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接地イメージの大切さ(『蹴る』のではなく『乗っていく』)

昨日の早朝、ツィーターをチェックしていたら、為末大さんの投稿が目に止まりました。

短距離選手出身の彼が、市民ランナーにアドバイス出来ることは?というコンセプトで作成された動画が、そのツィーターにはリンクされていました。

動画の内容は、ランニング時の接地に関する考察とアドバイスでした。

接地時、市民ランナーの多くは、足首や膝、ふくらはぎといった下肢を使って走っているが、それだと、長距離の負担に耐えられない。

膝と足首を固定して、股関節から地面に力を加える走り方が必要であると為末さんは解説し、その走り方の習得の為のドリルを紹介しています。

その動画を観て、私は、短距離走における接地時のイメージと同じだと思いました。

接地時には、地面を蹴るのではなく、踏んでいく、或いは、『乗っていく』イメージを持つことが大切であることを再認識しました。

ランニング、特に、距離の長いフルマラソンにおいては、筋肉の疲労を極力抑えることが求められますが、その為には、より大きな筋肉を使うことが必要とされます。

上半身で言えば、肩甲骨周辺を中心とした背筋、下半身であれば、太ももの裏側の筋肉『ハムストリングス』が、その大きな筋肉に当たります。

前述の接地時に、股関節周辺で地面に『乗っていく』ように走ると、ハムストリングスが作動することになるのです。

そうすることで、接地時、効率的に地面に力を加えられるようになり、いわゆる、ランニングエコノミーが高まった走り方に繋がると言えます。

数年前、私は、応援している大迫傑選手の走りに憧れて、『フォアフット』の習得に励みました。

その習得には、予想以上に時間が掛かったのですが、その理由は、接地時に前足部で着地することばかりに気を取られていたからだと考えています。

つまり、上記の股関節周辺で地面に乗っていった結果として、着地がフォアフットになるということを理解していませんでしたし、実際に出来てもいませんでした。

その為、フォアフット着地に取り組んで、1年半程は、ふくらはぎを頻繁に故障していました。更には、左足首の慢性的な痛みに悩まされ、それが解消されたのは、ここ半年程のことです。

その私の慢性的な痛みの解消に貢献したのは、38年間走り続けて来た中で、2年程前から取り組んでいるフィジカルトレーニングの成果だと感じています。

おそらく、今回ご紹介した為末さんの動画を観て、股関節周辺で接地していくようにしても、多くのランナーの方は、しっくり来ない感覚になると思います。

なぜなら、その股関節から地面に『乗っていく』接地は、身体全体、特に上半身を中心とした体幹力が必要になるからです。

よって、この動画を観て、接地時の下半身の使い方、イメージを習得するのと並行して、上半身を中心とした体幹トレーニングを行うことを強く推奨致します。

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