#06 行政書士試験に合格するために (行政手続法編)
今回は、行政手続法について書いていきます。
前回の記事(#05)で、行政手続法と行政不服審査法は暗記だと書いたのですが、少し落とし込んでみたいと思います。
6問中6問の正解が欲しい
行政手続法の出題数は3問、行政不服審査法の出題数も3問。
この合計6問を常に満点を取ることが出来れば、模試の点数は安定してきます。(試験日までの心の安定にもつながります。)
例年、過去問からの出題数も多いと言われ、対策しやすいからこそ、絶対に落としてはいけない科目です。
行政法は全部で19問出題されますが、受験生だった当時は、合格するには17問の正解数(正答率90%)が必要になると思って取り組んでいました。
*地方自治法で1問と行政法総論で1問ずつ落とすけれど、その他の17問すべて正解する、という取り組み方です。
商法・会社法が得意な方は、正解数15問あたりを目標にしても良いかと思いますが、憲法の難化が激しく、難易度も行政法の方が易しいので、あまり目標は下げない方が良いかなと思います。
行政手続法
行政手続法は1条から46条までありますが、すべての条文を一言一句、間違わずに暗記しなければならないわけではありません。
実際、愛用していたケータイ行政書士ミニマム六法においても、いくつかの条文は掲載されていないものもあります(2023年度版において)。
*出題可能性は極めて少ないと思いますが、仮に出題されたとしても他の肢で判断すべき問題なのだと割り切る感覚が必要なのではと思います。
行政手続法 第1条
まず、「処分」「行政指導」「届出」「命令等を定める手続」の4つについての共通する事項を定めるものであるということです。
→行政契約、行政調査、行政計画は対象外
ここでいう「処分」は、「申請に対する処分」と「不利益処分」の2つのことを指します。
そして、行政不服審査法第1条との比較も大切です。
行政手続法第1条では、不服審査法第1条に出てくる「簡易迅速」「公正な手続き」「国民の権利利益の救済」という言葉は出てきません。
似ているけれども、よく見てみると違う所は問われやすいです(行政書士試験全般にも言えることではありますが…)。
逆に言えば、似ている所さえ押さえておけば、全文を丸暗記する必要はなくなります(記述式対策で覚える必要があるところは別です)。
行政手続法1条2項については、特別法優位の原則が書かれていることを理解しておくだけで良いと思います。
補足
1条に出てくる「命令等」とは、内閣又は行政機関が定める次に掲げるもの(法律に基づく命令又は規則、審査基準、処分基準、行政指導指針)のことを指します(第2条8項)。
上記のすべてを行政手続法はカバーしている、ということを第1条では述べていることになります。
条文を1条から46条までを通読するのも良いと思うのですが、まずは、一つずつの条文を細かく見ていくことも、約9ヶ月前のこの時期には良いのではないかと思います。
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