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【自己紹介⑤】アイアムボンクラ

どうもこんにちは。世界史同好会アインズのnoteブログを見て下さりありがとうございます!今回からメンバーの自己紹介となります。更新が数日止まっていて申し訳ありませんでした。時間はあったんですけど時間なかったんですよね。言い訳はコレまでにして自己紹介と行きましょう。

名前:ボンクラ 出身:兵庫県 所属:一橋大学社会学部1年                                 趣味:プロ野球(見る専)、クラシック音楽、台湾POPs、中国語      世界史の関心のある分野:ビザンツ帝国、社会史、台湾


私は一橋大学社会学部1年のボンクラと言います。関西は兵庫県の男子校出身で、なんやかんやありまして国立に流れ着きました。同じく兵庫出身の副代表と共にサークル内で関西弁を浸透させようと日々奮闘しております。最近鴨になりたい総務(自己紹介③)が関西弁が移ってきたと言っていたので嬉しいですね。この調子でサークルを関西色に染めたいと思います。ぐへへ。ところで副代表も言っていたのですが関西人だからといって面白いことは言えません、すみません。てかステレオタイプです。多分。偏見と差別のない自由で平等な世界を。しらんけど。あとプロ野球で言えば阪神ファンです。今年こそは優勝しますよ。

さて関西アピールはこの辺にしておいて、趣味を語りましょう。世界史の話は最後にします。勿体ぶってるわけではありません。文章の構成上やむを得ない措置です。おそらく。

私の趣味でおそらく「なんやコレ」と思われるものは台湾POPsでしょう。文字通り台湾のポピュラーソングが好きなわけですが、これは私が台湾にルーツを持つからです。ちなみに中国語はあんま喋れません。今勉強中です。

J-POPはほとんど聞かないのですが台湾の歌だとそれだけで聞いてしまいます。特に好きな歌手は「動力火車」という男性2人組ボーカルユニットです。彼らは台湾原住民族パイワン族出身で独特の高音を魅力とします。マジで良いから聞いてほしい。これを布教するためにこのnoteを書いていると言っても過言ではない。とくに「忠孝東路走九遍」「外套」「彩虹」「光」「愛上你 不如愛上海」などの歌はめっちゃすこです。悲しいのはこれを知ってくれる人がほとんどいないことですね、、、聞いてみてね、歌詞わからなくてもいいから(切実)。また、台湾の原住民族語によるPOPsも最近キテますよ。たとえばA-BAO(阿爆)はパイワン語による歌を出し、アミ族の夏子(Natsuko)は日本語とアミ語による歌を出しています。ちなみにNatsukoというのは彼女の民族名、本名です。なぜ日本語が?と気になりますが、これは彼女の祖母が日本統治時代を生きたことが関係します。台湾原住民族は歴史上常に外来の移民や支配者の影響を受けました。オランダ、漢民族、そして日本。台湾の複雑な歴史が彼女の名前にも現れたと言えるでしょう。日本に住んでると普段日本語しか意識しませんが、台湾というのは別に中国語だけの世界ではないんですね。中国語、台湾語、客家語、原住民族の言語、、ときには日本語も。日常で多様な言語が飛び交うということに、私は惹きつけられます。​


もうすでに世界史チックになってきてますが、改めて世界史関連の自己紹介と行きましょう。私が関心のある分野は大きく分けて3つあります。1つ目がビザンツ帝国史。2つ目が社会史。そして3つ目でかつ今最も関心が強いのが台湾です。こうしてみるとバラバラですね。いや実はバラバラではないんですよ、と言いたいんですけどやっぱりバラバラかもしれません。とにかく説明しましょう。

1 ビザンツ帝国史

ビザンツ帝国に関心が生まれたきっかけは高校の遠足のとき適当に持っていって読んだ本が井上浩一・栗生沢猛夫両氏による「ビザンツとスラヴ」だったことでした。世界史で人気の高い古代ローマ帝国の片割れで、かつ正当な継承者であるビザンツ帝国(東ローマ帝国)は、ローマの建前を保ちつつ首都コンスタンティノープルを中心にギリシア正教世界の中心地として繁栄、多大な影響力を持ち、時にはその権威を駆使して四方八方から攻め入る異民族を撃退、懐柔していき、ついには1000年間もの間存続することができました。その建前と現実への柔軟な対応や、異民族をこちらのキリスト教世界に同化させるといった方法、またときに起こる凄惨な宮廷内の争い、身分社会では有るが農民が皇帝にもなれるといった流動性、モザイクとイコンに代表される文化、ヨーロッパとアジアの十字路にたつコンスタンティノープルなどなど、ビザンツ帝国はそれ自身中世の西洋とは異なるいろんな魅力を持ちます。なんとこのサークルにはビザンツファンが数人いることが判明しており、私としては嬉しい次第です。ちなみに、この前5月の定例会にて、「カール戴冠とビザンツ帝国」の発表をしてきました。カール戴冠の裏には特殊なビザンツ宮廷事情や政治情勢が絡んでいた、、、といったものです。やっぱビザンツって大事やわ(再確認)。

2 社会史

コレに関しては関心を持ち始めてまだ日は浅く、今年の3月に阿部謹也の「社会史とは何か」を読んでとても面白かったのがきっかけでした。社会史に興味があると言っても全然社会史のこと知らないんですよね。社会史ってなんですか?って聞かれても答えられる気がしません。社会に関する歴史でしょうか、それとも政治史や英雄的人物といったものではなく当時を生きた一般的な人々、庶民などの生活の有り様を探求することなんですかね、しらんけど。てか、社会史の定義に関わらずそれが私の関心事です。例えばビザンツ帝国に生きた人と西洋中世に生きた庶民の生活はどう違うのか、信仰のあり方に違いはあったのか、普段何を恐れ何を楽しみにして生きていったのか、どのようなコミュニティの中で生きたのか、世界観や価値観はどんなものだったのか、、、書き出してみても抽象的でどうにもなりませんが、とにかく、ビザンツに限らず、我々が生きる現代社会とは違う生き方をした人々を知りたく、そしてどんな生き方をしていたのかが知りたい、その一点なのもしれません。

3 台湾

さてこれだけ「史」とついていませんね。なぜでしょうか。決して脱字ではありません、歴史だけでなく現在の進行形の台湾のあらゆることに関心があるからです。先程趣味の台湾POPsの話でも書いた通り、私が台湾に関心を持つのは、結局は私自身が台湾人でもあるから、ということになります。

私がルーツを理由に台湾に関心があるというのも事実ですが、台湾はたしかにそれ自体興味深い歴史を持っています。先程も少し話したように、台湾では中国語だけではなく、台湾語、客家語、原住民族諸語が話されます。このような事態には歴史的経緯があります。そこでこの多言語性を形作った歴史を少し見てみましょう。

そもそも台湾島には漢族とはちがう、フィリピンなどに近いオーストロネシア語系を話す人々(原住民族)が住んでおり、また東アジア海商・海賊の拠点でもありました。それが17世紀アジアに進出したオランダにより初めて外来政権による支配が始まり、オランダの植民地経営とともに漢族移民が激増し、文字が導入され、歴史が始まるのでした。オランダの支配は1662年鄭成功に取って代わられ、鄭氏政権もわずか21年でに取って代わられましたが、その間に漢族の移民は原住民族を上回るようになり、漢族移民社会が主勢力となりました。ここで移民としてやってきた漢族は主に台湾の対岸にある福建地域出身でありビン南人とよばれ、彼らはビン南語を話しました。この言葉が台湾で独自の発展を果たしたのが今現在「台湾語」と呼ばれる言葉でした。またビン南人に少し遅れて移民としてやってきたのが客家と呼ばれる漢族のいち支流で、客家語を話しました。そして1895年日清戦争によって清朝支配が終わり日本統治時代になると公用語が日本語となり、日本語教育がなされました。これにより現在の台湾の高齢の方が日本語を理解できるという現象が起こり、また日本の政策によりそれぞれ異なる言葉を持つ原住民族が集住させられたのをきっかけに共通語として日本語が話されるようになり、日本語と原住民語のクレオール言語が生まれると言ったことも起きました(宜蘭クレオール)。

1945年に日本支配が終わると今度は中国国民党が政権を握り、国家は中華民国となり、公用語は中国語(國語)となって日本語使用は逆に禁止されました。国民党政権への不満から1947年二二八事件という痛ましい事件が起こり、台湾には世界一期間が長いと言われる戒厳令が敷かれ、「白色テロ」と呼ばれる言論その他の規制・弾圧のもと、国民党独裁と高度経済成長の時代に入りました。この国民党政権が1940年代末国共内戦に敗れて台湾に国府を移す際に、何百万もの人々が一度に中国大陸から移り住んで来ましたが、彼らを「外省人」といい、それに対し台湾にもとから住んでいた漢族や原住民族を「本省人」といいます。戒厳令下では「本省人」より少数の「外省人」を中心に社会がつくられたことでそれぞれが対立することもあり(省籍矛盾)、民主化運動の一つの動機となりました。 

1987年戒厳令が解かれ民主化が進むようになると、本省人の地位もあがり、また原住民などの権利運動も盛んとなりました。現在台湾では中国語が公用語では有るものの、学校にて台湾語や客家語、原住民語など、自らのルーツに応じた言語を教わることができるようになっていますし、また公共交通機関でも各言語が放送されるようになりました。

そして、20世紀末から台湾は新たな移民を迎えています。「新移民」と言われる彼らは主に東南アジアの出身で、結婚や外国籍労働者として台湾にやってきました。色々な背景、言語をもつ人々が住む台湾という島は、さらなる展開を始めようとしています。

台湾は対中関係などの国外の事情も、国内の事情も複雑ですが、最も近い外国の一つで、民間交流が盛んでもあり、かつ歴史的に深いつながりをもつ日本に暮らす者として、台湾に興味を持つということは大切ではないかと思います。個人的には今は台湾原住民族の現況に関心があります。教育事情、経済事情、漢族との共生、アイデンティティの問題、文化の継承などはどの様になっているのか知りたいというふうに思います。


長々と語ってしまいました。私の紹介についてはこんなところでしょうか。読んでくださってありがとうございました。また他のメンバーの自己紹介もありますのでぜひ見てください!きっと僕の長々とした語りよりも面白い話があるでしょう!また、世界史サークルについて入ってみたいという方!いつでも歓迎、活動頻度も自由!「世界史が好き」であればOKです。お待ちしてます~


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