地面に落ちる」は意外である。ここで描かれるある種の軽さは、非常に郵便的なのである。
その違和感は、歌の「宅配便」が不在連絡票を指してい