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九州のおかしな歩き方

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九州の郷土菓子、ご当地スイーツ・パン、銘菓本店を巡る旅
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#銘菓

010_香梅 本店の加勢以多【大分】

熊本、いや九州を代表する菓子メーカー香梅。 陣太鼓、武者がえし、本丸など、多くの人気銘菓を販売している。 熊本であればいたるところ、私の地元宮崎でもデパ地下なんかで購入できる。 子供の頃から熊本のお土産のなかで陣太鼓が一番好きだったので、熊本市にある本店はぜひとも行ってみたい店だった。 今回のお目当ては、加勢多。 薄いカリンジャム羹を、これまた薄いもち米のおぼろ種で挟んだもの。 江戸時代、細川家に献上されていたお菓子を復刻した珍しいお菓子。 香梅は1949年創業の比較的新し

012_北島 本店の丸ぼうろ【佐賀】

丸ぼうろで有名な老舗店、北島。 丸ぼうろ 86円 気になっていた「オブリガード(丸ぼうろを生姜の糖蜜でコーティング)」は残念ながら製造中止。 ここは近隣の有料駐車場にとめなければいけないので、丸ぼうろ1つ買うだけってもったいない気がして、「玄ぼうろ」なるものも買ってみた。 黒糖の糖蜜でコーティング、生姜がきいていてクセになる味、パクパクいってしまう。 北島 白山本店 佐賀市白山2-2-5 (2018.2.28)

17_エトワール・ホリエの伊万里焼饅頭【佐賀】

昭和26年に誕生した伊万里を代表する銘菓。 黄身餡をカステラ生地で包んだ洋風お饅頭。 表面のひび割れは、陶器のひび焼きをイメージ。 伊万里焼饅頭本舗エトワール・ホリエ 佐賀県伊万里市伊万里町甲585 伊万里饅頭 108円 (2018.6.2) 焼き物に興味あるなら、アリタセラはおすすめ。 陶磁器のお店や飲食店22軒が軒をつらねる。 2時間ほど足早に見て回ったけど、1日かけてじっくり見たかった。 セール品の籠の中から、波佐見焼の小皿を350円で購入。 4、5枚欲しかっ

018_ 正観寺丸宝の松風【熊本】

熊本県菊池の銘菓、松風。 南北朝時代に菊池一族が京から持ち帰ったと言われる。 日本一薄い和菓子。 中でも正観寺丸宝の松風は、厚さ1.2m。 薄くてパリパリ。 1枚で食べてみたり、2枚重ねてみたり、3枚重ねてみたり、4枚・・・ 食感が変わるのが楽しい。 あぁ、ホント、この薄さのパリパリ感、一度食べてみて欲しいよ。 松風本家 正観寺丸宝 熊本県菊池市隈府1097-2 松風 4包 280円 (2018/5/31)

025_徳永飴【佐賀】

元祖 徳永飴総本舗、創業200有余年、江戸後期より受け継がれるあめがたの製法を守り続ける。 あめがたは、もち米を原料に麦芽と水でできた水飴を、練って引きのばして空気を含ませて作られる。 暖かいとやわらかく、寒いところだと固くなる。 砂糖を使わない、懐かしいような優しい自然の甘さがくせになる。 一口食べてリピ決定のお気に入り。 今度見つけたら買いだめしておかねば。 元祖 徳永飴総本舗 佐賀市金立町大字薬師丸1865-1 徳永飴(8枚)  432円 (2018/2/28

029_山田饅頭本舗の山田まんじゅう【福岡】

カステラ饅頭の一種、丸ボーロの生地に白餡。 焼きたては生地の香ばしさと餡の甘さのハーモニーがたまりません。 焼きたて最高。 1個じゃ足りない、もう1個!てなる。 翌日になるとよりしっとり。 形はボタ山、石炭などの採掘に伴い発生する捨石(ボタ)の集積場をイメージ。 戦前、福岡県筑豊地方は国内最大の炭鉱地帯だった。 この地域は炭鉱で栄えていた時に鉱員たちの腹を満たしていたもの、炭鉱をイメージしたもの、炭鉱の発展を背景に菓子業界も栄えていたことがうかがえ、非常におもしろい。 1

030_ひよ子本舗吉野堂のひよ子【福岡】

かわいい。 上から見ても横から見てもかわいい。 どうかと思うのですよ、お菓子として。 食べるのに躊躇するくらいかわいいって。 愛され続けるという言葉がピッタリのお菓子。 ひよ子が生まれた飯塚市は、長崎と小倉を結ぶ砂糖が通った道、シュガーロード沿いにあり、昔からお菓子づくりが盛ん。 しかも、ここは明治初期から炭坑で栄える。 現在、本社は福岡市にあるのだけど、飯塚市にある穂波工場へ行った。 もしかすると、焼きたてが食べられるかもしれない、そんな甘い期待を胸に。 結果、焼

031_千鳥屋の千鳥饅頭【福岡】

ゆるい。 このゆるさがかわいい、千鳥饅頭の刻印。 千鳥饅頭は1927年(昭和2年)誕生。 中に白餡が入ったカステラ饅頭。 かつて日本一の炭鉱地帯だった筑豊。 江戸時代、長崎街道を通じて筑豊にも南蛮菓子がもたらされる。 これが明治以降、炭鉱景気背景に数多く生まれた銘菓の誕生につながるってなんかもうこうロマンすら感じる。 重労働を担う炭鉱の人たちがエネルギー源に甘いお菓子を好んだのも、菓子作りが盛んになるのに拍車をかける。 千鳥屋本家、先祖がお菓子を作り始めたのは天正18年

034_四宮の成金饅頭【福岡】

成金饅頭は、福岡県直方市の銘菓。 直方、これなんてよむと思う? 正解は、のおがた。 なんでっ。 なおかたとかなおがたでいいじゃんっ。 一見どら焼きだけど、中身は白餡で豆の食感が残っているのが特徴。 普通どら焼きサイズから、大きいものは直径30cmとかある。 明治時代、値段が高騰すると思ってうずら豆を大量に買ったけど、実際は暴落しちゃって困った青年が、豆を処分するために饅頭を作ったところ売れたのが始まりという。 当時、筑豊炭田の重動労で疲れた鉱員たちが、甘い菓子を食べること

035_大石本家の成金饅頭【福岡】

ここの饅頭、ちょっと小ぶり。 生地の端が薄くパリパリで、餡は豆のカタチがガリガリ残っててうまっ♡ 大石本家 福岡県直方市古町17-8 成金饅頭 162円 (2018.3.22)

036_湖月堂の栗饅頭【福岡】

本店に行ってきた。 小倉の名物、栗饅頭。 中には栗を練り込んだ白餡。 1895年(明治28年)の創業以来栗饅頭を作っている湖月堂は、長崎の田中旭栄堂と共に元祖的な店とされる。 湖月堂 本店 福岡県北九州市小倉北区魚町1-3-11 栗饅頭  108円 (2018.3.20) 小倉は長崎街道、別名シュガーロードの出発地。 それがここ、常葉橋のたもとに。 ここを砂糖が通っていったのよー。 それよりもなによりも、隣の橋のこの列をなす全裸のペンネ人間が気になる。

055_村岡屋のさが錦【佐賀】

本店に行ってきた。 佐賀を代表する銘菓。 誕生から40有余年。 豆や栗を混ぜ込んだ浮き島という蒸し菓子に、チョコレートを塗り、うすくカットしたバームクーヘンで挟む。 地元の織物、佐賀錦をモチーフ。 この和洋折衷、本当に見事です。 村岡屋 本店 佐賀県佐賀市駅南本町3-18 さが錦  140円 (2018/2/28) 村岡屋は小城羊羹で有名な村岡総本舗からの分家。 モンドセレクションて胡散臭くて、そんなものにお金使う企業ってどうなの、と思っているのだけどね。 これ

059_さかえ屋のなんばん往来とすくのかめ【福岡】

本店に行ってきた。 おすすめ土産菓子、なんばん往来。 ふっくらバターたっぷりアーモンド生地の焼き菓子。 底には薄いパイ生地、中にはジャム。 定番人気はラズベリー&ブルーベリー。 美味しいし、パッケージも可愛いし、南蛮菓子をモチーフにしているところがシュガーロード沿いのお菓子らしい。 本店は福岡県飯塚市。 生まれて約13年らしいけど、福岡を代表するお菓子になりつつあるのでは。 こちらは60年以上人気の銘菓、すくのかめ。 中にちっこい求肥餅の入った手焼きの最中。 さかえ屋

060_栗山堂のういろう饅頭【大分】

黒田官兵衛の家臣、栗山善助の末裔の店、創業300年。 かわいらしい菊型のういろう饅頭は生姜風味。 外郎本舗栗山堂 大分県中津市京町2-1521 ういろう  60円+税 (2018/3/19) ここ中津も興味をそそるお菓子がたくさんあるあおかしな町。