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珈琲チェーン店<電話窓口>ミステリー調査2社目:サービス理解と企業イメージの向上からお客さまが選ぶ行動につながる好事例、課題は入口の印象アップ

はじめに

当該記事は、珈琲チェーン店<電話窓口>ミステリー調査の2件目となります。調査の趣旨、概要は1件目と同じく、評価のための評価ではなく、読者の皆様の自社サービス改善につなげていただくことを目的としています。
詳しくは以下から1件目調査記事の「はじめに」をお読みいただけると幸いです。

また、当該2件目調査で、過去の経験の中でも突出して良いと思える応対に行き当たりました。この記事を作成する前に、軽く前出ししています。
以下がその記事です。よろしければご一読ください。



今回の調査に関する事前準備

ペルソナ設定:会社員女子。理解度低い/ネットリテラシー低い。
要件:会社の景品でプリペイド型カードの購入を検討している。
   1000円、2000円、3000円と金額を変えて数枚ずつ購入したい。
   口コミサイトを見て他社と比較している。当該発信先のHPを開くこと
   ができなかった。
   金額を自分で設定できるか等知りたい。

発信先: ※社名は有料版で公開いたします
①お客様相談室(電話)
②お客様相談室(電話) ※電話の窓口はお客様相談室のみ

評価ランク:5段階評価  ※詳細評価基準は有料版で公開いたします
1は欠陥品質/2は応対の不備/3は当たり前品質/4は満足品質/5は感動品質

評価項目:以下7項目

  1. ファーストインプレッション

  2. コミュニケーションリード

  3. 情報の具体性

  4. 情報のわかりやすさ

  5. 温度感に合わせた応対

  6. お客様体験への連携

  7. 基本マナー



調査結果

当たり前品質(ランク3達成率)は92.9%と100%には届きませんでしたが、満足品質は42.9%と高い結果でした。
※ランク5達成率が35.7%存在しました。

全体評価 ランク3達成率(7項目×2 項目中ランク3以上の割合)92.9%
     ランク4達成率(7項目×2 項目中ランク4以上の割合)42.9%
     ランク5達成率(7項目×2 項目中ランク5の割合)  35.7%

2件の応対の平均値が上記ですが、特にうち1応対はランク5が複数存在する非常に高い評価結果でした。

調査結果サマリー

良い点:お客様の問いに答えるにとどまらず、お客様の関心を拾い、自社商品・サービスにつなげる心動く応対

CX品質(お客さま体験価値が向上する品質)を目指す顧客接点が増える一方で、デジタルの進化に伴い、人が対応する窓口には過去よりいっそう難しい案件が入る傾向にあります。
そのような中、お客さまが知りたいポイントにあわせて自社サービスメリットをご紹介できる窓口は、そう多くありません。
ニーズの把握不足や、説明時の動機付け不足、具体性の不足のように、せっかく問い合わせたお客さまにメリットを伝えることができない応対は、世の中に数多く存在します。
今回の発信窓口は、他社商品と選択を迷っているお客さまに対し、2応対ともにチャージの折にもポイントがたまり、商品購入時に利用できるというメリットをしっかり伝えてもらえました。
特に、1つの応対は、お客さまが最も興味があるメリットについて、非常にわかりやすくイメージしやすい説明がありました。
デメリット(ポイント利用時に店頭で伝える必要がある点をわかりにくいと指摘される声がある)も提示することによって、かえって信頼度が向上しました。
話し方においては、全体的に丁寧な用語づかいを維持しつつ、絶妙な頻度で意図的に崩す表現を活用し、短い会話であっても、終話に向かうにつれお客さまとの距離を、最適な距離感に縮めることができていました。
距離感が縮まったところで店舗誘導があり、「お店は売る気満々です」と親しみやすい表現で営業スタンスを伝えられるため、「行ってみたい、買ってみたい」という興味と行動の後押しができていました。

課題(伸びしろ):オープニング
オープニングの名乗りから用件を聴く前半については、改善の余地がありました。名乗り部分が少し早く、よく聞かなければ聞き取ることができませんでした。用件を聞く場面は、全容を理解することを優先していると思われますが、あまりあいづちなく「はい。はい。」と聴く場面が続き、会話前半の受容感は弱い印象でした。
オープニングの印象と、用件を伺う場面でのあいづちや補強による受容表現が補強されると、早いタイミングから話やすいと感じる応対になり、更に多くのお客様が心を開きやすくなると感じます。


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