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両親が元気なうちに実家を片付けたい ~現実はそんなに甘くない

お正月に帰省した際に、気になったのが実家のモノの多さ。どこのご家庭もそうなのかもしれませんが、とにかく物を捨てないのですよね。

かつては家族5人で暮らしていた家ですが、今は両親が2人。そう考えるとかなりスペースに余裕があるはずなのに、今はどの部屋にもモノがぎっしりなのです。

今は両親とも元気とはいえ、年齢も年齢なのです。つまづいて転んだりしたら骨折しかねないし、高齢者の場合、骨折して入院してそのまま寝たきりというケースもよく聞きます。なんとかしたほうがいいんじゃないかなあ。

という話を姉妹で(両親のいないところで)話し合い、とにかくみんなで一回集まって片づけようということに。

そうはいっても、娘の目から見たら「不用品」であっても、親から見たら何らかの思いがあって残しているわけで、「これ捨てるから」「これも捨てるよ」というやり方はどう考えてもうまくいかなさそう。

「うわー、これステキ、持って帰ってもいい?」と小芝居しながら3人でちょっとずつ引き取って、それぞれこっそり捨てるという作戦を取ることになりました。

というわけでこの週末はみんなで実家に集結し、作戦決行、のはずが・・・。

数年前から大きな箱(昔の「茶箱」)がドンッと置かれていて、気にはなっていたものの開けて中を見るには至っていませんでした。「これ、何?」と聞いたら「お母さんの着物」とのこと。母の母、つまり私たちの祖母。

祖母は絵に描いたような「着道楽」で、90歳で亡くなる直前までオシャレを楽しんでいた人でした。なので亡くなった後、お洋服だのスカーフだの手袋だの、大量に捨てたらしいんですけどね。着物はさすがに捨てられなかったらしくて、ごそっと持って帰ってきたのだそうです。

母は私たちより一回り小さいのですが、祖母はその母より一回り小さいので、祖母の着物と言われた瞬間「それ、誰も着られないんじゃ・・・」と脳裏をよぎるわけですよ。

しかも、祖母が亡くなってから一度も箱を開けていない、つまり10年以上開けていないというのです。だ、だいじょうぶなのかしら・・・。

というわけで、母の立会いの下、姉妹で一枚ずつ取り出して広げて品定めをしました。

茶箱からようやく全部取り出した

数えてないですが、50枚くらいはあったんじゃないですかねえ。喪服の帯だけでも2本ありましたからね。

この10年以上、ろくに手入れもせずにしまい込んでいたのが悪かったのか、あるいは10年前からヤバかったのかよくわかりませんが、変色・カビ・シミがひどいものが結構ありました。こういうのはさすがに母も観念して「捨てていい」ということに。

廃棄の着物と帯と羽織と帯揚げと・・・

とはいえ一度も袖を通していない着物(しつけ糸がついたまま!!)がぞろぞろ、ホントにぞろぞろ出てきて、母も最後は「ナニコレ、呆れたわ」と言っていました。作るだけ作って一度も着なかったとはねえ・・・。

そんなこんなで、「あまりに綺麗で捨てるに捨てられないもの」は叔母(母の妹)にとりあえず見てもらうことにして、それ以外は「布地として活用」することに。

帯くらいなら何とか使えるかな、ということで、帯は何本か姉と山分け。

この作業だけでなんと2日かかりました!! すごく頑張った気がするのですが、振り返ってみると部屋はほとんど変わってない(号泣)。

先は長い・・・。