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謎のわら縄は、こうして生まれた

 2月5日、今日は関東首都圏もこの冬初めての大雪である。
ベランダからの眺めはご覧の通りで、明日朝まで降り積もるようだ。

ベランダからの眺め

雪で思い出すことはいくつもあるが、中でもとても不思議で謎の話がある。

大学キャンパスは小高い丘の上にあった。
1月の終わりになると期末テストと称して、単位取得を最終目的とした定期試験が行われた。
学生たちは皆、留年はしたくないので、この時とばかりに教室に向かった。

ところが、この時期に限って毎年のように雪が降った。
キャンパス手前の急勾配は難敵でアイスバーンと化し、靴底が滑ってしまい、思う様に登れないので道路の端の雪の少ないところを選んで前かがみに小幅で登ったものだ。

『何でこんな思いまでして試験受けに行かなければならないんだ。』と思いつつ、進級という権利を掴むためには致し方ない。

先日投稿した記事に記載したメンバーで、旅の行程打ち合わせを目的としたオンライン呑み会で、謎の話は突如出現した。

※メンバーは下記noteに記載。

いつも沈着冷静で温和なOくんから意外な話が飛び出した。

O:「期末テストの時期になると決まって雪が降って大変だったよね?」

皆:「そうそう、よく降ったよね。」

ここまでは、ふつうの話。

O:「ところでさ、テストが終わって帰りに縄(ナワ)を配ってたよね?」
~謎の話のスタートである。~

私:「ナワ?なにそれ?」とすかさず、ツッコミを入れる。

O:「靴がさ、滑らないようにナワを学校職員が配っていたじゃんか?」

皆:「え~、そんなの全然知らないよ。」

真面目キャラOから唐突に出てきたナワの話がとても滑稽に聞こえ、酒の勢いも加わって、イッキに笑いが込み上げてきた。

笑いの神が動き出した

皆:「ここにいる誰も知らないんだから、可笑しな話だね。」

O:「そんな~、間違いなく配っていたよ。」

私:「でもさ、1万人とかいただろうからそんな数を配ったら大変な量じゃないの?」と笑いながら言った。

《この時、とんでもない数のわら縄の山が頭に浮かんだ。》

こんなになっちゃうよ?

もうここまで来たら、笑いに拍車が掛かり誰も止められない。

N:「本当だとしたら、配ったナワをどこで誰が回収したんだろ?」
~流石、Nは計算高く現実的である。~
が、その通りである。

そして、誰彼なく、声が出た。「あり得ない、あり得ないよ。」

O:「いやいや、本当に配っていたんだって、も~ぉ。」

こんな感じだったのかな?



私:「本当だとしたら、誰かこの話知ってる人いるのかな?」

O:「就職した先の同郷群馬の人間も確かに配っていた、と言ってたよ。」

~イジワルの虫が騒ぎだし、さらにツッコミを入れる。~

私:「おいおい、群馬の人だけ選んで配ったってこと?そんなのアリエナイよ!」

ここまで来ると笑いの極致。
画面の向こう側で、皆、腹を抱えて笑いコケた。

この夜は、オンラインの画面を通して、縄(ナワ)の話だけで大の大人が大盛り上がりしたのであった。

笑いで腹がイタイ

太田、足利、深谷を訪ねる旅の宴会の席でもこの話を皆の前で振ってみた。
特に打ち合わせ時、居合わせなかったTに訊いた。
因みにTも群馬出身である。

私:「1月のこの時期に雪が良く降ったよね。大学の坂でナワが配られたらしいけど、知ってるかな?」

T:「知らない、知らない。だって真面目にテストなんか行ってなかったもん。」

私:「そうなんだ。」
~ジ・エンドである。つまるところ、誰も知らない。~

私:「Oくん、結局、我々の仲間であのナワの事、知ってるの誰もいないじゃん。夢見たんじゃないの?」などと、更にイジワルなことを口走る。

K:「いや、雪国では確かに足に巻いてるよ。」
~おー、助け舟が出た。がしかし、これでは答えにはならない。~


Oくん以外は、この事実を誰も知らない。
笑い話にしたが、実のところ魔訶不思議で、もしかしたら、一生解けない謎かもしれない。

親愛なるOくんの  無実  主張が現実だったことを祈るのみである。


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