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引き出しの中のコンデジたち

 現役でまだ使っているものもそうでないものもありますが、何となく手放さないまま机の引き出しやクローゼットの収納ケースに放り込んであるコンデジを紹介しようと思います。

Canon IXY Digital L & IXY Digital L2

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 写真は左がL2で、右がL。ほとんど瓜二つの兄弟モデルで、L2は2004年10月発売(現在は生産終了)。キヤノンIXYシリーズの中でも、特に小型軽量のカメラです。39mm相当の単焦点レンズが素晴らしい写りだったこともあり、不便なところがあっても長く使っていました。L2についてはnoteに別記事を書いたので、そちらも読んでいただければいいかと……。

 L2は新品で1台買った後、同じ色の予備を1台、色違いを1台、ネットオークションで買っていると思います。色違いは壊れてしまったので処分。Lもオークションで買いましたが、やはりL2の方が便利なので、買った直後に少し使った程度です。

 キヤノンはこのIXY Digital LとL2の後継となるカメラを出さないまま、少しずつコンデジのラインナップを少なくしています。今でもこのぐらいのサイズで単焦点の優秀なレンズを搭載し、センサーサイズが1インチぐらいのカメラを出したら、買う人はいそうですけど。まあマニア向け商品かもしれませんけれど……。

Canon PowerShot TX1

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 IXY Digital L2の後継機として発売されたL3のデザインが好きになれず、かわりに購入したのがCanon PowerShot TX1でした。2007年4月発売(現在生産終了)。大きさは当時の普通のコンデジと同じぐらいですが、これで手振れ補正付きの光学10倍ズームレンズが搭載されてます。

 レンズの奥行きを稼ぐためだと思いますが、ビデオカメラのように縦型に構えます。バリアングル液晶も付いていて、いでたちは手のひらサイズの超小型ビデオカメラ。スイッチを入れると「シャコン!」とレンズが少しせり出す様子はかっこいいんですが、これも結局、あまり使わないまま放置することになりました。

 使わなくなった理由は、電池の持ちが極端に悪かったことと、写真のクオリティにキレの悪さを感じたためです。あと液晶モニターの小ささも不便でした。このTX1は後継機種も出ませんでしたし、キヤノンのコンデジの中でもへんてこなポジションのカメラだと思います。

RICOH GR Digltal II

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 今でも使っている名機です。2007年11月発売(生産終了)。広角28mm相当のGRレンズがとにかく良く写るし、余計な機能がほとんどないスナップ専用カメラです。専用の外付け光学ファインダーも購入しました。

 このカメラは1/1.7サイズのセンサーを使用しているのですが、後継機としてGR Digital IIIとGR Digital IVへと進化。(ここまでがGRDシリーズ。)その後、APS-Cサイズの大型センサーを搭載したGRが出て、その後もGR II、GR IIIとシリーズ化されて現在に至ります。

 僕もGR IIIを買おうと思ったんですが、なかなか値段が下がらないまま、何となく買う機会を逃してしまいました。いずれGRD2が故障して動かなくなる頃、GR IIIが中古でこなれた価格に落ち着いていたら買おうと思います。

 GRD2も含めたGRDシリーズは、広角レンズでセンサーサイズもさほど大きくありません。これは「ボケ味」が楽しめないカメラです。しかしボケないということは、画面のすべてに常にピントが合っているということ。電源スイッチを入れて、サッと簡単にフレーミングし、パッパッと撮っていく。このスピード感が、本機の持ち味だと思います。

CASIO EXILIM Hi-ZOOM EX-H20G

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 カメラにGPS受信機能を内蔵して、写真に撮影場所のデータを書き込んでくれるという便利なカメラ。35mm判換算で24~240mmの光学10倍ズームレンズを搭載。2010年11月発売(現在は生産終了)。しかしカシオはこの後、このカメラの後継機種を出しませんでした。

 いろいろと便利なカメラではあるのですが、僕はすぐに使わなくなってしまいました。理由はこのカメラで撮影した写真自体に、どうしても納得できなかったからです。ピントが甘いわけではないのですが、シャープさが足りないのですね。晴天時の屋外撮影などでもそれは同じで、僕はこのカメラで撮った写真に一度も満足したことがありません。

 基本的にオート撮影専用機で、シャッターボタンさえ押せば大失敗はしないのでしょう。でも露出補正すら簡単にできず(できないわけではない)、写真を撮る面白味には欠けるのです。

 GPS機能は確かに便利なんですが、Googleフォトで写真を整理すると、撮影時のスマホの位置情報を元にして、Googleが写真に位置情報を付加してくれます。なので「特に位置情報はいらないのかもなぁ」と今は思っています。(あればあったで便利ですけどね。)

 それより大事なのは、カメラの日時をきちんと合わせておくことでしょう。スマホとカメラの時計がずれていると、Googleフォトが変なところに写真を位置づけしてしまいます。海外旅行に行ったときなどは注意。

OLYMPUS Stylus XZ-2

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 旅行に行くときなど、カバンに放り込んでおくと便利なカメラです。2012年10月発売(生産終了)。コンデジにしては大きい1/1.7のセンサーに、35mm換算で28~112mmのズームレンズ。開放F値は1.8〜2.5でまずまずの明るさ。写真はシャープに仕上がります。最短撮影距離はワイド側で5cmから。マクロに切り替えると1cmまで寄れます。

 多機能ですし、高級感もあり、所有欲をある程度満たしてくれるカメラです。でも僕はあまり使わなくなってしまいました。

 カバンの中などで電源ボタンが不用意に押されてしまうことがあり、せり出したレンズがカバン内の荷物に当たって立ち往生し、止まってしまうことが何度もありました。これは電池を抜いて入れ直すとリセットされるのですが、レンズに強い力が加わることで故障するのではないかとヒヤヒヤします。ケースに入れれば防げますが、そうすると機動性が著しく落ちるので使いにくくなってしまう。

 ストラップを付けて首や肩からぶら下げたり、三脚穴に金具を付けて腰にぶら下げてみたり、いろいろ工夫しましたが、僕はだんだんこのカメラを持て余すようになったわけです。気軽に持って歩くなら、より小さくて軽いL2やGRD2でいいんじゃないかと思うようになったのですね。

 でも悪くないカメラなので、L2を引退させた後にまた使おうと思っています。飲食店で食べ物の写真を撮るのにいいかもしれません。

Nikon COOLPIX W300

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 他のカメラは全部生産終了ですが、これは2017年 6月発売の現行モデルです。特徴は水深30mまでの防水機能が付いていること。家族でグアムに行く前に買った記憶があります。30mの防水というのはそれなりに本格的で、海辺やプールぐらいなら楽勝ですし、不意の雨にあわてることもありません。

 安価な防水カメラは写真の写りが二の次になっている製品もあるのですが、このカメラは撮った写真もちゃんとしていて、まあまあ満足できる仕上がりになります。GPS機能も付いていて写真に位置情報を付けてくれますし、BluetoothやWi-Fiで撮影した写真をスマホに飛ばせます。現行モデルですから、現在のコンデジに必要な機能は一通り揃っている感じです。

 オート撮影が前提の機種ですが、露出補正が簡単にできるのは重宝します。あまり欲張らず光学5倍ズームになっているのも、画質に妥協しないギリギリの線なのかもしれません。外観にあまり出っ張りがなく、カバンに入れても他の荷物に引っかからない。ボタン類はアウトドアでの使用を前提にして、少し固めにできているのか、カバンの中での誤操作もほとんどありません。USBから充電できるのも便利。

 何しろ防水です。突然のにわか雨の中でも、気兼ねなく撮影できます。泥んこになっても水洗いOK。水辺だろうが深川の水かけ祭りだろうが、なんてことはありません。少し重いのさえ我慢すれば、これは究極のお散歩カメラかもしれません。

おまけ:Google Pixel 3a

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 カメラではありませんが、現在一番写真を撮っているのがこのスマホです。2019年5月発売(現行品)。スマホカメラは各社が性能を競い合っている分野ですが、この機種はその中でもトップレベルの性能のようです。実際に自分で比較しているわけではなく、ネット媒体の比較記事などを見ているだけですが……。

 それでもこのスマホのカメラ性能に、不満を持ったことがないのは事実です。AIで画像分析して背景をボケさせる「ポートレート」や、夜間でも驚くほどシャープで明るい写真が撮れる「夜景モード」を使うことが多いです。

 このスマホを使うようになってから、IXY Digital L2やGRD2を持ち歩く機会が減りました。単焦点のスナップ撮影なら、このスマホで十分に間に合うからです。

 スマホのカメラ機能がコンデジ市場を食っているのは知っていましたが、僕自身はこのスマホを買うまで、「まだまだスマホとカメラでは写真のクオリティに大きな差がある。スマホよりコンデジが絶対にいい!」と思っていたのです。でもそんな認識は、このスマホを買ったことで木っ端微塵になりました。このカメラ性能は、まさにコンデジキラーです。

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