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キッカケの種まき。〜新しい働き方フェスで実現したかったこと~

2019年9月23日に開催した新しい働き方フェスを終え、さて、どう振り返ろうか…と悩んでいたら一週間以上経ってしまいました。
当日の内容ついては公式レポートを是非ご覧いただければと思うのですが、
今日は「そもそも、なんでこのイベントを開催したのか」
というテーマで、私の思いをまとめてみようと思います。

一言でいうと、何よりも、「キッカケ」をつくりたかったんです。
色んな人が、色んな形で、色んなキッカケとなる「何か」を体感できるような場をつくりたかった。それを、ランサーズ社としてではなく、全国のフリーランスコミュニティメンバーとともに。

キッカケがないと、人生はひたすらに流れるだけ

言うまでもありませんが、人生って一本道ではないじゃないですか。
一つ一つの分岐点で、どっちに進むかによって、どんどん展開が変わっていく。Aを選ぶかBを選ぶかによって、全然違う場所に連れていかれるRPGゲームみたいな感じで。
それが人生の面白いところだと思うんです。

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分岐点があればあるほど、それだけ選択肢が増える。
選択肢があればあるほど、どっちに進みたいのかを自らしっかり考える機会が増える。

その、分岐点となるもの。それが、キッカケ、だと思うんです。

私にとってキッカケとなったのは
マッキンゼーの上司が「文科省に出向しないか」と声をかけてくれたこと。
文科省で出会ったとある学生との会話。
とあるバーでランサーズの役員にたまたま会ったこと。

以前noteにも書いたけれど、ソマリランドに行くことになったのも、幼少期に母親が折り紙を折ってくれたのも、すべて、私にとってはキッカケであり、「次なるステージ」への入り口でした。

でも、キッカケって、待っててもなかなか降ってこない。
もちろん、偶然の出会いや、たまたま読んだ本や、なんとなく入ってみた店が、何かにつながることだってなくはないけれど…
ゲームの主人公だって、待ちの姿勢じゃいつまでたっても前に進めない。

キッカケは、自ら探しに行ったっていいじゃないか。

何も、身の危険をおかすような大それたことをしないといけないわけじゃなくて、ちょっとしたことでキッカケはつくれると思うんです。

たとえば、ランサーズ上で突然メッセージを送ってきた怪しい男性からのお誘いに半信半疑で飛び込んでみたら、結果として新しい世界が開けたという、静岡コミュニティマネージャーのハマさん(詳しくはこちら)

「バンコクでクラウドソーシングセミナーを開催しました」というツイートをしたら、いきなりDMが送られてきて、1週間後には新しい働き方LAB初の海外キャンパスを担当することになってしまったというバンコクコミュニティマネージャーのあやさん

いつ何がキッカケになるかなんてわからないけど、日々発信したり、新しい出会いを作ってみたり、新しい場所にいくこと。とにかく心の扉を常にオープンにしておくことが、良いキッカケに出会うための近道なのではないかと思っています。

脱線しちゃったので、新しい働き方フェスに話を戻したい。

といいつつ、ちょっとマクロな話を先にすると、
一昔前までは、とにかくサラリーマンとして頑張るという一本道こそ正解(たしかに正解と言える時代でもあった)だったから、分岐点については何も考えずにひたすら生きていけたんですよね。
けれど今は、様々な選択肢が増えてきているからこそ、自分にあった働き方が分からずモヤモヤしている人が多いような気がします。

「今の状況を打破したいんだけどどうすればいいのか分からない」
「働き方を変えたいけどその一歩が踏み出せない」
「なんとなく興味があるけどどうしたいのかモヤモヤしている」

そんな人が「新しい働き方フェス」という聞いたこともないイベントに足を運んでみよう、という選択をしてくれたとしたならば。
キッカケを探しに、イベントに申し込んでくれたとしたならば。

そんな来場者の皆様に対して、キッカケになりえるものをとにかくたくさん提供するのが私たちが果たすべきせめてもの責任なのかなと。

・自分らしい働き方とは何かを考え始めるためのキッカケ。
・やりたいことに向けて一歩踏み出すためのキッカケ。
・気づいていない選択肢に気づくためのキッカケ。

それができる場をつくることこそが、新しい働き方LABのビジョンでもあり、新しい働き方フェスのゴールでもあったのです。

「キッカケの種」を、たくさん寄せ集めたフェスにしよう

私たちが目指したのは、普段は出会えないような人や、普通は聞けないようなリアルな話が、とにかくたくさん、ぎゅーーっと凝縮されているような場所をつくることでした。

キッカケを無理矢理につくることはできないけれど、「キッカケになりえるもの」と出会える場所をつくることはできる。

どれに花を咲かすかは人それぞれだけれど、キッカケの種をいっぱい撒いておくことはできる。そう考えたのです。

◆複数の肩書をもつパラレルワーカーの話を聞ける「多様な働き方ショー」にくわえ、「フリーランスから法人化」「駆け出しフリーランス」「副業会社員」などのリアルを知る先輩たちとの座談会。

◆100万人分の1の人材に誰でもなれるんだという藤原和博さんの基調講演や、年俸0円でも自分の好きな道を歩むというJリーガー安彦考真さんの特別対談。

◆30以上のブースやギャラリーが出展されたスキルのフリマでは、その出展者が「なぜ今その仕事をしているのか」というストーリーが伝わるようにしたい、というこだわりで、こんな看板も用意しました。

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◆「大人の職業体験ワークショップ」というコーナーに用意したのは、初心者でもデザイナー・ライター・エンジニア体験ができるような企画。やってみることで初めて、自分に向いているかどうかがわかるんですよね。百聞は一体験に如かず。

でも、「キッカケの種」は、何もしないと種のまんま

フェスの前日、準備がひと段落したあとの夜。
本当にたくさんのコンテンツが形になりそうだというワクワク感と同時に、実はちょこっとモヤモヤしていた私。
「フェスで実現したいことはこのままで本当に実現できるんだろうか」という不安があったのです。

「キッカケの種」となるコンテンツをたくさん集めたはいいけど、これが本当に誰かにとって意味のあるキッカケになるのだろうか?
「面白かったね」「良い話聞けたね」だけで終わってしまわないだろうか?

今さらこんなこと言ってもなあ、と悩みつつ、コミュニティマネージャーにその本音を伝えたところ、本気で向き合ってくれました。
すると、自分のモヤモヤを言語化することができました。
いくらたくさんのキッカケの種に触れたとしても、自分ごと化できないと意味がないんです。芽が出て花が出ることのないまま、流れていってしまうのです。

例えば、情熱大陸をみていても、きっと99%の人は「この人すごいね」って思うだけで「この人みたいになりたい」と本気では思わない。それは、自分ごと化していないからなんですよね。
でも、1%の人は、イチローをみて、自分に置き換えて考えて、本気で野球選手を目指すかもしれない。そしてそういう人しか、野球選手にはなれない。

新しい働き方に興味がある人なんて、たくさんいるけれど、
それをちゃんと自分ごと化できていないと、単なる興味で終わってしまう…
ワークショップや座談会に参加すれば良いかもしれないが、席数が限られてしまっている…
じゃあ、どうしたら、来場してくださった皆さんが、フェスで得た気づきをしっかりキッカケに変えてもらえるだろうか?

そこで、深夜まで議論してつくったのがこちらのパネルでした。

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会場に入ると、「あなたにとって理想な働き方とは何ですか」という質問をぶつけられる。そして、ホワイトボードに自分なりのコタエを書いて、パネルの前で写真を撮る。
入場するやいなやその体験をすることで、少しでも自分ごと化するきっかけになればいいな、という思いを込めました。

和歌山のコミュニティマネージャーしもやんが0時に作ってくれたデザインをそのままキンコーズに入稿して6時間後に取りに行く、という冷汗の垂れる計画でしたが、到着したパネルは結果的に会場の中心に置かれることに。

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全員が参加できたわけではなかったけれど、
たくさんの人たちが、それぞれの理想的な働き方を考えてくれました。

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「新しい働き方フェス」は、果たして誰かにとっての分岐点になれたのか

自分らしい生き方につながる分岐点となるような「キッカケ」を提供したいから。そのために、たくさんの「キッカケの種」と、それらを自分ごと化するための仕掛けを盛り込んだ新しい働き方フェス。

ご来場いただいた皆さんに、その想いは届きましたでしょうか?

イベント後、皆さんのツイートを見ながら涙が流れたのは、少なくとも投稿してくださっていた方々にとっては、良いキッカケになれたのかもしれないという安堵感からでした。

自画自賛かもしれないけど、ツイッターを見ている限り100%ポジティブな意見だったことは、これからもっと良いものを作っていくぞ、という勇気とやる気を生み出すエネルギーの源になりました。
ツイートしてくださった皆様、体験レポートを書いてくださった皆様、本当にありがとうございました。

もちろん、運営が至らなかった点、技術的な問題やコンテンツの中身に対しても様々なご指摘がありました。
それらも、次回改善するために必要な、大切なご意見です。ありがたく受け止めて、必ず、次につなげてみせます


そう、次も、あります。
また来年も、開催します。
(すでに、来年の準備をいつから始めるか、決まりました!)

実は新しい働き方フェスを開催した理由は二つあったんですが。
一つが、今日お話した「キッカケをつくりたい」という理由。
そしてもう一つが、「企業ではなく、個人のチームでも、大きな成果を生むことができるということを証明したい」という理由(こちらについては後日Part 2でお話したいと思います)。

また来年もやろうと決められたのは、今回、いずれの理由についても、確かな手ごたえを得ることができたから。
でも、もっと良いもの、もっと良い機会をつくれるという確信もできたから。

新しい働き方フェス2020も、楽しみにしていてください。


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