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地方の喫茶店には、報われない魂が宿る。(2022.12.11)

こんばんは、えほんスズキです。
先週から始めた絵本の制作日記。本日2回目です。
今日は、昼前から前回描いたあらすじを更に細かく、パソコンでドキュメントとして整理しました。見開きごとに「絵」と「文」それぞれの内容、注意点を詰めていきます。手書きでまとめてもいいけど、自己満よね。パソコン使えるならパソコンの方がいい。劣化しないし、無くならないし。手書きの方が乗るから、荒くは手書き、まとめて精査する段階になったらパソコン。この流れがいいと再確認。

で、15見開きを整理したのちに、本作のギミックイメージを書きました。空飛ぶ少年の話ですから、「風船うきわ」「プロペラうきわ」、そして空のスリッパ「ソラッパ」。

風船うきわ、プロペラうきわ、ソラッパ

作品の世界観で当然のように出てくるヘンテコなギミック。別に子供向けに絵本を描こうともおもってないのですが、僕が子供だったらワクワクする。ドラえもんとかさ。例えがドラえもんなのやばすぎるけど。厚顔無恥。

今日は喫茶店で作業していましたが、地方の喫茶店はなぜあんなに混むのでしょうか。
昼前に行って、10分ぐらい待ちました。別に駅前でもなくて、車でないといけないような立地。家族連れも多いのですが、男の2人組も結構います。何故男の二人組が日曜の昼間に喫茶店に来るのか。
もっと行く場所あるだろ。いや喫茶店でもいいけど、その後飲み行くとか見越してせめて駅前とかさ。なんかあるじゃん。
と、思います。で、話すことと言えば、昼下がりの寂れた喫茶店とは相反するギラギラした投資や仕事論。のほほんとした世間話ではありません。東京のど真ん中の喧騒でようやく流せるような声量、語尾。
こんなことが地方の喫茶店ではよくあります。自分の現在地を見失い、言わば井の中の蛙。本来であれば一発勝負しに東京でも行けばよかったものの、生まれ育った地方は居心地がよく、留まり続けてしまった。結果、魂のみオーバーヒートし、熱気は寂れた喫茶店の換気扇へと。
残酷なのはそのことにすら気づかない当の本人です。自分の魂の熱がこの地方で報われることはない、見合った結果、成功を生むことはない。

こういった、報われない魂が地方の喫茶店には宿るのです。

と、ここまで書いて気付きます。
地方の喫茶店に昼間からコーヒー一杯で入り浸り、誰に届くかわからない絵本を書く私だって、その一当事者だと。

ホットコーヒーをのみ、溜息一つ。
温い程度のこの熱気は、換気扇へと吸われていくのでした。


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