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タイヤメーカーのミシュランがミシュランガイドを作った訳

昨日はビール会社であるギネスが世界一を集めたいわゆる「ギネスブック」を作った訳を調べてみました。

当時の社長さんが、狩に行って「ヨーロッパ一早く飛べる鳥」に関する議論に決着がつかなかったからとのことですが...

世界中の美味しいお店や上質なサービスをするホテルなどを集めた「ミシュランガイド」はどうしてできたのでしょう?

「ミシュラン」は言わずと知れたタイヤメーカーですが、タイヤメーカーがなぜレストランガイドを作っているのか?気になったので調べてみることにしました。

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◇タイヤメーカー「ミシュラン」とは?

1863年に設立された株式合資会社。フランスに本拠地を持つ世界最大のタイヤメーカー。
2005年にブリヂストンに売り上げは抜かれてしまうが、今でも世界第二位の売り上げを保っている。

エドゥアール・ミシュランとアンドレ・ミシュランのミシュラン兄弟の名前を冠したのは1889年。

1890年代当時、発明されたばかりの自動車用に空気入りタイヤの実用化に取り組んで成功を収めました。


◇「ミシュラン」がガイドブックを作り始めたきっかけ

ミシュランガイドのホームページに行くとこんな文言がありました。

車の故障や燃料補給、そしてタイヤのパンクなど、ミシュラン創業当時車はほとんど普及しておらず、ドライブにはトラブルがつきものでした。そこでミシュラン兄弟はより遠くまで快適に楽しくドライブができるように、タイヤの正しい使い方や修理方法、各都市の駐車場やガソリンスタンド、車の整備場、ドライバーが長旅から体を休めるための宿泊施設やレストランなど、ドライブに欠かせないさまざまな情報をまとめた赤い表紙の小さな冊子を作りました。

ミシュランガイドHPより

1900年8月(パリ万博の際)にドライバーに配ったこの小さい赤い冊子がミシュランガイドの始まりでした。

この冊子は35000部が印刷されて、すべて無料で配布されたというのだから驚きです。

この冊子を配ることにより、自動車旅行が活性化し、タイヤの売れ行きが上がることが目論みだったと言われているそうですが、大成功です!

ミシュランは「ガイドはタイヤのため」「ガイドは、ミシュランにとって、ブランド名を売り込むため、タイヤ事業を発展させるために存在する」という原則に則って発行しているそうです。

ミシュランガイドの売り上げは、会社全体の売り上げの1%程度だそうです。


◇ ミシュランガイドには種類があった

一番よく知られているものは、レストランやホテルの評価を星の数で表すレストラン・ガイドですよね。

この冊子の装丁が赤色なのでレッド・ミシュラン(Red Guide)と呼ばれています。

他にも、緑色の装丁の旅行ガイドブック、グリーン・ミシュラン(Green Guide)や自動車旅行向けの道路地図などがあるそうです。

レッド・ミシュランは各国にさまざまな地域版が発行されており、年間約100万部が売れているとされています。

最近はヨーロッパでの売り上げが落ちてきており、アメリカや日本で積極的に展開を図っています。


最近売り上げが落ちてきているとは言え、ミシュランに星がついたレストランには一度は食べに行ってみたいと思うし、三つ星レストランには泊まりに行ってみたいと思いますよね。

ブランド名を売りこむためとは言え、それだけのクオリティの冊子を毎年発行するのには相当の調査が必要なのではないでしょうか?

売り上げの1%にしかならない事業にそれだけの人員を割ける大手企業の底力というか、戦略性を感じさせられました。

ミシュランは、単にタイヤを売り込むだけではなく、ユーザーの特別な体験も売っているんだなぁとも思ったり...

それでは、また!


参考文献


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