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「子どもと読書」を願う短歌

 たくさんの子どもに本好きになってほしい。
 文字・文章で紡がれる素敵な物語を体感してほしい。
 個性や年齢に合った本を選べば、大半の子どもが(文章メインの)本を楽しめるようになる。

 ―とあれこれ考えているうちに、短歌のようなものがいくつかできたので記録しておきます。
 短歌の勉強はしたことがなく、あくまで「のようなもの」かもしれませんが、標語だと思って軽く読んでいただければ嬉しいです。



【子どもの心】

白い紙黒い字だけで浮かんだの
色とりどりのだいぼうけん

ひらがなの50個だけで本棚の
ぜんぶのお話つくっているの?

まっさらな君の心に染み込むように
5歳の本読みきらめけ言葉

「ママのお膝大好きだけどこれからは自分で読むね」
という名の卒業

眠い目をこすりつつ読む7歳の
あなたも本も生まれてよかった

なに思う伏目のまつ毛のその先の
小さなその手でめくるページに

泣きながら「幸せになる?」と本いだく
「知りたい?」と母「・・・読んでみる」と君

「ことばってあったかいのもつめたいのもあるんだねぇ」
と気づいた7歳

「この本ね自分でえらんでおもしろかった」
 学校図書館楽園と知る

全部読みすごいと言われ
「ううん違うのハリーと一緒に生きてただけよ」



【親の目】

本読んで雨の日過ごせる君はもう
世界を手にした7歳の夏

本棚に世界があるの
いつどれを取り出してもいい自由とともに


来年の君が読むかもしれないファンタジー
本棚の隅でその時を待つ

「何冊も」と同じくらいに
「一冊を何度も読める」君の眼差し

感性って見えないけれど
「おもしろい」と感じる心の宝石なんだ

好ききらい得意不得意よりも「慣れ」
からだでおぼえて自転車と本

「どうなるの?」ページをめくる手とまらない
読書の筋肉いま鍛えてる

いつの間に絵は減り文章増えていく
ある日小説読んでる不思議

【本読むよろこび】

文字で得るしみじみとした感動が
明日も残ってわたしをつくる

知らぬ間に読書筋鍛えてた我
重い本かるく読む力持ちに


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