世界各地で加速するインフレ、真逆を行く日本 〜グローバル視点に立った良識経営が問われる現在
世界各地でインフレが進行し、物価上昇率は中央銀行の想定値を超える現象がおきています。2021年10月のCore CPI(食品と燃料を除いた消費者物価指数)を前年同月比で比較すると、北米では4.6%(CPIにおいては6.2%)上昇し、過去30年間での最高水準となり、イギリスでは3.4%、ドイツでは2.9%上昇しました。しかし、日本におけるCore CPIは0.3%下落しています。
視点をCore PPI(食品と燃料を除いた生産者物価指数)に向けると、2021年10月の前年同月比で、北米は6.76%(PPIにおいては8.62%)、イギリスは6.5%、ドイツは9.2%上昇し、日本においても7.9%上昇しています。従って、企業にとってのコスト増においては、日本も世界のトレンドと同様です。この状況に関して、FRB (Federal Reserve Bank。連邦準備銀行)は、北米におけるCore PPI上昇は主に「サプライチェーン問題」と「労働問題」に起因し、今の高インフレは一時的なものであり、2022年は収束する方向に進むと見ています。
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