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第42回絵本まるごと研究会

【今回の講師】
中尾玲一氏(城西国際大学 准教授)
図書印刷株式会社や株式会社徳間書店にて書籍の製造や販売に携わった後、現職。
大学では、メディア学部にてサブカルチャー研究、メディア産業研究などで教鞭をとり、絵本ワールドin京葉などで学生にイベント運営を指導している。

中尾玲一先生
(学内に案内パネルを設置してくださいました)

 2月17日に開催された第42回絵本まるごと研究会は、大学の先生を講師に迎えたことに加え、リアルとオンラインのハイブリッド開催など、初めて尽くしの開催となった。

そして今回は、まさに「講義」であり、専門的な話を楽しく学ばせていただいた。
 あっという間の興味深い内容の1時間であった。個人的には、司書の勉強をしていたときの講義を思い出していた。
 特に興味をもったのは、「紙の発祥と伝搬」や「本とは、どんなもの」「本の概念」「本の類語」さらに、まだ印刷技術がなかったころの話の中でパワーポイントにうつされた「羊皮紙」と「写字室(scriptorium)と写字生」そのあと、手書きの「聖書」か「聖書を理解するための本」は本当に美しく、本物を見てみたいと思いながら、画像に引き込まれた。活版印刷や世界・日本の文化の発展の違いの話も、大変参考になった。

 「読むことは、間を読むこと」や「電子ブック」の話に、とても考えさせられた。私は、現在図書館司書として児童サービスを担当している。一般的によく言われることだが、絵本から幼年物語へ進むことへの難しさをとても感じている。「間を読むこと」が難しくなっているのかもしれないと感じた。

 また、GIGAスクール時代の今、子どもたちは一人1台のタブレットを持っている。図書館は学校と連携して、朝読書などで紙の本の他に電子図書の利用もサポートしている。子どもたちが、自分で好きな方を選べるようにしている。先生が、最後に「人間と電子の関係の仕方」ということを話されていて、私は深く考えさせられた。 今日の講義は、私が今、興味を持ち、考えていることを深く楽しく学ばせていただいた。このような機会をいただけて、本当に感謝している。(野村)                     

絵本専門士による絵本まるごと研究会は、絵本・応援プロジェクトに参加しています。

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