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10月4日、愛媛県新居浜市
あかがねミュージアムで行われた
「あかがねてつがくカフェ」
に初めて参加しました。


1.答えは出ない…


つい先日、
「水中の哲学者たち」永井玲衣著(晶文社)
を読み、哲学に少し興味があったという
こともあり、参加してみることに。

この本では、

哲学は意外とシンプルである。
哲学とは、「なんで?と問うこと」だからだ。

と書かれていました。

今回の哲学カフェにおいても

自由な視点でじっくり考えることを楽しむことが目的

とされています。

参加した哲学カフェの進行は、一般社団
法人てつがく屋 杉原あやの先生という、
香川県で活動をされている先生でしたが、
哲学対話においては、

答えが出ないので、もやもやして終わることが多いです。

とも仰られていました。


2.参加者同士の質問は難しい…


参加者は10人と少し。

1人で参加されている方や、知り合いと
参加されている方、年齢層は比較的高め
ですがバラバラ、といった感じの集まり
です。

テーマは「美」

参加を決めたのは、開催時間の7時間前の
深夜だったので、美術館で行われる哲学
カフェだから「美」なのかなと思った
くらいでした。

最初に哲学カフェにおける注意事項が
伝えられ、その後、参加者全員の簡潔な
自己紹介を行い、テーマについてみんなで
考えていく、という流れでした。

注意事項では、

・気負わずに自由に発言
・対話になるように
・沈黙は気にしなくていい
・誰にでも分かる言葉で話す
・質問を交し合おう
・相手のことを決めつける発言には注意
・参加者のプライバシーを守るように
・発言は基本的に挙手制
・専門家のような知識を披露してはいけない
・評論家のように語ってはいけない
・人生相談、セラピーではない
・独白・論破の場ではない

結構ルール多いかも…と思いましたが、
1つ1つは難しいことを言っているわけ
ではないので、
「思ったことがあれば周りに配慮して
簡潔に答える」
ということを意識して参加してみることに。


3.結論こそ出ないけれど…


「なぜ美を感じるのか」
というテーマで、杉原先生が参加者全員に
疑問を投げかけていくスタイル。

参加者それぞれが挙手し、それぞれが
思っていることを答えていく、という形で
進んでいきます。

「確かにそうだな、感情を言語化すると
そうなるのかな、自分はその場面で同じ
ように感じたことはなかったけど、
言われてみるとそんな気がする、自分は
そういう行動を起こしたことがないけど、
行動すると面白いかも・・・」

参加者の方々の意見を聞いていると、
感情が揺れ動くというよりも、
「そういう視点があるんだ」
「そういう考え方もあるのか」
という新しい気付きのようなものが
次々に出てきます。

「人それぞれ」と言ってしまうと話が終わってしまう

ということも杉原先生は仰られて
いましたが、今まで、自分以外の誰かの
想いや考えを直接聞くことがなかった
ので、新たな発見ができる機会に参加
することができたのは有り難いなと
感じました。

普段、ネットリテラシーについて考える
ことも多いのですが、直接、顔を突き合わせ
ながら話すことで、文字起こしすると少し
きつく聞こえるかもしれない言葉で
あっても、話し手の言葉のニュアンス、
仕草、表情、表現方法が言葉とともに
発信されることで、誰かを攻撃する意図は
全くない、ということが参加者全員で共有
されている気がしました。

結局、
「なぜ美を感じるのか」
の結論は出ませんでしたが、人が集まり
話をすることで、1つのテーマについて
周りの意見を聞くことができ、かつ、
自分と少し向き合う時間にもなり、
参加してよかったなと思いました。

「哲学カフェ」は全国的にも広がりを
見せているとも聞きましたので、少し
調べてみようと思います。

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