青空と小さな桜物語。

画像1 桜の写真を撮るのは簡単だと思っていた。だって桜そのものが美しいし、たくさん咲いているのだ。ただ撮ればきれいなものだと思っていた。けれども、たくさんの桜を写しても、どうしても見たままの美しさにならない。この目で見る桜は美しいのに、四角く切り取るとたちまち色あせてしまうような、まるで魔法が解けてしまうかのようだ。桜を撮るのがこんなにも難しいなんて。思い切って桜の花を近くで撮ってみた。そして青空といくつもの桜を背景にした。いい写真が撮れたと思う。青空と小さな桜物語を始めよう。
画像2 君に日差しを入れてみた。桜の葉に影があるのは、桜の写真としてはダメな気がする。私には写真の技術もライティングの技術もない。もちろん、そんな道具もない。けれども私は、なぜかこんな光と影が好きだ。なんて言えばいいのだろう。そうだ、桜が人間くさい、いや、植物くさいというか、まるで桜が生きている感じがするのだ。もちろん桜も生きているのだけれど、心が見えるような、そんな気がする。君に話し掛ければ答えてくれるような、そんな気もして不思議とうれしくなるんだ。
画像3 きれいに並んだ桜の花の二つの仲間たち。桜は青空がよく似合う。桜が静かに私に話し掛けてくる。それは私の小さな想い出と君の美しい物語なんだ。
画像4 私のカメラは小さなカメラなので、うまく背景をぼかすことが出来ない。(でも画質は十分満足している。それに気軽にいつでも持ち出せる点が気に入っている。)だから背景を木の幹にして桜の花を引き立ててみた。すると桜は、まるで小さな女の子になって、そっぽを向いているはずなのに、私をじっと見ているみたい。こんにちは。君ともっと、おしゃべりしたいな。
画像5 この日はとても風が強くて撮影に苦労した。でも、うまく撮れたと思う。私にとっての「青空と小さな桜物語」が、君にうまく伝わるといいな。

最後まで読んで下さってありがとうございます。大切なあなたの時間を使って共有できたこのひとときを、心から感謝いたします。 青木詠一