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一周回ってたどり着いた新たな経営理念|はなみちのビジレザ経営日記#10(バックナンバー)

<2019年6月27日に書いた記事です>

ビジネスレザーファクトリー(以下、ビジレザ)の「はなみち」こと、原口瑛子です。

前回のブログは、赤裸々すぎる内容を思わず吐露してしまいましたが、今回は全く真逆の思いっきりポジティブな経営日記をお送りしたいと思います。

ようやくたどり着いた新たな経営理念(案)について。

これまでの経営理念(案)

2017年6月、今から約2年前のこと。経営者となった私は約半年間、経営について無我夢中で学び、経営理念は大切であるっていう答えに行き着きました。

そこから、文字どおり毎日毎日考えて、何通りも、何百通りも、考えて考えて、考えまくって、つくった経営理念(案)は、こちらです。

世界中の「働く」を明るく-WORK IS BEAUTIFUL-

当時の私が、経営者としての最大限のチカラを振り絞って出した答えが、この経営理念(案)でした。詳細はこちらのブログから↓

そのブログにも書いていますが、経営理念の後には常に(案)をつけており、当時の私は経営理念は定期的に見直していこうと考えていました。

個人に人格があるように、法人にも法人格があって、組織が変化していけば、おのずと経営理念も変化していく方がよいだろうと考えていました。そして、はやくも、その時がやってきたのです。

働くことを哲学してきた、その先に

改めてビジレザは、働く人を応援するブランドです。経営理念(案)にも「働く」という言葉を必ずいれたいと思っていました。

そしてこの2年間、私は「働く」という言葉を、その言葉のもつ価値を、解釈して再解釈して、哲学し続けてきました。

お客さまの働く毎日にどんな存在になりたいのか?
バングラの仲間にとって、働くって何だろうか?
日本の仲間にとって、働くって何だろうか?

そんなある日。何気なくGoogle先生に「仕事」という言葉を入力してみました。次の瞬間、私の中で衝撃が走りました。

「仕事 楽しくない 新卒」
「仕事 楽しくない 辞めたい」
「仕事 つまらない 耐える」

関連検索ワードには、ネガティブワードが満載。悲しいかな、これが人々の仕事に対するイメージであり、日本の現実。

しかし、同時に私は、ビジレザのメンバーのとある写真を思い出していました。それが、こちら↓

大分店リーダーやっちんが、名古屋店にヘルプに行った時の写真で、名古屋店のオカダとガガと、別れを惜しんで、ハグしているっていう写真(笑)。

私はこの写真が大好きなのですが、手前味噌ながらこんな仲間たちと「働く」毎日ってものすごく「楽しい」なって、心から誇りに思います。

もちろん、ビジレザのメンバーも働く毎日の中で、大変なことはたくさんあると思います。苦しいこともあるでしょう。私も、たくさんあります。

だけど未熟な私たちは、あーでもないこーでもない、と言いながら、もがき苦しみながらも、ビジレザという事業をともに創り上げる過程を、ものすごく楽しんでいるのではないか、と思います。

ビジレザという法人格に性格があるとすれば、「楽しい」が、私たちを表す言葉なのかもしれないと思いました。たとえ大変なことがあったとしても、自分たちの力で「楽しむ」集団なのかもしれない、と。

確かに、事業として一番苦しかった2017年は、みんな必死過ぎて、めちゃくちゃ大変だったけど、今振り返ると、めちゃくちゃ楽しかったな、と思えてしまいます。それが、ビジレザらしいと思うのです。

新たな経営理念(案)に込めた想い

そして次の日にできた新しい経営理念(案)がこちら。

「世界中の「働く」を楽しく」

前回は夜な夜な考えて半年もかかった経営理念(案)が、まさかの一日で決まりました。というか「明るく」を「楽しく」に変えただけかい!っていう。たしかに、そうなんです。

ですが、私の中でこの二つは大きく異なります。

まず一つ目。
「明るい」という言葉は、外部環境に影響される言葉で、行動の結果だと考えられます。例えば「部屋が明るい」状態は、電気がついているからであるし、「社会が明るい」状態は法制度や環境が整っているから。

一方で、「楽しい」という言葉は、自分次第の言葉で、行動する言葉だと考えられます。例えば、同じ事象が起きても状況を「楽しめる」人と「楽しめない人」がいるように、自分次第で何とかなる言葉。

経営理念としては、具体性がありすぎるかもしれませんが、自走型の組織を目指す私たちにとっては、自分次第である「楽しい」という言葉の方が「明るい」よりもベターだと感じました。

そして、二つ目。
「明るく」が包含する正しさに、私自身が少し違和感を感じ始めたから。これも、言葉の解釈なので人それぞれ感じ方は、違うかもしれません。

ただ正直、私自身は最初の経営理念(案)を考えた時には「組織として正しくありたい」ということを常に考えていました。「正」は「誤」の反語なので、強いニュアンスの言葉だと思います。

私自身がイメージした「明るい」という言葉には、もしかしたら、その正しさが持つ強いニュアンスが、包含されていたのかもしれません。でも、正しいことがすべて是なのか?

人々の営みとしての「働く」は、正誤には包含できない多元的なブレが生じます。でも、そのブレこそが働く躍動感であるし、その躍動感こそが働く人々の中にある「楽しさ」ではないのか、と思い始めました。

最後に、三つ目。
かくかくしかじか、難しそうなことを言いましたが、シンプルに思うことは、正しいより楽しいの方が、心が大きく動く、ということです。実際は私も、楽しいの方が、心が踊っちゃうし、ワクワクしちゃうし。

一方で、「働く」とかけ算の「楽しい」は、実現が難しいとは思います。だから、Google先生の関連検索ワードにも、衝撃ワードが出てきたわけで。

きっと目的もなく働いていても楽しくはありません。お金のためだけに働いていても楽しくないでしょう。「楽しい」っていうのは、実は全然楽じゃない。

きっと目標に向かって取り組むから楽しいし、新しいことにチャレンジするから楽しい。そして一人じゃなくて仲間と一緒に取り組むから楽しい。

だから、そういう境地の「楽しい」は、ものすごく尊く、ありがたいことです。そういう風に働く毎日が心から「楽しい」って思えるような、そんな集団でありたいと、今の私は考えています。

自由闊達に仕事をしよう。その方がきっと楽しい。

私自身が一番思い入れのあった「働くを明るく」という経営理念を手放し、一周回ってたどり着いた「働くを楽しく」という新しい経営理念です。

これからのSomething New

そうと決まれば、もう過去は振り返りません。ビジレザをもう一歩先のステージに持っていきたい。私たちが社会にできるアクションは何だろうか?とその日から考え始めました。

もちろん、これまで同様アイテムやサービスを通してお客さまの働く毎日を楽しくしていきたいと思っています。アイテムもサービスも、もっと多くのお客さまの毎日が楽しくなるように、日々改善していきます。

それだけではなく、社会の「働く」に対するネガティブな印象をポジティブに変えていく、Something Newも始めたいと考えています。現在計画中の具体的なアクションはまたの機会に。

こうやって、人格のあるビジレザは、新たな性格を発見しました。この言葉を解釈しながら、新たなステージに向かいます。時には成長痛を感じながら、それをも楽しみながら、成長し続けていきたいと思います。

この答えが正しいか正しくないかはわかりません。だけど、既存の言葉やその解釈を常にアップデートしていくことが大切だし、その中で生まれた新たなチャレンジのその先に、新たな学びがあるでしょう。

きっとこの先に、最高の「楽しい」が待っていることを私自身は大きく期待しています。これからのビジレザにも乞うご期待です。


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