見出し画像

私を変えたピア・サポート

 ピア・サポートとは、「同じような立場の人によるサポート」のことです(引用:wikipedia)。相手の悩みや話を傾聴し、それをポジティブ・もしくは解決の方向へと進めることが出来るように支えます。
 私は高校生活3年間を通じてこの研修を30時間受講し、下記のレポートを提出することで、ピア・サポーターとして認定されました。

本校でのピア・サポート研修を通して

高校3年生 🐾進す🐾

1.ピア・サポート活動及び研修に取り組んだ動機
 私がピア・サポート研修に取り組んだきっかけは担任の先生の紹介です。当校に入学するまで私はピア・サポートという言葉すら知りませんでした。また、その時の私は他人とコミュニケーションを取ることが苦手でした。少しでもコミュニケーションをうまくとれるようになりたいと思いました。
 それと同時に相手の考えていることを少しでも理解し、相談に乗れるような人になりたいと思い、研修会に参加しました。

2.どのようなことを学んだか
 今日までの約3年間のピア・サポート研修を通して、私は多くのことを学び、自分のものにすることが出来ました。その中で強く印象に残っているものをいくつか挙げていきます。
 1つ目は自己理解・他社理解です。「エゴグラム」という性格の分析を行うことで、その人の対人関係の持ち方の特徴を知ることができます。そこから現在の性格、長所や短所といった、本人も気づいていないような特徴が分かります。逆にどういった言動をとると自分を目標の方向に変えることができるのかも分かるので、現在の自分に不満が出た時や自分を変えたがっている人がいた時にはこれらを意識するようにしています。
 2つ目は紙上相談です。悩み事やそれに対する質問、解決策といったものを紙に書いてやりとりします。グループを組んで実際にやってみると、時間はかかりますが確実に解決したので強く印象に残っています。相談は面と向かって話すのが基本ですが、話す時間が確保できない時や上手く話すことができない時もあります。そういった時に紙上相談が役に立ちます。メールなどを使えば遠くに離れていても話すことができるので、活用する機会はとても多いです。
 3つ目は対立の解消です。日常生活を送る上で喧嘩や対立、トラブルは避けて通ることは出来ません。それらを円満に解決するために行ったエクササイズが「AL’Sの方式」による「win-win」です。今まで私は対立することは悪いことであると恐れ、極力対立しないよう意識していました。ですが対立の解消のエクササイズを通して、対立は悪いことではないと学び、また、お互いに納得のいく解決の仕方「win-win」によって対立をプラスに変えることができるとわかりました。そのために、解決するためのルールを決めて双方に合意してもらい、それぞれの意見を聞き取り、良い解決へと導くAL’Sの方式が大切なのです。ですが、これらのことを学んだ今でも上手に仲裁することが出来ずにいます。この中途半端さをなくし、円満な関係を築いていくことが、私の課題です。

3.どのような活動を行ってきたか
 ピア・サポートについて多くの人に知ってもらうための掲示物作成やピア・ガーデン、研修についての相談会などです。
 掲示物作成ではエクササイズの内容の一部を絵や、図にして掲示をしました。例えば、「ほんわか言葉とチクチク言葉」です。ありがとう、おはようというような言われて嬉しいほんわか言葉と、死ね、うるさい、うざいというような言われると悲しいチクチク言葉がありますが、どちらも多くの人が無意識的に毎日言っています。思いやりのある言葉を言われると暖かい気持ちになり、『もっと頑張ろう』と思いますが、逆に傷つくようなを言われて
しまうと心に刺さります。冗談で言われたとしても悲しくなるのです。だからこれら言葉を形にして表すことでほんわか言葉を増やし、チクチク言葉を減らすことを意識してもらいたいという思いを込めて掲示物を作りました。
 ピア・ガーデンでは学校の入り口付近に花々の寄せ植えを作成しました。美しいものは人を癒す効果があります。登校時、帰宅時に花が目に映ることで少しでも心を癒してもらいたいということからこの活動が始まりました。最初は簡単そうに思えましたが、実際に花を植えてみると植える場所によって全然印象が変わって見え、難しく感じました。色とりどりの花がバランスよく植えられていないと美しく見えないのです。完成させた次の日には、『きれいで明るい気持ちになれた』と言う生徒や先生もいたので、ほんわかとした気持ちになってもらえたのだと思います。普段の研修とは違った視点からサポーターとしての活動を行ったので、とても勉強になりました。
 研修についての相談会ですが、当校ではまだ、ピア・サポートが何を目的としていて具体的に何をするのかが、広く認知されていません。少しでも多くの人にピア・サポートについて知ってもらおうと相談会を行いました。この相談会を行ったことで数名の生徒に研修会に参加してもらうことが出来ました。次年度以降も引き続き相談会を行うことで、多くの人にピア・サポートについて興味をもってもらえると思います。

4.研修や活動に取り組んだ感想
 私は3年間ピア・サポート研修会に参加しましたが、この取り組みに出会えて本当に良かったです。研修に取り組んでいく中で自分を大きく変えることが出来たと思っています。最初のころは面識のない人とコミュニケーションを取ることがとても恥ずかしく思っていましたが、研修を重ねていき、自分と向き合っていくことでそれも改善されてきたように感じられます。最近では人と話すことが楽しくなり、会話もよく弾むようになりました。
 また、自分にとってコンプレックスだと感じていた部分もプラスに考えるようになり、明るい性格になれたような気がします。自分に対して前向きになれました。これらのことは些細なことかもしれませんが、私は人生が変わったように感じられ、嬉しかったです。 
 ピアサポート研修会は楽しいだけではなく、他人を思いやる気持ちや人との関わり方、様々な人と話をすることの素晴らしさなど、当たり前のようでなかなか気づかない大切なことについて考えさせてくれました。
 これからもたくさんの人と話をすることで色々なことを吸収し、自分の成長に繋げていきたいです。

5.今後の抱負
 私の現在の課題は「向き合うこと」だと考えています。私は今まで多くのことから向き合わずに逃げてばかりいました。そのせいで後悔もたくさんあります。その中、偶然とはいえピア・サポートに出会えたお陰で自分と向き合う機会を得ることが出来ました。
 進学後には新たな生活が始まり、高校生であったときとは違う人との、新たな出会いが待っています。ピア・サポート研修会で多くのことを吸収したので、新しい生活がとても楽しみです。その中でしばしば対立が起きると思います。その時は相手の心と自分の心、両方に向き合うことで問題を円満に解決していきたいです。
 将来、長い人生を歩む中で私と同じように、自分に向き合うことを恐れ、自身に対して前向きになれない人が私の前に現れるかもしれません。その時は、私がピア・サポート研修会を通して自分と向き合うことができたように、その人が自身と向き合うことが出来る「機会」になりたいと思っています。
 ピア・サポートで得たものは、私にとって大切なものです。研修会に参加することが出来て本当に良かったです。お世話になった先生方、ピア・サポートを通して出会った全ての人に感謝しています。ありがとうございました。

※A4用紙2枚と12行


 という感じでした。これを書いてる私は今、大学4年生なのですが自分が口や文章で言葉にしたものって現実になるものだなと感じております。具体的に何かイベントを開いて人の悩み相談をしたわけではないのですが、個人的に色んな人の相談に乗りましたし、対立もたくさんありました。
 私にとってこの活動はかけがえのないものだったと言えます。

 皆様におかれましても何か悩みがあったり、自分を変えたいという思いがあることかと思われます。自分を変えるチャンスは、案外身近に転がっているものです。探してみてください!


読了ありがとうございます!
あなたの人生を変えた活動はなんですか?
教えてください!

この記事が参加している募集

あなたのサポートでHADOシャツを全色買って街を練り歩きます