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【開催報告】3月11日(土)「障がいってなぁに?」トークイベント


3月11日(土)
竹山美奈子さんとえがしらみちこさんをおむかえして
トークイベントを開催しました。
テーマは「障がいってなぁに?-知ることからはじめよう-」

そもそもなぜ障害についてなのか…といいますと。

3月21日は「世界ダウン症の日
日本ダウン症協会は3月を「ダウン症啓発月間」としています。

また4月2日は「世界自閉症啓発デー
(日本では4月2日〜8日は「発達障害啓発週間」です。)
どちらも国連が決めた国際デーです。

絵本『あいちゃんのひみつ』はダウン症をもつ女の子が主人公。
『すずちゃんののうみそ』のすずちゃんは、自閉症スペクトラム(ASD)を持ってる女の子。
3・4月にこの2冊にスポットをあて、
「障害」について考えるきっかけになればと思っています。

『あいちゃんのひみつ』著者の竹山美奈子さん(左)とえがしらみちこさん(右)

まずは知るところから。

なにごとも、なにか始めるにはそれについて
「知る」ところから!というわけで、
今回の「障がいってなあに?」というテーマとなりました。
えほんやさん初のリアル+オンラインでの開催となりました。

まず、ダウン症の感覚体験として、軍手をして折り紙を折ってみます。
ダウン症を持つ方は、手が動かしにくい。
指先、手先が器用に動くのは、大きい筋肉がしっかりしてこそ。
筋肉のハリが弱く、体幹がぐらつき体の安定が難しいのだとか。

軍手をすると指先がうまく使えない…
ふだん私たちがなにげなくしている小さなことは、実は体全体を使っていること。
そしてそれが障害を持つ人にとって難しいことを体感しました。

絵本『あいちゃんのひみつ』『すずちゃんののうみそ』の読み聞かせをしていただき、この2冊の絵本の制作エピソードもお話いただきました。

トークイベントは資料をみながら…

プロジェクターにえがしらさんと竹山さんが作成した資料を投影しながらすすめたトーク。
・障害の歴史
・障害者の定義とは
 (※身体障害者手帳などを持っている人はどんな障害があるのか、またど のくらいいるのか。)
・わたしたちと障害者の方の関わり
・障害のある人の進路
・障害者アートなの活動 など…

障害を考えた時にまずでてくる疑問をわかりやすく解説。
竹山美奈子さんご自身の経験も踏まえて
「もしかすると子どもに障害があるかも…?」から、
どういう支援ありやどんな環境かなど具体的にお話しがありました。

世界と比べた時の日本は…

特に日本では「障害者に関わったことがない人が51%」という数字には驚きました。
他の国と比べるとダントツに高い。
そもそも関わるきっかけがなければ「知ろう」という発想にもなりにくく、
「知らない」ことは「なんとなくこわい」になり… さらに関わらなくなるというループ。
「ノーマライゼーション」…一般化しつつあるといわれているには
まだ遠い現状なのだなぁと感じます。

「普通」ってなんだっけ?

ご参加の皆さまからいただいたアンケートにもありましたが、
「障がいとはなにか」をテーマにお話を聞きながら
むしろ「普通」とはなにか…と疑問がでてきます。
障害者=不幸 なのだろうか?とこのトークイベント中なんども考えるタイミングがありました。
幸せって「普通」の中に入ることなんだっけ…。

すずちゃん(竹山さんの娘さん)をみていると「楽しそうだな」と感じます。
先日お会いしたあいちゃんも元気いっぱいで、かわいいをかたまりにしたような女の子でした。

「みんなが生きやすい。」ってどうしたらいいでしょう…。

すずちゃんやあいちゃんが楽しそうにするそばにはいつも家族のサポートがあり、たくさんの方が二人を見守っていて「幸せ」があるのだろうと思います。
同時に、この二人はまわりの人たちを幸せにしているようにも感じます。

「幸せ」とか「楽しそう」とか、実際にはそんなにやわらかくて
簡単なことではないのだろうと思います。
ですが、このトークイベントをききながら、シンプルに、たくさんの方が
障害者の現状を知り、自分にできることをちょっとできたら…その数が多ければ多いほど、
障害がある人もない人も区別がなくなり、どちらが「不幸」という感覚もなくなるのでは…。
子どもも、大人も、お年寄りも、障害があってもなくてもだれもが、
全員「生きやすい」にならないかしら…と理想を想像しました。

子どもの感覚ってすばらしい。

というのも、今回のイベントにはリアル参加で小・中学生も来てくださったのですが
イベント終了後に書いていただいたアンケートには
「障害のある人とおはなしするにはどうしたらいいですか?」

遠回りのない、直球。
社会をよくする…という感覚より先に「しゃべりたい」「どうすればいい?」という
すぐそばまできて「ねぇねぇ」と肩をポンポンと触るようなフランクさ。
この感覚で、構えず「知りたいから知っていく」のがいいなぁと思ったのです。

障害がある、なし関係なく「いろいろな人がいる」

小さい頃から、自分も含め「いろいろな人」がいることを知るのが経験。
今回のイベントをきっかけにまず大人が障害のことを知り、
子どもと一緒に考える時間を作れたらよいなと思います。

とはいえ普段からあまり障害のある方に接する機会がない時には
絵本(本)が障害を知るきっかけにもなります。

イベント中に紹介した絵本もいくつかあり、
えほんやさんの店頭にもございますのでぜひ手に取ってみてください。

引き続き『あいちゃんのひみつ』の原画を
3/26(日)まで展示しますので
お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りくださいませ。

今回のトークイベントにリアルにご参加くださった皆さま、
オンラインで視聴してくださった皆さまありがとうございます。
アーカイブ動画をお送りしたメールに「アンケートフォーム」のURLがございますので、ぜひご意見お聞かせください。


えがしらみちこさんと店長のひろこさん。

【アーカイブ動画販売】


竹山美奈子×えがしらみちこトークイベント「障がいってなあに?」
のアーカイブ動画の販売を、えほんやさんのオンラインショップで開始しました。

■販売期間  2023年4月9日(日)まで

■視聴期間  2023年4月16日(日)まで

■販売価格  ¥1,100-(税込)


【サイン本あります】
竹山美奈子さん、えがしらみちこさんサイン入り
『あいちゃんのひみつ』

竹山美奈子さんサイン入り
『すずちゃんののうみそ』

どちらもえほんやさんの店頭、オンラインショップにて販売しております。

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