IM WESTEN NICHTS NEUES / 西部戦線異状なし(2022年10月28日劇場公開)
塹壕戦について描かれた戦争映画といえばスタンリー・キューブリックの『突撃』を真っ先に思い出します。
本作は、1930年にアメリカで映画化された原作の再映画化ですが、特筆すべきはドイツ映画だということ。ドイツの西部、つまりフランス前線の話。
愛国心を焚きつけられ喜び勇んで戦場に向かう若者。分かり易すぎる演出です。
戦火を目の当たりにして、その顔が全く正気を失ったようになります。
戦闘描写はかなり史実に促して描かれています。そのことにより第一次世界大戦当時の戦場の不条理が浮かび上がります。戦争の悲惨さを描こうとすると必ずこういう「あーっもう!」という物語運びになります。
またドイツ映画で出ている俳優も馴染みがないので、余計に真実味が増しますね。そういう意味でアカデミー賞外国語映画賞に相応しい映画だと思います。
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