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卒業おめでとう

卒業式シーズンですね。

今年の大学4年生は、まともにコロナの影響を受けた学年ですよね。入学のタイミングはちょうどコロナ感染者が加速度的に増えたころ。マスクが世の中から消えて、不要不急の外出禁止とか、三密回避とか、ステイホームが叫ばれたときです。ですから入学式もなかったし、授業が始まっても学校にも通えず、ひたすら家でオンライン授業を受けるだけ。夢に見たキャンパスライフは現実には程遠く、「本当に大学生になったのかな」と自問自答した学生も多かったはずです。

3月中に一人暮らしを始めてしまっていた学生はステイホームで帰省することも出来ず、ホームシックのダブルパンチもあって、多くの大学生が学習意欲を失ってしまいました。

一人暮らしをするつもりで下宿を借りていたのにタイミングを逸してしまい、カラの部屋にも発生する家賃に心を痛めてながら実家でオンライン授業を受けていた学生もいたと思います。

徐々に規制が緩和されて対面授業になっても、第〇波だといってはまたオンラインに戻る繰り返し。同級生と仲良くなる機会も得られないまま時間だけが過ぎていきました。

数か月が経過していざ同級生で一堂に会しても、直接話したことのない相手と何を話せばいいのか。ぎこちなく、よそよそしく、相手のキャラクターを探りながらの日々。

そうしてあっという間に一年が経って、次の学年が入ってくる。いつの間にやら「先輩」になっている。

新1年生と一緒にサークル紹介を聞いても、今更下の学年と一緒にイチから始めるのも気が引けるから、サークルに入るのには抵抗がある。

そんな感じで、この学年は上の学年とも、下の学年ともあまり接触しない学生が多かった気がします。同級生同士でもスタートのキャラ設定をつかめずにどことなくよそよそしいまま、という関係もなんとなく多かった。

彼らにとっての「キャンパスライフ」は、今後の彼らの人生の中でどんな思い出になるのでしょうか。

いろいろ大変なこともあったけれど、いや大変だったからこそ、得られるものがあったと思ってくれることを願います。

卒業おめでとう。