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特殊詐欺って、何が特殊なの?

特殊だろうが特殊じゃなかろうが、詐欺は怖い。
怖いもんは怖い。 





普段、通学やら何やらには専ら電車ばかり使っているのだけれど、たまにバスに乗ることがある。

地域のバスというのは利用者層が圧倒的に高齢なもので、車内広告のターゲティングは電車のそれとまるで違う。


運転座席の背中、優先座席の近くに、特殊詐欺への警戒を呼び掛ける広告があった。

『特殊詐欺多発中!』

……ふと思った。
「特殊詐欺」って、何が特殊なんだ?
特殊じゃない詐欺って一体何なんだ?



そもそも、特殊詐欺とは何か。
警視庁によると、

特殊詐欺とは、犯人が電話やハガキ(封書)等で親族や公共機関の職員等を名乗って被害者を信じ込ませ、現金やキャッシュカードをだまし取ったり、医療費の還付金が受け取れるなどと言ってATMを操作させ、犯人の口座に送金させる犯罪(現金等を脅し取る恐喝や隙を見てキャッシュカード等をすり替えて盗み取る詐欺盗(窃盗)を含む。)のことです。

警視庁 HP
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kurashi/tokushu/furikome/furikome.html

とのことである。

んん、何だか難しそう。
そんなに難しくないことをちょっと難しそうに書いている雰囲気がある。

それはともかく、特殊詐欺が何であるかはなんとなく確認できた。


……で、それって「特殊」がつかない普通の(普通の?)詐欺と何が違うの?
特殊詐欺の「特殊」って、結局何が特殊なの?

もう少し調べてみると、今度こそ答えが見つかった。

本来「詐欺」は、人と人が会って言葉巧みに金品をだまし取ることですが、「特殊詐欺」とは、面識のない不特定多数の人に電話やハガキ、メールなどを使って、対面することなく信頼させ、お金等をだまし取る犯罪のことを言います。

石川県警
https://www2.police.pref.ishikawa.lg.jp/about/upload/R3tokusyusagi.pdf

警察の言うことだから間違いない。

要は、対面で騙していたら「詐欺」、顔を合わさず騙していたら「特殊詐欺」ということらしい。
思っていたよりわかりやすい違いだった。

ただ、対面せず人をだますことって、言うほど「特殊」か? とも感じた。

しかし、よく考えてみると、特殊詐欺が多発し始めたのは2000年代前半ごろのこと。
当時は今のようにインターネットも発達しておらず、コミュニケーションの手段も今よりもっと距離感が近かった。
だからこそ、対面せずに騙してしまうことを「特殊」と名付けてしまえたのだろう。

今となっては手紙はおろか、電話でさえも避けられがちな時代だ。
「会ったことのない友達」「顔も知らない友達」なんてものも容易に存在し得る。
今、「特殊詐欺」にネーミングをするとして、「特殊」と名付けることはきっとないだろう……と思う。


っていうだけ。
ただひとつ知識がついただけの話。



そういえば、特殊相対性理論も「特殊」ってつくよなあ。

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