【会話力】ことばを贈るとは

言葉を贈り物のように話す人を見たことがあります。

ワンちゃんを迎えた家族にあてた、お祝いのメッセージだったのですが、

飼い主になった方へ言葉で、言葉はプレゼントになるのかと感動したのです。

『ことばの贈り物』

図書館にあった2009年と古い本なのですが、非常に大切なことだと感じましたので紹介します。

児童図書館員さんの経験から子供たちの様子が描かれている本です。

ことばの受け取りかた

たくさんのことばに触れさせる影響について語っています。

テレビを流しっぱなしにし、人の話を聞かずに流れているということは、子供に言葉はそれほど大事ではない、と教えているのと同じことです。

空疎なことばの氾濫と表現しています。

雑誌でもペラペラめくっている中に、自分の中に残しておきたい言葉なんて見つかった試しがありません。

テレビでも本でも、ことばを大切に受け止めるように意識して過ごしたいですね。

著者の鈴木淳子さんは絵本を読み聞かせした子供たちは、部屋中を転げ回り大はしゃぎする、ということが当たり前にあったそうです。

聞いた話を自分の頭に世界を想像し、楽しんでいるとこのようになるそう。

しかし1970年ごろになると、大はしゃぎする子供がいなくなってしまった、と述べています。

やはりことばの氾濫によって、想像力が失われてしまったのかもしれません。

ことばの贈り物

子供たちに絵本の読み聞かせをしながら、「今日の夕飯は何にしようか」と考えてしまったことがありました。
考え事をしていても、文字はきちんと読めていたが、すぐに子供は「先生今の話わからなかった。」と指摘したと言います。

言葉を人に届ける際には思いを込める、そして話に集中することが必要なようです。

ことばの表面をきれいに飾っても、気持ちのこもった話し方でなければ、中身がないことばになってしまうという教訓です。

真っ直ぐな言葉で思いをしっかり伝える、ということ、

雑談でも意識してみたいですよね。

最近自分の聴き方が聞き流しのようになっており、反省しています。

説教のようなところばかり抜き出してしましましたが、現代の情報で溢れる時代にことばの重みを主張する貴重な本だと感じましたので、紹介させていただきました。